本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを好きなだけ用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
修二は健介を見送ると、すぐに家に戻ったのです。
そしてゴールデンウイークだというのに、
いつもと同じように、ダラダラと夜の時間を過ごしたのでした。
朝起きると、修二は美津子に作ってもらった弁当を持ち、
健介との約束どおり自転車に乗り、図書館へと向かったのです。
修二が図書館に着くと、
入り口から5番目に、健介は並んでいたのでした。
「健介、おはよう!?」
と修二が言うと、
「おはよう!!?」
「席、取っとくからあー!?」
と修二に向かって言ったのです。すると、
「うん!サンキュー!!?」
と返事をした修二でした。
そして開館時間が来ると、
すぐに図書館に入り、健介がいつもの席を二つ確保したのです。
そしてじきに修二が、健介の隣の席に座ったのでした。
ふたりはいつもと同じように午前中筆談をし、
時々声を出さずに顔を見合わせ笑いながら、勉強をしたのでした。
12時を過ぎると、ふたりは公園に行き、
いつも通りにお互いのお母さんに作ってもらったお弁当を、
思いっきり大きな声で、話をしながら食べたのです。
ふたりが弁当を食べ終わり、
片付けが済み、しばらく話をしていると、
健介の携帯が鳴ったのでした。
「もしもしー!?」
と言ってからしばらく、
携帯の相手からのことばを、真剣に聞いていた健介でした。
「うん!」
「それはいいけどー!?」
「修二の予定を聞かないとー!??」
と健介は言ってしばらく相手の話を聞いたあと、
「わかったあー!?」
「じゃあねえー!?」
と言って、携帯を切ったのでした。
「あのさあー!?」
「しゅうじー!??」
と健介が言うと、
「なにー!??」
と修二が言ったのです。
「あしたも図書館で勉強することになっていたんだけどさあー!?」
「それやめて!」
「伊豆に行かないかあー!??」
と健介が言ったのでした。すると、
「なにそれっ!!??」
と急に言われた修二は、きょとんとしてそう答えたのです。
「俺もさっき聞いたばかりでよくわからないんだけどー!?」
「うちのお父さんといっしょに!?」
「伊豆に行くことになっていた人ふたりが!?」
「急に親戚のおじさんが亡くなって!」
「北海道まで行くことになったんだってえー!?」
「それで!」
「もう三人分切符を買ってあるから!!?」
「誰か誘って予定通り行ってくれってー!?」
「切符持って来たんだってえー!?」
と、健介が言ったのでした。
「ほんとー!?」
「それって!ラッキーじゃん!!」
「行くのはいいけどー!?」
と修二はうれしそうに言ったのです。
そのあとすぐ、
「でも!人の不幸を喜ぶわけじゃないけどさあー!?」
と付け加えた修二でした。
「でもなんで!おじさんとその人たちふたりで!?」
「伊豆に行くことになっていたのー!??」
と修二が言うと、
「なんかねえー!?」
「月例会で発表する番だったんだってえー!?」
「だから行かないとまずいらしいんだあー!?」
と健介は言うと、時計を見て、
「もう戻ろう!??」と言ったのでした。
修二も時計を見て、
「もうこんな時間かあー!?」
と言うと、
「じゃあー行こう!行こう!!?」
と言ってバッグに弁当の空箱をしまい、
それを持ってふたりで、図書館へと戻ったのです。
それからまた午後の勉強を始めたのでした。
図書館での午後の勉強を五時で終わり、
ふたりはそれぞれ自転車に乗り、帰路についたのでした。
「ただいまあー!?」
と玄関のドアを開け修二が言うと、
すぐに家に上がり、
バッグから空の弁当箱を入れたスーパーの袋を取り出し、
バッグを肩に掛け、台所に持って行ったのでした。
「おかえりー!!?」
と美津子が言うと、
「ただいまあー!?」
「あのねえーお母さん!」
「あした忙しくなちゃったよー!!?」
と修二が美津子に向かって言ったのです。
「どうしたのー!??」
と美津子が言うと、
「あとでゆっくり話すよー!?」
と言って、スーパーの袋から弁当箱を取り出し、
「ごちそうさまー!」と言うと、
流しのシンクの中にそれを置いた修二でした。
「きょうの夕飯なにー!??」
と言うと、
「先に、手洗ってらっしゃい!!?」
と美津子が言ったのです。
「とりあえずバッグを置いてきてからねっ!」
「そのあとすぐ洗ってくるよー!?」
と言うと、
修二はバッグを持って台所を出ると、
自分の部屋に向かったのでした。