本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを好きなだけ用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「それがさあー!?」
「俺もよく話が分からないんだけどー!?」
「健介っちおじさんとあとふたりの人。合計三人で!」
「伊豆に行く予定だったんだそうだけどー!?」
「ふたりの人が急に葬式ができて行けなくなったんだよー!?」
「切符もう買ってあるから!?」
「予定通り行ってくれって!」
「切符を持ってきてくれたんだってさあー!?」
「だからそのふたりの代理で行くんだー!?」
「詳しい内容はわからないけどー!?」
と修二が言ったのでした。
「じゃあー!」
「別に健ちゃんと修二以外でもいいんだあー!?」
「だったら、わたしと京子か夏樹でもいいじゃん!!?」
「おじさんに頼もうかしら!?」
と美加がまじめな顔をして言うと、
「冗談じゃないよー!!?」
「トンビに油揚げさらわれるようなまね、やめてくんない!!」
と修二がはすを尖(とが)らせ言ったのです。
「修二と健ちゃんは、あした図書館で勉強する予定だったんだろう??!」
「だったら美加に譲(ゆず)ってもいいんじゃないのかあー!??」
とニヤニヤしながら義雄が言うと、
「お父さんも美加もー!?」
「修二をからかうのやめなさーい!!?」
と美津子が言ったのでした。
「ばれたかあー!?」
と義雄が笑いながら言うと、
「わたし本気だったんだけどー!??」
と美加が言ったのです。すると、
「まったくふたりとも冗談きついよー!!?」
「そういう冗談やめてくれないかなあー!??」
と、少し引きつった顔で修二が言ったのでした。
「しょうがない!」
「かわいい弟の為に!?」
「今回はやめてやるわー!!?」
と言って、笑いながら舌を出した美加でした。
しばらくの間みんなで、以前家族で行った伊豆の話をしながら、
食事をしたのでした。
夕飯が済むと、
義雄と修二は居間に野球のテレビ中継を見に行き、
美加はテーブルの上の片付けの手伝いを済ますと、
風呂に入る支度をしに自分の部屋に戻り、
美津子は、いつものように洗い物をしたのでした。
男ふたりで、しばらく野球中継を見ていると、
家の電話が鳴ったのです。
修二はすぐに玄関のところに行き、電話に出たのでした。
「もしもしー!??」
と言ったあと、
「おじさん!こんばんはー!?」
と修二は言い、すぐに、
「ちょっと待ってください!?」
「今替わりまーす!」
と言って受話口に手を置いたのです。
そして大きな声で台所に向かって、
「おかあさーん!」
「健介っちおじさんからでんわー!!?」
と言ったのでした。すると、
「はーい!!?」
と大きな声で台所から返事があったのです。
そしてすぐに美津子が小走りで、電話のところまで来たのでした。
「お電話替わりましたー!?」
と言って、しばらく話を聞いたあと、
「こちらこそすいません!」
「よろしくお願いいたします!!?」
と言ってから、
「では!修二と替わりますので!」
「失礼いたしまーす!!?」
と言うと、修二に受話器を渡した美津子でした。
受話器を受け取ると修二はしばらく話を聞いていたのです。
「はーいわかりましたあー!?」
「じゃあー!おやすみなさーい!!?」
と言うと、電話を切った修二でした。
修二はすぐに居間に戻ったのです。すると、
「石田さんなんだってえー!??」
と義雄がすぐに訊いたのでした。
「朝9時3分発のひかりに乗るから!?」
「駅に8時頃に来ていてってさあー!?」
「あと学生証が必要だから、必ず忘れないように持って来てって!?」
と言うと、
「じゃあー、さっそく忘れないように!」
「あした着ていく服のポケットに先に入れてくるかあー!?」
と修二は言ったのです。
そしてすぐに居間を出ると、2階の自分の部屋に行き、
学生証を服のポケットに入れたのでした。
それから、携帯電話と財布もほかのポケットに入れようとした時に、
財布の中身を見たのです。
「これじゃあー!?」
「いくらなんでも、少ないよなあー!??」
と言うとうれしそうに、
財布だけ持ち、階段を下り居間に行ったのでした。
居間に入ると同時に、
「お父さん!?」
と言ったのですが、義雄はいませんでした。
「あれ??」
「どこ行ったんだろう??!」
「台所かなあー!??」
と言うとすぐに修二は台所に向かったのです。
ところが義雄は台所にはいませんでした。
「お母さん!?」
「お父さんどこ行ったか知らないー??!」
と修二が訊くと、
「知らないわよー!?」
「お風呂は美加が入っているしー!?」
「トイレじゃないのー!??」
と答えた美津子でした。
それから修二は、
「トイレかー!?」とひとこと言うと、
ゆっくり居間に戻ったのです。
すると義雄が居間にいたのでした。