本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを遠慮なく用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「一平ちゃん食べる?!」と言って、
育子は、ピザトーストの具が多くのっている、
真ん中のへんを千切って、
一平に差し出したのでした。
「俺は、いいよ!」
「食べな!」と一平が言ったのですが、
「おいしいわよ、これ!!」
「ピザトースト嫌いなの??!」
と育子が言うと、
「嫌いじゃあないけど!!」
と言ったのです。
「じゃあ!食べて!?」と言うと、
育子は持っている千切ったピザトーストを、
一平の口に近づけたのでした。
「わかったよ!」
そう言うと、受け取ったピザトーストを、
口に放り込んだのです。
口をもぐもぐさせて、食べている一平を見た育子が、
「どう!?おいしい!??」
と訊いたので、一平は飲み込んでから、
「うん!うまいよ!!」
と、言ったのでした。
「でしょう!!?
ここの喫茶店のピザトーストは、ホントにおいしいもの!!」
「ここに来ると、必ず注文するの!」
「わたし大好きなの!!」
「どこにも、こんなにおいしいピザトーストないわ!!?」
と、育子が言ったのです。
「へーそうかあー!?日本一。それとも世界一?!」
と一平が訊くと、育子が、
「うーん?!新宿一かな!!?」
と、こいたので!。いいえ!!。
と、おっしゃったので、
「だって今!。”こんなにおいしいピザトーストない”って、
言っただろー!!??」
と、一平が言うと、
「だ。か。ら!新宿一!!」と言ったあと、
残りのピザトーストを食べ終えたのでした。
口ではかなわないと悟った一平は、
「じゃあ!どこ行こうかあー?!」
と言うと、
「八景島!」
「いい案でしょう!?」
と、育子が即答したのです。
そして一平は思わず、
「すばらしい!ベリーグッ!!」
と、言ってしまったのでした。
「だけど!俺。一度も八景島なんか、行ったことないよ!」
と、一平が言うと、
「わたしだって、一度しか行ったことないけど!」
「でも行き方は知っているから!?」
そう、育子が言ったのです。
「へえー!?情報通だね!」
と言うと、
「わたし、旅行雑誌の会社に勤めているから、
知識だけは豊富なのね!!」
と、育子は答えたのでした。
「ところで、一平ちゃんは、どこに勤めてるの?!」
と、育子が何気なく訊くと、
「俺は、機械の設計の会社だけど!」
「今は、試作機の部門だから忙しいんだよ!」
と、答えたのです。
「八景島って首都高湾岸線で行けるんだよね!?」
「会社の人が言っていたけど!!」
「俺たちは、いつも途中で降りるんだよ!」
「あの辺りは、大きな会社があって、お得意さんが多いんだ!!」
と、一平が言ったのです。
「へえー!そうなの?!」
「車で行ったことがないけど!?」
「とにかく渋谷まで行かなきゃね!」
と育子が言うと、
「東横線で横浜まで行くんだ?!」
と、一平が言うので、
「たぶん!?それが一番早いと思うのね!」
「金沢八景に行くには!」
と育子が言い、コーヒーを飲み干したのでした。
一平も同じように、コーヒーを飲み干したのでした。
「わたしさあ!。最初の頃、北陸の金沢と、
金沢八景とごちゃ混ぜになって困ったわよ!」
「地名ってほんとに紛(まぎ)らわしいのがたくさんあるの!!?」
と、育子は笑いながら言いました。
「じゃあ!行こうかあー!?」
と一平は言うと、伝票を持って立ち上がり、
レジに向かったのです。