本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
”育ちゃんが置いてったんだあー!?”
”やっぱり部屋の匂いが気になったんだなあー!!?”
そう一平は思ったのでした。
そしてうれしそうに笑みを浮かべたのです。
「何かおもしろいことでもおわりになったのですか?!」
と小百合が言うと、
「すいません!?」
「コーヒーでもと言ったんですが?!」
「インスタントしかないんですよー!?」
「インスタントでもいいですか?!」
と一平が言ったのでした。
「ええ!?かまいません!?」
と小百合が答えると、
「じゃあー!?ちょちょいのちょいと作ちゃいますから!?」
「ちょっと持ってください!!?」
と言って、ポットの再沸騰ボタンを押したのでした。
一平はテーブルの上に受け皿二つ出すと、
その横にコーヒー茶碗を二つ並べ置き、
受け皿の上の隅に、
一回で使いっきりのプラスチック容器に入った、シロップとミルクをのせ、
シュガースティックものせたのです。
コーヒー茶碗の中にインスタントコーヒーの粉を入れ、
ポットのお湯を注いだのでした。
入れ終わると、スプーンでかき混ぜ、
受け皿の上に置き、新しいスプーンを受け皿の上にのせたのです。
「すいません!?これしかないので!!?」
「お口に合うかどうかわかりませんけど!?飲んでみてください!??」
そう言って一平は、コーヒーを小百合に出したのでした。
「いいえ!?とんでもありません!?」
「ありがとうございます。いただきます!。」
小百合はそう言うと、そのまま一口飲んだのです。
「うーん!?」と小百合は言うと、
ミルクとシロップを開け、入れたのでした。
そしてスプーンでかき混ぜ、また一口飲んだのです。
軽くうなずくと、シュガースティックを3分の1ほど入れ、
スプーンでかき混ぜると、また一口飲んだのでした。
「おいしいですわよ!?一平さん!?」
と言ってもう一口飲んだのです。
「よかった!」
そう言うと一平も、自分のコーヒーにシロップとミルクを入れ、
シュガースティックを4分の1ほど入れ、飲んだのでした。
一平はコーヒーを二口飲むと、
「じつは今、付き合っている彼女がいるんです!。」
「ユーとは、結婚を前提にお付き合いしたかったのですが!?」
「彼女からは、返事をもらえませんでした。」
「彼女は俺のことを”好きだ”と言ってくれてはいたんですが!?」
「まだ結婚は考えていないようでした!。」
そう言うと、もう一口コーヒーを飲んだのです。
「俺ももう28なので、いくら好きでも!?」
「結婚を前提でないお付き合いはできないのです!。」
「ちょうどその頃、仕事が忙しくなり!?」
「ユーとの連絡を以前よりとれなくなったのでした。」
「まさか携帯を拾った男が、
電話に出ていたなんて思ってもいませんでした!!?」
「新しく出来た彼氏かと思っていたのです!。」
と一平は言うとまた一口コーヒーを飲んだのでした。
「今思えば、彼女があんな口の訊き方をする!?」
「彼氏ができることは考えられないとわかるのですが?!」
「その時は、そう思い込んでしまっていたのでした!!?」
そう言うと一平は立ち上がり、
「申し訳ございませんでした!!?」
と言うと、深く頭を下げ、お辞儀をしたのでした。
小百合もびっくりして立ち上がったのです。
「一平さん!?頭を上げてください!!?」
「そういういきさつがあったことは、何も知りませんでした。」
「優のお友だちから聞いて、あなたの存在を知ったのですから!?」
「とにかくお座りになってください!!??」
と小百合が言うと、
「わかりました。じゃあ座ります!。」
と一平が言って座ると、小百合も座ったのでした。
しばらく沈黙が続いた後、
「一平さん!?お見舞いには、来てくださいます??!」
と小百合が言うと、
「もちろんです!毎日は無理かもしれませんが?!」
「できるだけ伺いたいと思っていますので!?。」
「その時はお電話、携帯のほうに差し上げますので!?」
「よろしくお願いいたします!?。」
と一平が言ったのです。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします!?。」
そう言うと小百合は、コーヒーを飲み干したのでした。
「ご馳走様でした。」
「では、お電話をお待ちしていますので!?」
「きょうはこれで失礼します!。」
と小百合は言い、会釈をしたのです。
そして一平も、会釈をしたのでした。