携帯によろしく 第二章 (2)

インスタントコーヒーのビンと、
ビニールの入れ物に入ったシロップと、ミルクがあったのでした。
それを見た育子は、椅子から立ち上がると、
「わたしがやるわ!」と言い、
ダイニングボードを開けると、
「食器はこれでいいの?!」と言ったので、
「うん!いつもそれを使ってる!」と答えた一平でした。

「じゃあ!?ちょっと片付けてくるよ!!?」
そう言って一平は、部屋のほうに向かったのです。
「あっ!そーだ!!育ちゃんトイレはそっちだから!?」
と言って指差したのでした。
一平が指差した方を見て、
「わかったわ!ありがとう!!?」
と言った、育子でした。

一平は最初に、ベッドとパソコンを置いてある部屋に行ったのです。
「あれ?!パソコン切ったと思ったけど、ついてるなあー??!」
モニターの画面に、ウインドウズのマークが泳いでいたのでした。
すぐにマウスを動かし、パソコンを切ったのです。
画面が切れたのを確認すると、もとの電源も落としたのでした。
「あわてていて、切るのを忘れたかもしれないなあ?!」
と思いながら、パソコンの周りをかたづけたのでした。

そのあと、ベッドの上の布団をきれいに直し、
部屋の中を見回して、
「まあー!こんなもんかあー!!?」
「よし!OK!!」
と言うと、隣の部屋に行ったのです。

この部屋は、下に引き出しが2段ついた洋服タンスが2つと、
コタツと、小さなテレビと、室内用の物干しセットが、
置いてありました。
特に片付けるようなものはありませんでした。
「ここはいいかな?!」
「よーし!OK!!」
と言うと育子のいるダイニングから声がしたのです。

「一平ちゃん!?コーヒーできたけど!!?」
「まだだいぶかかるー?!」
と育子が言ったので、
「もう終わった!今行くよー!?」
と大きな声で答えたのでした。
そして一平はダイニングに戻ると、
「ありがとう!育ちゃん!!?」
と言うと、自分がいつも座っている席についたのでした。
育子は、「はいどうぞ!」と言うと、
できたコーヒーを一平の前に差し出したのでした。

一平は、コーヒーカップの中にシロップと、ミルクを入れたのでした。
そしてスプーンでかき回したのでした。
「育ちゃん!よくわかったね!?」
「スプーンのある場所が?!」
そう一平が訊くと、
「一平ちゃんが忙しそうだったから、適当に探したのよ!?」
「訊くのも悪いと思って!」
そう育子が言ったのでした。

「そーかあー!?」
「俺もうっかりしてたよ!スプーンが必要だったんだ!!?」
と、ニコニコしながら言ったのです。
「コーヒーを人に入れてもらうなんて久しぶりだよ!。」
と言って一平は、コーヒーを飲んだのでした。
「どう?!好みがわかんなかったから、ふつうに入れてみたけど!?」
と育子が言うと、
「うん!ちょうどいいよ!」
と言って、もう一口飲んだのでした。

「夜だけど!外から見たら新築かと思ったわ?!」
「中は、そうでもないわね!?」
と育子が言うと、
「うん!1年か2年ぐらい前に外側だけ塗りなおしたみたいだよ!!?」
と一平が言ったのです。

「そう!それできれいなんだ!?」
「じゃあ!?一平ちゃん!まだここに来てそんなに経たないんだ!?」
と育子が言うと、
「そーだなあー??!」
「もうすぐ2ヶ月になるかな!?」
と一平が言いい、
「へえー!そうなのー!?」
と、育子が言ったのでした。

「でも変ね??!」
「誰かと一緒に暮らそうと思ってここに引っ越して来たんじゃないの?!」
と言われた一平は・・・






▲Top