本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを好きなだけ用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「じゃあー!?」
「お風呂はあとでいいんですかあー!??」
と美津子が言うと、
「野球終わったら入るから!?」
と義雄は答えたのです。
それから義雄はサッサと立ち上がり、
自分でお盆を持って来ると、
その上に冷蔵庫から出した缶ビールを載せ、
卵を溶いた取り皿の中に、豚すきを入れると、
その皿と箸を載せ、
「ごちそうさん!!」と言うと、
居間に向かってうれしそうに歩いて行ったのでした。
「野球って最近テレビで放送しなくなったのにー!?」
「おじさん!」
「どうやって見てるのー!??」
と不思議そうに健介が言うと、
「有線で見てるんだあー!!?」
と修二が言ったのでした。
「そうかあー!?」
「修二ちは、有線引いてあったんだったなあー!?」
「いいなあー!?」
「でももう2年だしー!?」
「勉強しなきゃならないから!?」
「テレビ見ないしー!?」
「俺には必要ないって言えば、ないけどねっ!!?」
と健介が少し笑いながら言ったのでした。
「テレビは、ほとんどお父さん専用よねえー!?」
「特に野球始まってからはねっ!」
と美加が笑いながら言うと、
「ほかに楽しみ見つければいいのにねえー!?」
「健ちゃんのお父さんみたいにー!?」
と美津子が言ったのでした。
「うちの父は!?」
「浅く広くで!しかも趣味多過ぎですー!!?」
「最近は野菜作りを始めたんです!」
「と言ってもプランターのヤツですけどー!?」
「いつまで続くか?」
「家族全員そう言ってます!!?」
と笑いながら言うと、
豚すきを卵に浸け、それをご飯の上に載せたのです。
そしてそれをうまそうに食べたのでした。
「そういえばお母さんも!先週!?」
「苗を買ってきて始めたんだよねえー!?」
「おじさんと違って!」
「趣味ではなく!節約のためにー!!?」
と修二が言うと、
「うるさいわねえー!?」
「節約じゃなくて!」
「実は、趣味なの、よー!!?」
「家庭菜園!!?」
と美津子がニコニコしながら言ったのです。
「野菜って言っても、どんなの植えてるのー!??」
「おじさん??!」
と美加が言うと、
「トマトとなすときゅうりです!」
「俺が知っているのはー!?」
「その三つは、名前書いてあるからわかるんですけどー!?」
「ほかに名前書いてないのもあるんですよー!!?」
「本人は”出来たときのお楽しみー!!?”って言うんですけどねっ!」
「俺は、難しいのに挑戦しているような気がするんですけどー!?」
と健介が言ったのでした。
「おじさん結構!チャレンジャーだからなあー!?」
と修二が笑って言うと、
「言えてるわねえー!?」
と納得したように美加が、ニコニコしながら言ったのです。
「おばさんは、何を植えてるんですかー!??」
と健介が訊くと、
「同じよー!!?」
「トマトとなすときゅうりー!?」
「それにネギ!」
と美津子が言ったのでした。
「最初種から育てようとしたんだけどー!?」
「ホームセンターに行ったら!」
「初めての方は!?」
「”接木の苗のほうが失敗しない”って言われたのよー!?」
「プランターとか野菜用の土とかいろいろそろえたら!?」
「結構お金かかっちゃったあー!?」
と美津子が笑って言ったのです。
「そういえばうちの父も!?」
「”初心者だから接木の苗を買って来たあー!!”って言ってました!!?」
「ホームセンターに行ったら言われたんですね!」
「きっと!!?」
と健介が、ニコニコしながら言ったのでした。
「うちのお母さんと違っておじさんは!?」
「ちゃんと下調べしてから出かけたと思うよー!?」
「ねえー!お姉ちゃん??!」
と修二が言うと、
「たぶんねっ!!?」
「だいたい!種から育てようなんて!!?」
「発想が単純よねえー!?」
と、笑いをこらえて美加が言ったのです。
美津子は豚のロース肉を冷蔵庫から取り出すと、
まな板の上に広げ、それを半分に切り、
すき焼きの鍋の中に追加すると、
カセットコンロの火を強にしたのでした。そして、
「健ちゃん!?」
「お肉追加したから!?」
「すぐに煮えると思うから!?」
「遠慮しないで食べてねっ!!?」
と言うと、
穴のあいたお玉で煮えている豚すきを取り、皿に取ったのです。
それから美津子は、
穴のあいたお玉をすき焼き鍋に戻すと、
取り皿に入れた豚すきを箸で持ち、
それを溶いた卵に浸け、
ご飯の上に載せ、おいしそうに食べたのでした。(細かすぎー!!かなっ?)