2015年12月24日
いよいよ手術の日。
朝、約束の8:30少し前に病院に着きました。
病室に行くと、主人は血栓予防のための白いストッキングをはいていました。
その間、「眠れた?食事食べられた?」と普通の会話をしました。少し緊張しているようでした。
隣の部屋に入院していた知人の話になり、「会えた?」と聞いたら、「けさ早く、7時くらいかな~。退院していったよ。がんばれよって言ってた。」と少し笑顔に戻っていました。
9:00頃、準備が整いストレッチャーで同階にある手術室へ向かいました。私も一緒です。
手術室の扉の手前にガランとした空間がありました。消毒液のにおいがしていたように思います。
そこで麻酔科の先生から説明を受けました。
確認作業が済み、いよいよ手術室へ。
私は「がんばっておいで」と言って見送りました。
手術終了はお昼12時頃の予定。同階の眺めの良い談話室で待っていました。
お昼少し過ぎた頃、「手術が終わりました。主治医から説明がありますからこちらへ。」
と言われ別室へ。
主治医から「手術は無事終わりました。これがご主人の患部から切除したものです。」
と言って見せてくれました。
ちょうど昔のフィルムケースのような形をした透明な入れ物に液体が入っており、その中に子供の乳歯の欠片のようなものが4つくらい入っていたように思います。
「これが入っていたのか…痛かっただろうな」と思える大きさでした。
「今夜一晩、ナースステーションの隣の観察室で経過を見ます。明日には一般病棟に戻り、リハビリに入る予定です。」と言われ、お礼を言って、観察室にいる主人に会いに行きました。
いろんな計器や管で繋がっていましたが、声をかけたらちゃんとわかってくれました。「手術、成功したよ。」と言ったら目で頷いていました。これで一安心。
まだ、完全に麻酔から覚めた状態ではなく、会話もできる状態ではなかったので、「しゃべるの大変だから、後でハル(=息子)を連れてまた来るね。」と言ってから、看護師さんに「また後できます。よろしくお願いします。」と言って観察室を出ました。
息子と軽く昼食を食べ、15時過ぎに二人で主人に会いに行きました。
麻酔からすっかり覚めていて、声をかけたらすぐにわかってくれました。
息子が小さなぬいぐるみを差し出すと、少し笑みを浮かべてそれを取ろうとしていました。でも計器や管が繋がっていたので動けず、息子が顔に近づけていました。
「どお?」と言ったら「枕がほしい」と言ったので、看護師さんに伝えると「首にカラーをしているので我慢してくださいね。」と言われて残念そうでした。
順調そうでしたので、「記録を」と思い、許可をもらい、持参したipadで録画しました。
これが主人の「生きている」姿を記録した最後になるとは想像もつきませんでした。