Dr.K

主人の身に起こったを、医療知識のない私たちが理解することは極めて困難でした。

そんな状況下で、献身的な心をもって医療面の調査にご尽力下さった医師がいます。

失礼ながら『Dr.K』と呼ばせて頂きます。

主人が亡くなった直後から「力になれることがあれば協力いたします。」とお声をかけて頂きました。

この方がいなかったら、私たち遺族はきっと今でも救われることのない暗闇の中にいたかもしれません。



きっと、同業者のカルテを精査する作業には複雑な思いもあったことと思います。

しかし、ご多忙なお仕事の合間に細かいところまで調べて頂き、疑問点や確認すべき点を私どもにもわかりやすく表にしてくださった考察がベースとなって、いろいろな方からの協力も得られるようになりました。

また、Dr.Kは、ご自身の専門外の疑問も、お知り合いの方に聞いてくださり、知識のない私に直接面会して、嫌な顔ひとつせずにわかりやすく丁寧に主人の身に起きたことを解説をして下さいました。

すべてのことを知れば知るほど、「窒息」という言葉だけでは済まない事実を知ることにもなりました。

これは、遺族にとっての『なぜ?』を解く作業となっていったのです。

それから、Dr.Kの考察資料をもとに質問書を作り、当該病院と合計5回の面談をしました。

面談の録音記録を文字に起こし、Dr.Kにそれをまた精査して頂くという作業が繰り返されました。

Dr.Kは、私たちが納得できるまで一貫して「主人の身体に何が起こったのか」を医師の立場で説明してくださいました。

責任追及ではなく、事実究明です。

これがあとになって、日本医療安全調査機構の「センター調査」の結果を理解し、気持ちの整理をつけるために重要なプロセスとなりました。

支えていただき心から感謝しております。