妙なこと 第十八話 (7)

「わかったわっ。ありがとう!」
と美津子は言うと、
手を洗い、タオルで手を拭き、
テーブル用の台ぶきんでテーブルを拭き終わると、
すぐに食器を並べ始めたのでした。

そして食器を並べながら、
「修ちゃん!?」
「あと真ん中に、カセットコンロ置いてくれるー!??」
と美津子が言うと、
「うん!」
と言って食器棚の上からカセットコンロを取り出し、
「この間使ったばかりだから!?」
「汚れてないねっ!!?」
と言ってそのままカセットコンロを、
テーブルの真ん中に置いた修二でした。

「まったくー!!」
と美津子は言って、すぐにカセットコンロを持つと、
ガスコンロ用の台ぶきんを持ち、それを流しに持って行き、
きれいに拭いたのです。
そして台ぶきんを濯ぎ、絞ったのでした。

「最近使ったっていったてえー!?」
「食べ物を扱うんだから!?」
「ちゃんと拭かなきゃダメじゃないのー!!??」
と美津子は修二に言ったのです。

「ごめん!!?」
と修二は言うと、
美津子からテーブル用の台ぶきんを受け取り、
テーブルの真ん中のところを拭いたのでした。
そしてそこにカセットコンロを置いたのです。

「これで、オッケイ!!」
「だよねっ!?」
と美津子の顔を見て修二は言うと、
健介がそれを見てニヤニヤしていたのでした。

「なんだよー!健介!!??」
と修二が言うと、
「たまにしか手伝いをしないから!」
「おばさんに怒られるんだよー!?」
と健介が言ったのです。

「そうよねえー!?健ちゃん!!?」
と美津子が修二から台ぶきんを受け取り、笑いながら言うと、
「あああー!」
「カセットコンロ拭かなかったぐらいでー!?」
「文句言われるとは思わなかったよー!?」
と修二が言ったのでした。

「もうだいぶ薄暗くなってきたわねえー!?」
と美津子が窓を見て言うと、
「お姉ちゃん遅いなあー??!」
「ちょっと様子見てくるよー!?」
と修二が言ったのです。すると健介が、
「俺もいっしょに行くよー!?」
と言ってふたりで玄関を出ると、
いつも使う道を駅の方に向かって歩いて行ったのでした。

10分ほどすると、
ガヤガヤと会話をしてる声が聞こえたかと思うと、
玄関のチャイムが、「ピンポーン」と鳴ったのでした。
すぐにドアを開け、
「ただいまー!!!!」
と大勢の声がしたのです。
「はーい!」
と美津子は答えると玄関に行ったのでした。

「みんなー!」
「どうしたのー!??」
と美津子がびっくりしたように言うと、
「道で会ったんだー!?」
と父の義雄が言ったのです。美津子は、
「そうですかー!?」
「お父さん、お帰りなさーい!!?」
「美加お帰りー!!?」
とうれしそうに言ったのでした。

玄関を上がると、
美加は自分の部屋に着替えに行き、
義雄も夫婦の部屋に着替えに行ったのです。
修二と健介は、洗面所に行き、
手を洗いうがいをし、顔を洗うと台所に来たのでした。

着替えを済ませた美加が、先に洗面所で手を洗いうがいをし終えると、
じきに着替えを済ませた義雄が、洗面所で手を洗いうがいをし顔を洗うと、
ふたりは台所に来たのです。
そしてテーブルの席についたのでした。

「駅から歩いて来て!?」
「本屋に寄ろうと本屋のドアを開けたら!?」
「ちょうど美加がレジのところで並んでいたんだよー!?」
と義雄が言うと、
「そうなんですかー!?」
「じゃあー!ちょうどタイミングよかったんですねえー!?」
と美津子が笑みを浮かべ言うと、
義雄の前に置いてあるジョッキにビールを注いだのでした。

「だから、本は見ずに美加といっしょに!」
「そのまま帰って来たんだー!!?」
と義雄が言ったのでした。
修二と健介はグラスにウーロン茶を注ぎ、
美津子と美加はグラスにワインを注ぐと、
「じゃあー!とりあえずカンパーイ!!」
と義雄がジョッキを上げ言ったのです。

みんなで、「カンパーイ!!!!」
と言って一口飲んだのでした。
美津子はすぐ深めの取り皿に、
各自が大体同じようになるように”すき焼き”を、よそったのでした。

「ああーぴったしー!!」
「ちょうどよかったわっ!!?」
とすき焼きを取り終えると美津子がうれしそうに言ったのです。

「やっぱり!牛肉はうまいなあー!?」
「もちろん国産牛だよねえー!?」
と修二がうれしそうに取り皿のすき焼きを食べながら言うと、
「あたり前でしょ!」
「家(うち)では外国産のお肉は食べないんだからー!?」
「でもきょうのお肉は売り出しだから!?」
「まあ!?いわゆるブランド牛ではないけどねっ!!?」
と美津子が笑いながら言ったのでした。






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