ブログ小説 妙なこと 第三話 (1)

今日は一日中雨が降っていました。
天気予報では、夕方には雨がやむということでしたが、
いっこうにやむ気配がありませんでした。
義雄が駅に着いた時には降っていましたが、
歩き始めるとすぐにいったんやんだのでしたが、
しばらくするとまた降ってきました。
「天気予報が当たったと思ったけど、だめか!」
そう言ってまた傘を広げて、家に向かって歩き始めたのでした。

「ピンポーン!」義雄がチャイムを鳴らしたのです。
「ただいま!」と言うと、
「あっ!。お父さんだ!」
「残念でした!。お兄ちゃんじゃあ!ありませんでした!。」
と、 修二が言いました。
「こんなに早く帰るなんて!」
「定時にしまってきたのかしら?!」そう言って、
台所にいた妻の美津子が、玄関まで出迎えに行ったのです。

「悪かったな!。俺で!。」
そう笑いながら義雄が言いました。
「今日は寒かったでしょう!」と、美津子が言うと、
「おお!。本当に寒かった!。」と、義雄が言ったのです。
「まったっく!。修二は余計なことを言うんだから!」
美津子は、笑いながら言いました。
「お父さん!。電話してくれればよかったのに!?」と、美津子が言うと、
「おれも電話しようかなあと、思ったけど!」
「それより、お母さん!。寒いから先に風呂に入るから!。」
と、義雄が言ったのです。

「それが、今さっき!美加がお風呂に入ったばかりなんです!」
と、美津子が言うと、
「美加かあー!。あいつは長ブロだからなあー!」
「とにかく先に着替えるから」
そう言うと、夫婦の部屋に着替えに行ったのでした。
玄関から戻ってきた美津子は、
義雄の茶碗と箸を用意したのでした。

「修ちゃん!。お父さんのお膳の前のコンロのスイッチをつけて!」
と、美津子が言ったのです。
「O。K!。」そう修二は言うと、
卓上コンロの火をつけたのでした。
「こっちはまだいいんだね!?」と、修二が言ったのです。
「そっちのコンロは、和雄が来てから!」
「でも遅いわねえ?!」と、美津子が言うと、
「電話ではなんて言ってたの?!」
修二は美津子に訊いたのです。

「きのうの夜の電話では、金曜の夜の便で行こうと思えばいけるのだけど、
せわしないから、あしたの夕方にはそっちに着くように行くからって!。
そういう電話だったのよ!。」
と、美津子が言いました。
「じゃあ!。もう来てもいい頃なのにねえ!」
「へんだなあ?!。時間を言わないなんて!。」
「まさか!。飛行機が墜落したんじゃあないだろーなあー?!」
そう修二が言ったのです。

「縁起でもない!。」
「なんてこと言うの!。」
急に美津子が怒ったように言ったので、修二は、
「冗談だよー!。」
「わかってます!。わかってます!。」
『言っていい冗談と、悪い冗談と、わからないのあなたは!!。』
って、いいたいんでしょう!。」
そう言うと、いすから立ち上がり、台所から玄関のほうに向かったのです。

「修二!!。どこ行くの?!」と、美津子が言ったのです。
「トイレです!。トイレ!」
そう修二は言うと、トイレに行くと言って逃げたのでした。
「ほんとにもう!!。うまく逃げるんだから!。」
「誰に似たのかしら?!」
そう言う美津子でした。

「トゥルルルー。トゥルルルー!」
電話が鳴りました。
「誰かいないのー?!」
「電話だよー!」
トイレから修二の声がしました。
着替えを終えてきた義雄が居間に来たところでした。

「もしもし!。おお!和雄かあー!。」
「久しぶりだなあ!。」
「お母さんか!。ひとりしかいないけど!。」
「今、代わるよ!。ちょっと待ってくれ!。」
と、義雄が電話で話すと、
もう、電話のとこに来ていた美津子でした。

「もしもし!。和雄どうしたの?!。遅いじゃない!!。」
「京子さんもいっしょなの。あっ、そう!。」
「大丈夫!。今日はお鍋だから、京子さんの分ぐらいあるわよ!。」
「もったいないから、外食なんてよしなさいよ!。」
「じゃあ!。待ってるから!。」
そう言うと、電話をきったのでした。


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