本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを勝手に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
高田馬場の駅で一緒に降りた二人は、一平のアパートに向かったのです。
歩きながら、
「駅からどのくらいかかるの?」
と育子が訊くと、
「そうだなあー!?自転車だと5分もあればいいけど!」
「歩くと10分ぐらいかかるかもしれないなあー!?」
と、一平が答えたのでした。
「八景島は、風が出てきてだいぶ寒くなったけど、
こっちはそうでもないなあー!?」
と一平が言ったのです。すると、
「やっぱり、すぐ海だからねきっと!」
「風があったし、冷たかったけど!?」
「こっちは風があまりないもの!」
と、育子が答えたのです。
一平のアパートへの道すがら、ふたりで八景島でのことを話したのです。
一平のアパートが見えてきました。
「あのアパートだよ!」
と、一平は指差して、そう言ったのでした。
「あれ?!」
「あれって!。マンションじゃん!!」
そう育子が言ったのです。
それは、5階建てのマンションでした。
「一平ちゃんが、アパートって言うから!?」
「もっと安いのを想像してたの!」
「高そおー!?」
そう育子が言ったのでした。
玄関の両側が駐輪場になっていました。
「左側が俺のほうの駐輪場だよ!」
そう言うと、左側の駐輪場の真ん中ぐらいのところにに行き、
「これが俺の自転車!」
そう言うとハンドルを握ったのでした。
「へえー!そうなの?!」
と育子が言ったのです。
「じゃあ中に入ろうかあー!?」
そう一平が言うと、玄関に向かって歩いていきました。
そのあとを育子がついて行ったのです。
玄関を入るとすぐに郵便受けがいくつも両側に並んでありました。
「郵便受けのところと、
この入り口のところには防犯カメラがついているんだよ!」
「だから何時何分にこの入り口を、
入ったか、出たかわかるようになっているんだって!!」
「不動産屋の人が言ってたよ!」
と、一平が説明すると、
「へえー!?そうなの!」
と言った育子でした。
自動ドアを通ると、右側がエレベーターになっていて、
左側が階段になっていました。
「育ちゃん!?エレベーターで3階まで来なよ!」
「俺は、階段で行くから!」
一平はそう言うと、スタコラサッサと階段を駆け上って行ったのです。
「3階!?」
そうつぶやくと育子はエレベーターを使い、
3階に来たのでした。
エレベーターのドアが開くと、
「やっぱり、俺のほうが早かったね!」
一平はそう言うと、うれしそうに笑ったのでした。
「部屋は、どこなの?!」
育子が訊くと、
「こっちだよ!」そう言うと、右のほうに行ったのです。
育子はすぐあとをついていきました。
「ここ!」そう言うと一平は、
ポケットから小銭入れを取り出して、チャックの口を開けると、
そこから鍵を取りだし、ドアを開け、灯りをつけたのです。
「少し散らかってるけど!?」と言うと、靴を脱ぎ、
スリッパを履きました。
そして、育子にお客用のスリッパを持つと、
「これ履いて!?」と言って置いたのです。
育子は、「ありがとう!」と言って、靴を脱ぎ、
スリッパを履いたのでした。
「とりあえず、ここに座ってくれる?!」
そう言うと、テーブルの椅子を引き出したのでした。
「ありがとう!」
そう育子は言うと、その椅子に座ったのです。
そしてショルダーバッグをその椅子に掛けたのでした。
「コーヒー飲む?それともコーヒー飲む?!」
と一平は言うと、電気ポットの再沸騰ボタンを押したのでした。
「え、へっ!!コーヒーしかないんだよ!」
と言って頭をかいたのでした。
「インスタント?!」と、育子が訊くと、
「うん!ごめん!いつもあれさ!!?」
そう言ってテーブルの横に置いてある、小さめのダイニングボードの、
透明ガラスのところを指差したのでした。
「この続きを読んでやってもいいよ!」
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