本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを勝手に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「5月のゴールデンウィークも終ったし!」
「高2だし!」
「本格的に勉強をしなきゃなあー!?」
と健介(けんすけ)が言ったのでした。すると、
「でも、休みってさあー!」
「あっというまに終わっちゃったなあー!?」
と修二(しゅうじ)がしみじみ言ったのです。
「ほんと!」
と納得したように健介がため息まじりで言うと、
「なんでさあー!?」
「遊んでいるときは時間があっという間に経つのにー!?」
「嫌いな授業のときは、なかなか時間が経たないんだろうなあー!??」
と修二が言ったのです。
「しゅうじー!?」
「小学生のときの方が!?」
「今高校行ってる時より時間がゆっくりだった気がするけど!?」
「なんでかなあー!??」
と健介が言ったのでした。すると、
「そうだなあー!?」
「それで、遊びにしても!?」
「小学校のときのほうがもっと楽しかった気がするー!?」
「なっ!!??」
と修二が笑いながら言ったのです。
そんな話をしながらゆっくり自転車を押し、
橋のところに来たのです。
そしていつもはここで、ふたりは別々の道を帰って行くのでした。
「よく子供の頃ふたりで”水切り”やったなあー!??」
と懐かしそうに健介が言うと、
「”石飛ばし”かあー!?」
「そういえば!?どっちも言ってたけどー!??」
「どっちが正しいんだろう??」
「まあいいけどー!?」
「久しぶりにやるかあー!??」
と修二がうれしそうに言ったのでした。
「でもこの辺も河川敷が整備されちゃったから!?」
「投げる石があるかなあー!??」
と健介が言うと、
「とにかく下まで下りようぜ!!?」
と修二は言うと、自転車をマンションの駐輪場の近くに停めたのです。
健介もその隣に自分の自転車を停め、
ふたりは石段を河川敷のところまで下りて行ったのでした。
「チェッ!!」
「石なんかどこにもないよー!?」
「ゴミはいっぱいあるけどー!」
と修二が言うと、
「もっと下流のほうに行かなきゃダメだよー!」
「ここじゃあー!?」
と健介が言ったのでした。
「そうだ!!」
「海ならいっぱい石が転がってる!!?」
「海に行くかあー!??」
と修二が言うと、
「行くのはいいけどさあー!?」
「海は川より波が大きいから!?」
「うまく”水切り”できないぜえー!?」
と健介が言ったのです。
「もうじき夕方だから!?」
「昼間より波は、きっと少ないさあー!?」
「行こう!行こう!!」
と修二は言うと、
自転車を置いてあるところに急ぎ足で戻って行ったのです。
あわてて健介も、あとを追いかけて行ったのでした。
ふたりは自転車に乗り、
30分ほどかけ、海まで行ったのでした。
海水浴場の堤防の入り口の石段のところに着くと、
修二はすぐに自転車を降り、
石段を駆け上がって行ったのです。
「いっぱい石があるなあー!?」
「思っていたより波も静かだぞー!!?」
「これなら何百回も水切りできるなあー!?」
と言って振り向くと、
健介が一生懸命自転車を抱えて、
石段を一段ずつ上がってきていたのです。
「どうする気だあー!??」
と修二が言うと、
「こんなとこに置いてたら盗まれちゃうよー!?」
「近くまで持って行かなきゃー!?」
と健介が顔を真っ赤にして、汗を出しながら言ったのでした。
「ええー!??」
「波打ち際まで持っていくのかよー!??」
と修二が言うと、
「あたり前だろー!?」
「修二も早くもってこいよー!?」
「盗まれたくないなら!?」
と、健介が言ったのです。
「しょうがないなあー!?」
とひとこと修二は言うと、
急いで石段を降り、自分の自転車を抱え、
健介と同じように汗を出しながら、石段を上ってきたのでした。
「自転車のチェーン錠を縛るとこがあればいいんだけどなあー!?」
「この階段下りたらいいにしようぜー!?」
「波打ち際まで行くには30mはあるしー!?」
「2台まとめてチェーン錠で縛ってけば、持って行くヤツもいないよー!?」
と修二が言うと、
「そうするかあー!?」
「重たいしなあー!?」
と健介も笑いながら、そう言ったのでした。
そしてふたりは自転車を海側の石段の下まで降ろすと、
2台をチェーン錠で縛ったのでした。
「よーしこれで”OK”!」
と言ってふたりは顔を見合わせると、
「よーいドン!!」と言って、
波打ち際まで走って行ったのでした。
「この続きを読んでやってもいいよ!」
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