友人みっちゃんとご子息たかくん

みっちゃんと息子さんのたかくんに初めて出会ったのは成田空港でした。
息子が小学3年生のときに英会話学校主催のオーストラリア留学でホームステイをして、そのときに同じステイ先になったのがたかくんだったのです。

帰国して、荷物をほどくと知らない白いズボンが入っていました。ホストファミリーにパッキングを手伝ってもらったときに、たかくんの分が入ってしまっていたのです。

連絡先の交換もせずに成田空港で別れてしまったので、主催の学校に連絡をして事情を説明。無事に連絡を取りそこから、徐々に親戚のようなお付き合いが始まりました。

みっちゃんは、女性としても社会人としても聡明な人で、いろいろ知っていて、話しをすると和みます。たかくんは、読書好きで、怖いもの知らずなところがとても微笑ましく、たくましくもある子です。

彼らと出会えたことが、私にとってこんなに心の救いになるとは思ってもいませんでした。


主人が亡くなった日はクリスマスでした。その日は、主人の見舞いも兼ねて彼らが来てくれました。本当なら、術後の主人を元気づけるため、病室でみんなでおだやかにクリスマスを迎える予定でいました。

でも、彼らが病院に着いたとき、主人はすでに心停止を起こし、心マッサージをしている最中でした。

突然のことだったにもかかわらず、何もできない私に代わっていろいろ対応してくれました。たかくんは何が起こっているのか混乱している中3の息子にずっと寄り添ってくれました。

主人の死亡宣告後、みっちゃんは病院説明にも同席し、集まった親族といっしょに事実確認を一生懸命してくれていました。本当に聡明な人です。

主人を病院から帰宅させるときも、自宅の受け入れ準備や食べ物の調達をしてくれ、通夜や葬儀の準備のときもそばにいて協力してくれました。

特に主人を旅立させるための服の手入れをしてくれたことは印象的でした。よく使っていた靴をピカピカに磨き上げてくれ、本当に立派な姿で旅立たせることができたことには感謝の言葉がみつかりません。

たかくんは、2Fの子供部屋で息子にずっと寄り添ってくれていました。本当は主人に手渡しする予定だったたかくんのクリスマスプレゼントが、動かない主人の枕元に飾られていたことがとても非現実的で、こどもにこんなクリスマスを過ごさせてしまい、無念無常も感じました。

彼らは、葬儀が終わって落ち着くまで私たちの傍にいてくれ、葬儀の際は親族の席に座ってもらいとても心強かったです。葬儀に来ていた当該病院の主治医や理事長からも私を守ってくれました。


その後も、みっちゃんの人脈で、病院側との面談結果の精査や他医療従事者への協力などに尽力してくれました。

彼女は非医療従事者ですが、知識が豊富で分析力もひときわ優れているので、患者目線での意見がとてもたよりになりました。

気持ちが折れそうになった時も、納得のいく結果になるまで持続できたのは、彼女の力が大きかったと思います。

お二人には深く深く感謝します。これからも末永く、親戚づきあいをよろしくお願いします。