本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを勝手に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
ウインカーを出し進路変更した右ハンドルの外車が、
一平の前に横付けしたのでした。
白石 優の姉の小百合が運転していたのです。
助手席の窓を開け、
「すいません混んでいたもので、少し遅れました。」
「どうぞお乗りください!?」
と、一平に向って言ったのでした。
「はい!じゃあー失礼します。」
と言って一平は、助手席に乗り込んだのでした。
小百合を見て一平はすぐに、
”ずいぶんきれいな人だなあー!?”と、心の中で思ったのです。
すると小百合が、
「何か言いました?!」と訊ねたのでした。すぐに一平は、
「いいえ別に!?ただおきれいだなあーと思っただけです!。」
と正直に答えたのでした。
「山本さんは、お世辞がお上手ですね!?」
と少し笑みを浮かべ、小百合が言ったのです。
そして一平はシートベルトをすると、
「シートベルトをしましたから、出発してください!?」
と小百合のほうを見て、言ったのでした。
「はい!ではまいりましょう!?」
と小百合は言い、後ろから車が来ていないか確認し、
車を出したのです。
「電話で、入院している病院を聞きませんでしたが!?」
「どちらの病院ですか?!」
と言うと、
「慶応大学病院です。」と答えたのです。
そして道すがら、泰三から伝言で聞いた事と、
たいらくんから聞いた事とほぼ同じ内容の説明を、
小百合が話したのでした。
「この間お話したように、基本的に家族しか面会できませんので!?」
「優とお付き合いしていた方だと、先生に話したら!?」
「それならかまいません!?」
「むしろ会ってもらった方がよいかもしれません!?」
「と言われたので!?」
と言って、なみだ目になって話した小百合でした。
「優の仲良かったお友だちにも、この間会ってもらったんですよ!?」
「命は取り留めていますが、予断を許さない状態だそうです!?」
と小百合はなみだ目で言ったのです。
一平は話を聞いていて、最初からずっと涙が止まりませんでした。
病院に着き駐車場に車を止めると、新病棟の7階へと、
エレベーターで小百合と一平は向ったのです。
7階に着くとナースステーションに寄り、
それから病室に入ったのでした。
一平は病室に入ると、ベッドに横たわっている優を見て、
「ユー!?」とひとこと言ったきり、
涙を流し、何も言えなかったのです。
「山本さん!?イスにお座りください!?」
と言って小百合が、ベッドの横にイスを持って来たのでした。
我に返った一平は、
「これ飾ってください!?」
と言って、お見舞いの花束を小百合に手渡したのです。
「ありがとうございます。妹も喜んでると思います」
と言って、小百合は受け取ったのです。
小百合はベッドの近くの花が挿(さ)してある花瓶を持つと、
「さっそく換えましょう!?」
「山本さん!?遠慮せずにお座りなってください!?」
と、言ったのでした。
「ありがとうございます。」と一平が涙声で言い、座ったのです。
「声をかけてやってくださいね!?」
と言って、小百合は花瓶と花束を持って、病室を出て行ったのでした。
小百合に促(うなが)された一平は、
「ごめんよ!こんなことになっていたなんて!?」
「なんにも知らずに、ごめんよ!!」
と言ったあと、大声で泣いたのでした。
少し時間が経ち、一平の気持ちが落ち着くと、
デートしたときの話などをユーに向って話したのでした。
ひとりで十分ほど部屋にいたのです。
一平が持ってきた花を挿した花瓶を持って、
小百合が病室に戻って来たのでした。
しばらくすると、母の菊枝が病室に入って来たのです。
小百合が、
「山本さん!?母です。」と紹介すると、
一平はイスから立ち上がり、
「山本一平と申します。」
「優さんが、まさかこんなことになっていたとは知らずに!?」
「申しわけありません。お見舞いに来るのが遅れまして!?」
と言って、お辞儀をしたのでした。
「とんでもない、お忙しい中ありがとうございます。」
「母の菊枝です。」
「先生には許可を得ていますので、またお寄りください!?」
と菊枝が言うと、
「お母さま!?山本さんにお見舞いのお花をいただきました。」
と小百合が言ったのです。
「ありがとうございます。」
と言って、菊枝がお辞儀をすると、
一平もお辞儀をしたのでした。
「この続きを読んでやってもいいよ!」
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