本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを好きなだけ用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「待ってよ!一平ちゃん!!?」と育子は言うと、
急いでショルダーバッグを肩に掛け、
一平のあとを追いかけたのでした。
レジの前にいる一平の耳元で、小さな声で、
「トイレに行ってくる!」
と言って、トイレに行ったのでした。
一平は、そのことばを聞き、自分の配慮のなさを、
自覚したのでした。
育子がトイレから戻ってくると、
「ごめん!気が付かなくて!!」
と言った一平でした。すると、
「わたしこそごめんね!?」
「待たせて!」と言った育子でした。
二人は、喫茶店ルミネを出ると、駅へと歩いて向かったのです。
新宿の駅から渋谷の駅までは、電車で行ったのです。
「電車代はわたしが出すから!?」と言って、
育子が大人二人分の切符を買ったのでした。
ふたりは、渋谷の駅から、東横線で横浜まで行き、
横浜から京浜東北線に乗り換え、新杉田の駅で降り、
そこからモノレールのような乗り物に乗り、
八景島の駅に降りたのでした。
渋谷の駅から1時間半ほどかかったのでした。
駅から歩いて橋を渡ると、八景島に着いたのです。
「ここで有名なのは、”クリオネ”と、”シロイルカ”ね!。」
育子がそう言うと、
「クリオネって流氷の下に住む生き物なんだよね!」
「小さくて、立ち泳ぎをするんだ!!」
と、一平が言うと、
「よく知ってるわね!?」
「わたしは、前に来た時に知ったのよ!」
「そんな生物がいるのなんて知らなかったの!?」
「なんか小さな宇宙人って感じだったわ!」
そう育子が言ったのでした。
橋を渡るとすぐのところに、大きなメリーゴーランドがあり、
その周りには、オープンマーケットがありました。
「ねえ!?一平ちゃん!おなかすかない?!」
そう育子が言うと、
「今何時だあー?!」と一平は言うと、
自分の腕時計を見たのです。
「もうすぐ1時だよ!」
「どうりで腹がすいたと思った!!」
そう言うと、育子が、
「もう少し歩けば、大きな店のあるところに出るけど!?」
「とりあえずここで、何か食べましょうよ!」
と言うと、一平のおなかが”グーッ”と、鳴ったのでした。
(”チョキ”や”パー”とは、鳴りませんでした。)
(けっして!おなかが”チョキ”や”パー”と鳴ったことを、
想像しないでください!ませ!!)
「えへへ!!」と、思わず笑ってしまった一平でした。
「ごめんなさいね!」
「わたしは、ピザトーストを食べたけど、
一平ちゃんは、一口食べただけだから!?」
と、すまなそうにそう言った育子でした。
そこで、ホットドックと、たこ焼きと、
フレッシュジュース(たぶんそんな名前かな?!)
を買い、二人で食べながら、ゆっくり歩いて行ったのです。
アクアミュージアムに着くと、
「電車代。君が払ってくれたから、ここは俺が払うよ!」
そう言って、一平は二人分のチケットを買ったのです。
「さっきもお金出してもらったのに!い、い、の?!」
と育子が言うと、
「さっきのは金額的にどうってことないけど!」
「ここはちょっと高いなあ!?」
と、少し笑いながら言いました。
そして、建物の中に入ったのです。
建物の中に、大きな水槽や、
アクアチューブという、
エスカレーターに乗って、水中散歩気分を味わえるものがありました。
それからイルカのショーも二人で見ました。
二人とも打ち解けて、楽しく過ごしたのです。
一平は、
「君のこと。なんて呼べばいいのかなあー??!」
と、育子に訊いたのです。
「わたしのこと?!」
「みんなは、”いく”とか”いくちゃん”とか言うけど!?」
と育子が言うと、
「そーだよなあー!?」
「”山形さん”じゃあー!。会社の関係みたいだもんな!」
と、一平は言ったのです。
「じゃあ!?”育ちゃん”で”いく”!」
「なんちゃって!!?」
と一平が言うと、
「おもしろーい!!」
と言って、育子は笑ったのでした。