携帯によろしく 第二章(5)

育子が洗い物を済ませると、
「一平ちゃん!この水切りカゴにおいとけばいいの?!」
と言ったので、
「うん!ありがとう!!そうしてくれる?!」
と一平は、答えたのです。
水切りカゴにコーヒーカップと、スプーンを入れると、
「このタオル使っていいの?!」
と流し台のところにかかっているタオルを持って、言ったのです。
「それ、新しく取り替えたのだから、それ使って!」
と一平は答えたのでした。

育子は、そのタオルで手を拭くと、一平のところに来たのです。
「育ちゃん!部屋見る?!」と一平が言うと、
「いいの見て?!」と言ったので、
「もちろん!片付けたから!?」と言うと、
「こっち!」と言って育子の手を握ると、
部屋に案内したのでした。
「ふだんは、ほとんどこの部屋を使ってるんだ!!?」
と言うと、育子は、
「じゃあ!?ちょっとお邪魔します!!?」
そう言って部屋に入ったのでした。

「けっこうきれいに片付いているね!」
「一平ちゃんきれい好きなんだ!?」
と育子が言うと、
「そうでもないけど!」
と、うれしそうに言ったのでした。
「隣の部屋は?!」と育子が言ったので、
「じゃあ!?つぎ!」と言うと、
隣の部屋に育子を案内したのでした。

「こっちは、毎日使ってるわけじゃないから、こんなとこだよ!」
と言って、入ったのです。
「コタツはこっちなんだ!?」
「洗濯物は、こっちに干すの?!」
と育子が言ったので、
「外に干してもいいんだけど!?」
「普段の日は遅いから、中に干しとくんだよ!」
と、一平は、答えたのでした。

一平は、「トイレ入った?!」と訊くと、
「ううん?!まだ!」と育子が言ったので、
「ちょっと待って!」そう言うと、
トイレの中をのぞいたのでした。
「うっかりして、トイレがちゃんとしてあるか、見なかったよ!」
「まあー!いいかな!?」そう言うと、育子にトイレを見せたのでした。
育子がトイレをのぞくと、
「けっこうきれいになってるね!!?」そう言ったのでした。

「次は見えてるからいいか!?」と言ったのは、
洗濯機を置いてあるところと、洗面所でした。
「一応、カーテンで見えなくできるようにはなってるけどね!」
「開けたり閉めたり面倒だから開けっ放しにしてあるよ!」
そう説明したのでした。
「ここがお風呂場!?」
そう言うと、風呂場のドアを開けたのでした。

育子がのぞくと、
「やっぱり、広いわねえ!?」
「わたしのとこは、トイレと一緒だから!?」
と言ったので、一瞬一平は、勘違いをして、
変な想像をしたのでした。(風呂桶の中に便器が入ってる?。ゲッ!!。)
一平が変な顔をしたので、育子が、
「一平ちゃん!なに勘違いしてるのよおー?!」
と育子が笑いながら言いました。

「トイレと一緒って言っても、ユニットって意味よ!」
「トイレがあって、少し離れてバスがある!?」
「外国のホテルによくあるあれよ!」
「わたしのとこは、トイレで、小さい洗面所で、バスが一緒なの!?」
と育子が言ったのでした。すると、
「だよね!だよね!?」
と言った一平でした。

「ありがとう!」
「じゃあー!わたし、帰らなくちゃあ!?」
と育子が言うと、一平は、
「送ってくよ!」
「ボディガードだよ!!」うれしそうに、そう言ったのです。

「ところで!育ちゃんの”うち”どこか訊いてなかったけど!!?」
と一平が言うと、
「そうね!ごめん!!?」
「わたしの事は、何にも話さないで!!?」
「家は、氷川台なの!?」
と育子が言ったのです。
「氷川台って、有楽町線の?!」
と一平が言うと、
「そう!わりと近いでしょ!?」
「びっくりよ!」と、育子が言ったのでした。

「そんなに近いんなら、育ちゃんち家まで送ってくよ!!?」
「ご両親と住んでるの?!」
と一平が訊くと・・・






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