携帯によろしく 第一章(1)

「もしもしー!?」
「ユーちゃん?!」
「俺!」
すると携帯から男の人の声で、
「違うけど!!」
「電話。間違えたんじゃあないの?!」
と言う声がしたのでした。
「えっ??!」
「すいません!」
そう言うと、むこうで電話を切ったのでした。

「変だなあー??!」
そう言うと、すぐに携帯電話の発信履歴を見たのでした。
電話番号をボールペンで左の手のひらにメモすると、
電話帳検索の名前検索で”ユー”の電話番号を
調べ表示させたのでした。
ゆっくりと、ひとつひとつ数字を確認したのです。
「おかしいなあー?!」
「合ってるぞ!」
きのう電話したときには、同じ番号で通じたのでした。

「アイツ。電話換えたのかなあー?!」
「電話換えたら連絡よこすだろうになあー??!」
と思いつつ、携帯をポケットにしまったのでした。
今日は友達2人と映画を見に行く予定があったのです。
そのことを、きのう電話したときに伝えるのを忘れてたのに気がつき、
電話をかけたのでした。
しばらくすると、携帯に電話がかかってきました。

一緒に映画を見に行こうと、約束していた、友達のひとりからでした。
「もしもし!俺!!」
「あっ!そうかあー!?」
「それじゃあー!またこんどな!!」
そう答えると電話を切ったのでした。
急用ができて、いけなくなったという、連絡の電話でした。
「なんだよおー!!あいつが誘ったのに?!」
と、少し気分を悪くして携帯をポケットにしまったのです。
今度は、映画を一緒に見に行くと約束していた、
もうひとりの友達からの電話でした。
「まさか?こいつも断りの電話じゃあないだろーなあー!?」
そう思いながら電話に出ると、
「ごめん!いけなくなっちゃった!!」
「えっ!お前もか?!」
「いいよ!気にするな!!じゃあな!?」
そう答えると、電話を切ったのでした。

着替えも済み、少しおしゃれをして、
出かけようとしていた矢先でした。
ベッドの置いてある部屋に戻ると、
パソコンの置いてある机の上に、
手に持っていた携帯を置き、
「あああー!なんか疲れたなあー!!?」
と言って、ベッドに横になったのでした。

「これからどうしようかなあー?!」
「ひとりで観にいってもいいけど、
アイツらに同じ映画を観に誘われたら、
こんどは俺が、断らなきゃあ、ならないからなあー!?」
そんなことを考えつつ、
何気なく、パソコンのスイッチを入れたのです。

「無料の映画でも見るかあー!?」
そう言うと、
インターネットにつなげて、
ブラウザを立ち上げて、
”お気に入り”に入れておいた、
無料動画のところを、クリックしたのです。
映画の項目をクリックすると、映画のサイトに入ったのでした。

特に見たいと思うものはありませんでしたので、
ゆっくりとスクロールを下げて見ていったのでした。
”別にこれていって、見たいものもないからなあ!?”
そう思いながらも、ほかにすることもないので
一番下までいってしまったのです。
そして、もう一度最初の画面まで戻ったのでした。
なんだか急に眠くなって、パソコンの画面はそのままで、
ベッドの上に仰向けになったのでした。
そして、うつらうつらしていると、


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