本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを勝手に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「一平(いっぺい)さんナツさん!?」
「ご苦労様!?」
と言って、優(ゆう)の母の菊枝(きくえ)が入って来たのです。
「ご苦労様!?」
と言ってすぐあとに、優の父の大(まさる)も入って来たのでした。
「ナツさん悪いけど!?」
「お留守番のほうお願いしますねっ!!?」
「ヒデさんを、玄関のところで待たしてあるから!?」
と菊枝が言ったのです。
「では!?あとをよろしくお願いいたします!!?」
と言ってから、
「一平さん、では失礼いたします!!?」
と言ってお辞儀をすると、
急ぎ足でナツさんは、病室を出て行ったのでした。
一平はすぐに折りたたみのイスを1脚(いっきゃく)持って来て、
さっきナツさんが座っていたイスの横に、
それを置いたのです。すぐに、
「ありがとう!?一平さん!?」
と菊枝が言うと、
「ありがとう!!?」
と大も言ったのでした。
そしてふたりはイスに座ったのです。
「CDを交換したらまた優が涙を流したんです!!?」
「ナースステーションに連絡したらまた涙を採取して戻っていきました!!?」
と一平が言うと、
「そうですかあー!?」
「また涙を!??」
そう涙声で言うと菊枝は、優の顔を見たのでした。
「それと!?先生がその時!??」
「”あしたは、医学会の会合に出席しなければなりませんので!!?”」
「”留守にしますので、診(み)ることができないそうです!?”」
「”代わりの先生に事情を説明しとくからと”そう言っていました!!?」
と言って、一平がふたりに伝えたのでした。
「そうですか!?ありがとうございます!!?」
「それで先生はなんと言っておられましたか?!」
と菊枝が言うと、
「別に何にも言いませんでした!!?」
「看護師さんが?」
「”また何かありましたらすぐ連絡をお願いします”とのことでした!!?」
と一平は言ったのです。
「せっかくの休みをすまないなあー!?」
と大が言うと、
「いいえー!?なんにもできなくて!!?」
と、申しわけなさそうに一平は答えたのでした。
「実はきょう小百合の見合いでなっ!?」
と大が言うと、
「あなた!?そのことは一平さんはご存知ですよー!?」
「ねっ!?」
と菊枝がニコニコしながら言ったのです。
「はい!!?せっかく教えていただいたのですが!?」
「申しわけありません!?。知っていました!!?」
と一平が言ったのです。すると、
「なんだあー!?筒抜(つつぬ)けかあー!??」
「ふたりとも一平君に言ったなんて言わなかったぞー!??」
「男親(おとこおや)なんてそんなものかなあー!??」
と大が、ぼやくように言ったのでした。
「死んだうちの父もよくそう言っていました!!?」
「姉(ねえ)さんが付き合っている人がいることを!?」
「親父(おやじ)だけが知っていなかったんです!!?」
と一平が言うと、
「父親なんてそんなものですよー!?」
「うちだけではありませんよねえー!??」
と菊枝が言ったのです。
「なんかさびしいよなあー!?」
「優と一平君と付き合っていたなんて!!?」
「知らなかったものなあー??!」
と大が言うと、
「誰かお付き合いしている方がいるのは知っていましたけど!?」
「わたしも具体的なお名前は知りませんでしたから!??」
と菊枝が言ったのでした。
「結婚を前提にお付き合いしていたわけでありませんから!?」
「今思うと、優は俺のことを!?」
「お兄さん的な感覚だったのかもしれません!!?」
と一平は言ったのです。そして、
「小百合さんもそんな感覚かもしれません!!?」
と言ったのでした。
しばらく沈黙(ちんもく)が続いたあと、
「あなた!?もうそろそろお約束の時間ではありませんか??!」
と菊枝が時計を見て言うと、
「そうだなあー!?ヒデさんがもう下で待っているかもしれないなあー!?」
「じゃあー!?一平君悪いけど!??」
「これで失礼するよっ!?」
と言うと、立ち上がったのです。
一平もすぐ立ち上がったのでした。
「一平君!?そのまま、そのまま!!?」
と言うと、病室から出て行ったのです。
一平は会釈をして見送ったのでした。
「この続きを読んでやってもいいよ!」
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