妙なこと 第十八話 (6)

美津子は1時間半ほど買い物をして、家に戻って来たのです。

玄関のドアを開けると、
「ただいまー!?」と言ってすぐ、
両手で持った買い物袋を玄関マットの上に置き、
「まだがんばってやってるようねっ!」
とひとり言を言ったのでした。

すぐに美津子は軽に引き返し、
開いたままの後のドアを閉めると、
車のドアをロックし、また玄関に戻って来たのです。
するとちょうど、修二と健介が2階から下りてきたところでした。

「おかえりー!?」
と修二が言い、
「お帰りなさーい!?」
と健介が言ったのです。すぐに美津子は、
「ただいまー!!?」
とふたりに向かって言ったのでした。

「これ台所に運ぶよー!!?」
と修二は言うと、
「俺こっち持つー!」
と健介が言ったのです。
そして美津子は、
「ありがとう!!?」と言ったのでした。

ふたりは買い物袋を台所に運ぶと、
テーブルのイスを引き、
その上に買い物袋を置いたのです。
すぐに修二は、買い物袋の中を何があるか探ったのでした。

「別にこれといった物はないなあー!?」
と自分のほうの袋を探って言うと、
今度は、健介が持ってきたほうの袋の中を、探ったのでした。
そして、
「お母さん!?」
「このアイス食べていいのー!??」
と、6本入りのアズキのアイスバーの箱を取り出し、(ちょっと細かいかな?)
台所に入って来た美津子に向かって、修二が言ったのでした。

「しょうがないわねえー!?」
「2本だけよー!!」
「あとのアイスは冷凍庫に入れてねっ!!」
と美津子が言うと、
「わかったあー!!?」
「でもどうせ2個なら、ハーゲンダッツのほうのがいいなあー!?」
と修二が言ったのです。

「お金払ってくれるんなら、食べてもいいけどー!!?」
と美津子が言うと、
「いいえ!とんでもごじゃりません!!?」
「アズキバーで十分です!!」
と言って箱を開け、健介にアイスを1本渡すと、
自分も1本取った修二でした。

修二はアイスバーの箱とハーゲンダッツを冷凍庫に入れ、
「ごちそうさん!?」
と修二が言うと、
「おばさん!ゴチになります!!?」
と健介がうれしそうに言ったのでした。

それからふたりは台所を出ると、
また二階に戻りアズキバーを食べ終わると、
歌を歌いながら、またギターの練習を始めたのです。
そして美津子は買ってきた物で、
きょう使わない物を冷蔵庫に入れ終わると、
風呂のタイマーをセットしたのです。
それから夕飯の支度を始めたのでした。

美津子が夕飯の支度をしていると、
電話がかかってきたのです。

「もしもしー!美加だけどー!?」
「お母さん!?お夕飯の支度してるんでしょ!??」
と美加が言うと、
「そうだけどー!?」
と美津子が言ったのです。すると美加が、
「まだ明るいし!歩いて帰るから!?」
「じゃあねえー!?」
と言ってすぐ電話を切ったのでした。

すぐ美津子は時計を見たのです。
すると、五時半少し前でした。
玄関でサンダルに履き替えると、
ドアを開け、外(そと)に出ると、周りの様子を見たのでした。

「まだしばらくは、日は落ちそうもないわねえー!?」
「これなら迎えに行かなくても大丈夫かしらねえー!?」
とつぶやき、
「じゃあー!?このまま、お夕飯の支度を続けようかしら!?」
と言うと、すぐに台所に戻った美津子でした。

ギター初心者マークのふたりは、
まだ近所迷惑も顧みず、
歌を歌いながら、ギターを弾いていたのです。
やっと6時を過ぎると、
2階から下りて台所にやって来たのでした。

「お姉ちゃんまだー!??」
と修二が言うと、
「へんねえー!?」
「もうそろそろ帰って来てもいい時間なんだけどー!??」
と言い、
「修ちゃん!?」
「美加の携帯に電話してくれるー!??」
と美津子が心配そうに言ったのでした。

「わかったー!!?」
と修二は言うと、
自分の携帯から美加の携帯へと電話を掛けたのでした。

「お姉ちゃん!?」
「修二だけどー!?」
「お母さんが、遅いって心配してるけどー!??」
と言うと、
「本屋?」
「それで遅いんだあー!?」
「わかったあー!!?」
「じき帰るって伝えとくー!!?」
と修二は言い、携帯を切ったのでした。

すぐに修二は、
「だってえー!!?」
と美津子に向かって言ったのでした。






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