本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
この日は一日、仕事になりませんでした。
ユーのベッドに横たわっている姿を実際に見て、
彼女との思い出が蘇(よみがえ)って来たのです。
話しかけても何も答えぬ再会に、
一平の心は動揺を隠せなかったのでした。
仕事に集中しなければと思っても、
ふと、ベッドに横たわる彼女の姿が脳裏(のうり)に浮かび、
そして楽しかった幸せの日々が思い出されたのです。
その繰り返しの一日でした。
彼女に何もしてやれないつらさが増す、一日でもありました。
「一平!?どおだー今夜一杯やらないか!?」
と定時の終了のBGMが流れると、
泰三がすぐに一平のところにやって来て言ったのです。
「きょうはなんか疲れたので、まっすぐ帰って寝ますよ!?」
と、いったん答えたのですが、
答えてすぐの心配そうな泰三の顔を見て、
「そうですね!?一杯やりますかー!!?」
「でも先輩!デートはいいんですか?!」
と一平は言ったのでした。
「お前さー!毎日デートしていたら!??」
「夕食どきだろ!?金がいてしょうがねえーやー!?。」
と笑いながら言ったのです。
「じゃあーいつもの店に寄りますかー!?」
「モツの煮込みで!!?」
「ご飯ものもあるし!!」
と一平が笑顔をとり戻し、言ったのでした。
「なんせ!安いしなあー!!?」
と、泰三もうれしそうに言ったのです。
「じゃー!?着替えますかー先輩!!?」
と一平が言うと、
ふたりは着替えを済ませ、会社をあとにしたのでした。
通いなれた店に着くと、
会社帰りのサラリーマンで、混んでいました。
座敷はいっぱいで、カウンターに座ったのです。
ふたりはモツの煮込みと瓶ビール1本を、
先に注文したのでした。
店員がすぐに注文したものを持ってきたのです。
通いなれた人たちは、
ほとんどがこのパターンか、
焼酎を加えたパターンでした。
ビーチュウにするのでした。
ふたりは、ビールをお互い注ぎあったのです。
「お疲れさーん!!?」
と泰三が言うと、
「お疲れさーんでーす!!?」
と一平が言って乾杯をし、
ふたりはモツの煮込みをつまみに飲んだのでした。
ビールが終わりに近づくと、
梅割りを注文したのです。
「なあー!?彼女にはもう話したのか?!」
と泰三が言うと、
「きのう電話があったので、見舞いに行ったことは話しました!。」
「今彼女は忙しいので!?詳しいことは」
「今度会ったときに話すことは伝えました!」
と一平が言ったのです。
「そうかあー!?」
と言うと泰三は、話を切り替えたのでした。
「試作機の組み立てが順調に進んでてよかったなあー!?」
と泰三が言うと、
「そうですね!」
「このまま行けば修正箇所が、一個も出ないなんて、ことはないかー!??」
と一平が笑って言ったのでした。
「当たり前だー!!?」
「そんなパーフェクトな設計やったことねえじゃんかー!!?」
と笑って、泰三が言ったのです。
「設計した時点では完璧だと思っても!!?」
「どうしても修正しないと、まずくなるんですよねえー!?」
と苦笑いしながら一平が言ったのでした。
「計算通りに事(こと)は進まないってことだなー!!?」
「あしたあたりから、設計の変更が出てくるんじゃあーないのかあー!?」
と泰三がうれしそうに言うと、
「あっ!先輩!!?」
「あしたまた、彼女のところに見舞いに行かなきゃならないんで!!?」
「もし、修正が残業しなきゃならないようなら!?」
「先輩に頼みたいんですけど!!?」
と一平が言ったのでした。
「じゃあーお前の担当の設計を、あしたコピーして置いててくれなっ!?」
「いつもと同じに、修正したら、履歴に書いとくから!!?」
と泰三が言ったので、
「すいません!?恩にきます!!?」
と言って一平は、頭を下げたのです。
「一杯おごってくれればいいからよー!!?」
と、笑って泰三が言ったのでした。