ブログ小説 妙なこと 第十二話(1)

正月には家族全員で父の義雄の実家へ、年始に行くのが恒例でした。
「忘れ物はないかあー!??」
「先、車を暖めておくから!?」
と言うと義雄は、玄関を出て車のエンジンをかけるとすぐに、
家の居間のコタツに戻って来たのでした。

「きょうは風が強いわあー!?」
「そんなに寒くはないけどなっ!?」
とコタツで着替えている次男の修二に言ったのです。

「お前!小学校の頃からそうだったなあー!??」
「器用というか?ズボラというか?寒がりというか?」
「コタツ布団から首だけ出して、着替えるのは!?」
「日本全国でもお前ぐらいしかいないだろー!??」
と感心して、そう言った義雄でした。

「お父さん!?技だよワザ!!?」
と言うと、着替えを終えて、
修二がコタツから上半身を出し、
コタツに入っているふつうの状態になったのでした。

「しゅうじー!洗濯物はぁ!??」
と言って、居間に母の美津子が来たのです。
「はいこれ!?」
と言って、着替え終えたジャージをコタツから出し、
美津子に渡したのでした。
美津子はそれを受け取ると、洗濯機がある洗面所に行ったのでした。

「何が技よー!?」
と言って、長女の美加が居間に入って来たのです。
「それって服が、グチャグチャになっちゃうじゃーないの!?」
「きれいに着れたら、技って認めてもいいけど!!?」
と美加が言ったのでした。

「お姉ちゃんはできないんだから!?」
「技って認めてくれればいいのにさあー!??」
と修二が言うと、
「そんなのは!?寒がりのズボラな人間がやることよ!!?」
「フーン!!?」
「修二!足のばすのやめなさいよ!!?」
と美加が言ったのです。
そう言われた修二は、足をちじこめ、あぐらをかいたのでした。

「和雄は着替えが済んでるのかあー?!」
と義雄は言うと、
「初日の出を見に京子と行って来たのよ!?」
「さっき洗面所で、風が強かったんで!?」
「ヘヤーが乱れちゃったって言ってたわ!?」
「セットし直してたから、もう来るはずよ!?」
と美加が言ったのです。

「何がヘヤーが乱れちゃっただあー!!?」
「きょうは風が強いから、乱れるにきまってらあー!!?」
「ポマードで、ガチンガチンに固めなきゃー無理さっ!!?」
と義雄が言ったのでした。

すると美津子が居間に来て、
「もうみんな着替えて、支度(したく)ができたの??!」
と言うとみんなてんでに、
「できたわ!?」
「できてるぞ!!?」
「できてるでごじゃる!?」
と答えたのです。

「あとはお母さんだけだ!!?」
「わかってますよー!?」
「主婦は朝、忙しいんですからねっ!!?」
「これから着替えてきますから!?」
そう美津子は言うと、
夫婦の部屋に行ったのでした。

しばらくして、長男の和雄が居間に来たのです。
「今年は初日の出、見れたか??!」
と義雄が言うと、
「うーん見れた!!。」
「むかしはみんなでいっしょに、初日の出を見に行ったけど!??」
「いつ頃から、見に行かなくなったんだっけえー??!」
と和雄が言ったのでした。

「何年も、初日の出が見れない年が続いてからだなぁ!!?」
「今年は見れて良かったなあー!?」
と義雄が言うと、
「うん!!」
とうれしそうに和雄が言ったのです。

「お母さん!?まだ支度ができないの??!」
と和雄が言うと、
「ばか!!怒られるぞ!!?」
「主婦は朝、忙しいって!!?」
と義雄が言ったのでした。

「じゃあー和雄は戸締りを見てくれ!?」
「修二は忘れ物がないか自分のをチェック!!」
「美加はお母さんに!?」
「みんな先に車で待ってるって、言ってきてくれ!?」
と義雄は言うと、
コタツのプラグをコンセントから抜いたのです。
そして玄関を出て、車に向ったのでした。


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