本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを自腹で用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
布団を引いてきた美津子が、
グラスを持って台所に来たのでした。
「美加、ありがとう!」
「ついでにこれも洗って!」
そう美津子が言うと、
「はい!。はい!。はい!。」
と、修二の言い方になっているので、美加はがく然としたのでした。
「きょうだいって似るのねえ!」
美津子は何気なく言ったのですが、
それを聞いた美加は、
「ショック!!」
と言ってから、すべてを洗い終えたのでした。
修二は美加が風呂に入るよう言ってくれたので、
自分の部屋に着替えを取りに行きました。
そして風呂場に行くと台所から美加の声が聞こえたのでした。
「ショック」と言う大きな声でした。
着替えを風呂場にある洗濯籠に置き、服を脱ぎパンツひとつで、
美加のいる台所に行ったのでした。
「お姉ちゃん!。今、ショックって大きな声で言ったけど!。なに?!」
美津子を見て「お母さんもいたの!?」と、修二が言いました。
「修二!、そんな格好で風邪ひくわよ!」と、美津子が言うと、
「大丈夫だよ!。それより何?!、教えてよー!。」
と、修二が言ったのです。
「今ね。お母さんが美加に、ついでにグラスも洗ってって言ったら、
「はい!。はい!。はい!。」って、修二がいつも言うことを、
美加が言ったので、
わたしが、「きょうだいって似るのね!」って、言ったら、
「ショック」って大きな声で言ったのよ!。」
と、美津子が言ったのです。すると、
「なあーんだ!」と言うと、
「なにかと思ったら、つまらない」
と言いながら、がっかりして、風呂場に戻った修二でした。
「修二、何期待してこっちに来たんだろうね?!」
と、美津子が言うと、
「ほんと!。何でも面白いものに興味を示す年頃なんでしょ!」
と、美加が修二を、子ども扱いした口調で言ったのです。
「えー!!?」そう美津子が、少し笑いながら言いました。
「そうねえ、あなたももう、二十歳(はたち)ですものね!」
「大人が、子供に似ていると言われたらショックでしょうから」
「これからは、言葉に気をつけてしゃべらないとね!」と、美津子が言うと、
「わかりましたわ、お母さま!」
と、美加が言いました。
「それじゃあ、古い映画のお嬢様が言う言葉じゃないの!?」
と、美津子が言ったのです。
「そうね!」
と、美加が言うと、二人で一緒に笑ったのでした。
修二は風呂につかりながら、
今日のことをもう一度、最初から考えていました。
「そういえば、車が1台も通らなかったけど、
そのとき何かヘンだなあっては、思ったよなあ?!」
「黒い影のようなものが現れて!」
「でも黒くはなかったかもしれない?、黒っぽかったけど!」
「それが自転車に乗っている人の影に変わった!」
「まてよ、影というか、けむりぽかったかもしれないなあー?!」
「向こう側の歩道のほうに出てきた自転車に乗った三人のおばさんたちは、
いつのまにかいなくなったけど、カーブになっているから、
もうとっくにあの道を走って行ったのかなあー?!」
「どっちにしても、だれもいないところから5人出てきたのは間違いないけど!。」
そう考えたあと、
風呂のお湯を両手ですくい、顔を洗った修二でした。
「修二!。いつもより長いじゃないの!。」
「お父さんとそっくりで、早く出ると思ったのにどうしたの?!」
美加が風呂場の近くまで来て、言いました。
「もう出るよ!」
修二がそう返事をしました。
それを聞いた美加は、自分の部屋に向い、
着替えを持って風呂場に来たのでした。
寝床についた義雄でしたが、
きょうの出来事をもう一度考えてみました。
「修二は真正面で見てるのに俺は後姿しか見ていない。」
「修二は言葉を交わしたのに、俺は交わしていない。」
「でも一瞬暗くなったような気がしたのは、俺も、修二も同じだ!。」
「俺の場合は何かが通り過ぎていったと感じた。」
そう考えると、
急に上半身を起こし、あぐらをかき、腕を組んだのでした。
すでに修二は着替えて、美津子のいる居間にいました。
「お母さん!。やっぱり、だれもいない所から自転車に乗った人間が現れたら、
お母さんだったら、お父さんと同じように幽霊と思う?!」
修二が美津子に訊きました。
「そうねえ!?、やっぱり、幽霊と思うかもしれないわねえー。」
「急に現れたんでしょ!」と、美津子が言うと、
「そうだよ!」
「でもその前に俺も、お父さんも、一瞬暗くなったような気がしたんだ!」
「それが何か意味があるような気がするんだけど!」
そう言うと修二は、あぐらをかき、腕を組んだのでした。
「腕組んだって、わかるわけないでしょ!」
「あんたの頭じゃ!」と、美津子が言うと、
「お母さん!。ひどいなあ!自分の息子をそんな言い方するなんて!。」
と、修二が言ったのです。
「ばかねえ!。自分の息子だから余計わかるのよ!」
「他人の息子だったら、そんなこと言わないわよー!」と、美津子が言うと、
「まあ!、そりゃあ!。そうだけど!!??。」
ヘンに納得する修二でした。
これで、お。し。ま。い。
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みょうなこと 第二話 以外の話 も、
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