本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
少し顔をこわばらせて言ったのです。
「きょう初めて会った育ちゃんに言うのも何なんだけど!」
「振られたかもしれないんだ!?」
「とにかくよくわからないけど!」
「よくよく考えてみると、この部屋に引っ越してから、
様子がおかしかったような気がする?!」
と言ったのです。
すると育子が、
「なーんだあー!暇だって言ったのは、
彼女にデートをすっぽかされたからかあー!?」
「友達と映画に行く予定だったなんて嘘でしょう!??」
そう育子が言うと、
「友達と映画に行く予定だったのは嘘じゃあないし、
彼女とデートの予定はなかったよ!」
「ホントだよ!信じてくれよ!!育ちゃん!?」
と、一平は真剣な顔でそう言ったのでした。
「一平ちゃんって、珍しいわねえー?!」
「初めて会った人間にそんなことを話すなんて!?」
「ふつう話さないわよ?!」
と育子が言うと、
「俺!育ちゃんに嘘言えないんだよ!?」
「なんか知らないけどさあー?!」
と言って腕を組み、育子の顔をジーっと見つめる一平でした。
「そんなに見ないでよ!」
「恥ずかしいから!?」
そう言って一平から目をそらし、少し下を向き、
「でも彼女に振られたって証拠はないでしょ!??」
と育子が言うと、
「携帯に電話したら男の人が出て、番号間違えじゃあないかって言うんだよ!」
と一平が言ったので、
「じゃあ!?私の目の前でその人の携帯にかけてよ!!?」
と、育子が言ったのです。
「ああいいよ!ホントに男の人が出たんだから?!」
と言って一平が電話を掛けようとして、
ポケットから携帯を取り出すと、
「ちょっと待って!」
と言うと、ショルダーバッグを持って開け、
中からメモ帳と、ボールペンを取り出して、
「その人なんて名前なの?!」
「電話番号も書いて!」
そう育子は言うと、一平の前に置いたのでした。
「名前は、しらいしゆう!」
と言うと、メモ帳に漢字で”白石 優”と、書いたのです。
携帯の電話帳を見て電話番号を表示させると、
それをメモ帳に書き写したのでした。
141421356(あれ?。むかしどこかで見たような?!。)(国道2号?)
そう書いたのでした。
そして一平は携帯を育子に見せて、
「ねっ!間違いないだろー!!?」
と言ったのでした。
育子は、メモ帳を手元に持ってくると、
それを確認したのでした。
「間違いないわ!」
「じゃあ!一平ちゃん掛けてみてよ!?」
そう育子に言われた一平は、
ユーの携帯にかけたのでした。
「もしもし!」と一平が言うと、
男の声で「もしもしー!」と言ったので、
「あのー?!白石優さんの携帯ではないでしょうか??!」
と訊くと、
「違うよ!番号間違えてるんじゃあないの?!」
と言ったので、
「きのうこの番号で通じたんですけど!」
「141421356。ですよね!!?」
と言うと、
「だ。か。ら!。間違いだって言ってるんじゃん!!」
「ばあーか!!?」
そう言うと、向こうで切ったのでした。
すると一平は、
「ふざけんなよ!!」そう言って、もう一度掛け直そうとすると、
「やめて!!一平ちゃん!!?」
「お願いだから!?」
と、育子は言うと、一平の持っている携帯を取り上げたのでした。
「ごめんね!疑ったりして!?」
そう言った育子の目から涙があふれていました。
「ごめんね!一平ちゃん!!」「ごめんね!」
そう育子は言うと、テーブルに顔を伏せ、
声を出して泣き出したのでした。
一平は育子が急に泣き出したので、
どうしていいのかわからなかったのでした。
一平は育子のところに行くと、
「俺こそごめんな!」
「育ちゃんを泣かせちゃって!!?」
そう言うと、髪の毛をなでたのでした。