本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものをたらふく用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「小百合さん!?今頃デートしている頃ですねー!??」
「よい方だといいですね!!?」
と一平が言うと、
「やはり一平さんには、誰かお好きな方がいるんでしょうねえー!??」
「なんとなくわかってはいましたけど!?」
と、菊枝が力なく言ったのでした。
「ええー!!?小百合さんには!?」
「初めてお会いした時に言いましたけど!?」
「結婚を前提に付き合っている人がいます!!?」
「今度休みにでも実家に連れて行こうと考えています!!?」
と、思わず一平は言ってしまったのでした。
「小百合は何も言わなかったので!?」
「そうですかあー!??」
と、菊枝は言ったのでした。
一平は優とデートした楽しかった日のことを、
菊枝に話したのです。
ほかにもいろいろな優との思い出を、
菊枝に話したのでした。
時間はあっという間に過ぎ、
面会時間が終わるBGMが流れてきたのでした。
「きょうはそのまま帰りますので!!?」
と先に一平が言ったのです。
「そうですか?!せっかくのお休みのところ!?」
「貴重(きちょう)な時間を割(さ)いていただきまして!?」
「ありがとうございました!!?」
「でもねえー!??」
「きょう、ナツさんが楽しみにしていたんですよ!?」
「一平さんが食事に来るのを!!?」
と菊枝が言ったのでした。
「一度うちに寄ってから、自宅へ帰ってもらえませんか?!」
「お見舞いの後(あと)は、食事をしてから帰ると思っていますので!??」
「一平さんからナツさんへ直接言っていただけるとよいのですが?!」
と菊枝が言うと、単純な一平は、
「確かに!?今までそうしていましたからねっ!!?」
「じゃあー!?ナツさんに悪いので!?」
「お宅へ伺(うかが)ってから帰ることにします!!?」
と一平は言ったのでした。
「ヒデさんが下で待っていると思いますので!?」
「まいりましょうか??!」
と菊枝は言うと、優の顔を覗き込み、
「ではまたあした来ますからねっ!!?」
と言ったのです。
そして一平も優に、
「じゃあー!?また来るから!!?」
と言ったのでした。
ふたりはそれから病室を出ると、
いつものようにナースステーションに寄り、
あいさつをしてから、エレベーターに乗って1階まで降りたのでした。
玄関を出ると、ヒデさんが車で迎えに来ていたのです。
そして、小百合も迎えに来ていたのでした。
一平と菊枝はびっくりしたのです。
「どうしたのあなた!??」
と、小百合に向かって菊枝が言ったのでした。
「着物は窮屈(きゅうくつ)なので、着替えてきました!!?」
「一平さんがそのまま帰るって言うのではないかと思ってえー!!?」
と小百合が、うれしそうに言ったのです。
「あきれたわねえー!?お見合いだから!?」
「ディナーを終えてから帰ってくると思ったわ!??」
と菊枝は言ったのでした。
「一平さんどうぞお入りになって!!?」
と小百合がドアを開け言うと、
ヒデさんがニコニコして会釈をしたのでした。
「ではお先に失礼します!!?」
と一平は言うと、車に乗り込んだのです。
つづいて、小百合が乗り込み、
最後に菊枝が乗り込んだのでした。
そしてヒデさんがドアを閉めたのです。
そしてヒデさんは運転席に回ると、車に乗り込み、
シートベルトをして、
病院の玄関を出発したのでした。