ブログ小説 妙なこと 第二話 (1)

      ブログ小説 妙なこと 第二話 (1)

修二が友達に借りた本を返して戻ってくるときのことでした。
「夕飯には戻る!」と言って家を出てきたので、6時半頃には戻る予定でした。
あたりはもうすっかり日が暮れていたのです。
「じゃあね!」「バイバイ!またな!?」
そう言って、家に戻ってくる道の歩道は道幅が狭いので、
自転車2台で走るといっぱいで人が歩けないほどの幅でした。
なので修二は、いつも車道の歩道に近いところを自転車で走っていたのでした。
家に戻るには、川幅が10mほどの橋を渡って帰るのです。
橋まで30mぐらい手前に来た時のことでした。

橋はライトに照らされてかなり明るかったのです。
橋の手前の街路灯は、10mおきぐらいに設置されていて夜でもけっこう明るかったのです。
30mぐらい手前から橋まではまっすぐでした。
修二は橋のほうを見て思ったのでした。
「あれ、今日は車も人もいないなあー?!」
「珍しいこともあるもんだ!」
そんなに、人通りのある道ではありませんでしたが、修二は初めてのことでした。

「修二遅いわねー?!」
「そのうち帰ってくるわよ!」
「きょうは土曜日だし、友達と話でもして帰るのが遅くなっているんじゃないの!」
そんな母美津子と、長女美加との会話でした。
「携帯に電話しようかしら?!」
「おかあさん!。また修二に子ども扱いするって言われるからよしなヨ!」
「そうね!。高校生だものね!!」
兄弟のあるうちでは、やはり末っ子が一番かわいいのでしょう。
そんな会話をしていると修二が帰ってきました。

「ただいま!?」と言う、修二の声がすると、
「よかったねお母さん!。携帯に電話なんかしないで!!?」
そう言ったのは、美加でした。
玄関まで出迎えにいった美津子でした。
「お帰りなさい!」
「ずいぶん遅かったじゃないの?!」と、美津子が言うと、
「途中でちょっとヘンなことがあったもんで!遅くなっちゃった!!?」
と、修二が言ったのです。
「何?ヘンなことって!??」と、美津子が言うと、
「あとで話すよ!」
「それより腹減ったー!」
そう言うと台所に急いで向かった修二でした。

「おねえちゃん!きょうのおかずは何?!」と、修二が言うと、
「修二!。帰ってきたらすぐ、うがいと手洗い!!」
と、美加が言ったのです。
「わかったよー!」
そう言って、風呂場の横にある洗面所に向かう、修二でした。
「まったく!、口うるさいんだから!?」と、修二が言うと、
「修二!。今、何か言った?!」と、美加が言ったので、
「なんにも言ってないヨ!」
と、大きな声で修二は言いました。
修二がうがいをし、手を洗って台所に戻って来ました。

「きょうはフライかー!?」
「海老に、アジに、イカに、カキか!」
「いつものパターンですね!」
「あと、千切りキャベツと、味噌汁と、おしんこですか!?」
そう修二が言ったので、
「何かご不満でもございますか?!。お坊ちゃま!」
と言った美津子でした。
「いいえ!。何にもごじゃりませぬ!」
「よは、満足じゃ!」
そうニコニコしながら答えて、大皿からカキを取る修二でした。

「修二!、カキはひとり5個。それ以上はだめ!!」
「わかってます。わかってます!」
「海老が2本。アジとイカが1個づつ。カキが5個!!」
「わかってます!」
そう答えて7個カキを取った修二でした。
美加といつも、海老1本とカキフライ2個と交換していたのでした。
修二はカキフライが大好きでした。
海老フライも好きでしたがカキフライのほうが断然好きでした。

きょうは出張から父の義雄が帰ってくる日でした。
最近は忙しくて土曜日も出勤のときが多くなっていました。
電話では、8時までには帰るとのことでした。
美津子はあげたてを食べさせたくて、
義雄の分はまだあげないで残しておいたのでした。
3人が夕食をちょうど終えた頃、「ピンポーン!」
と、玄関のチャイムが鳴りました。
「お父さんかしら?!」と、美津子が言い玄関に向かいました。
いつもならチャイムを鳴らしたあとすぐに大きな声で、
「ただいま!!」と言う義雄でした。

「変だわねぇ?!」そう思いながら玄関に行くと、
青白い顔をして突っ立ている義雄がいました。
「どうしたの?お父さん!そんな青白い顔をして!??」


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