

2011年12月 冬の養生法


12月22日は冬至。この日は二十四節気の一つで、北半球では太陽がもっとも低く、夜がもっとも長くなる日。
この日に、柚子湯に入り小豆粥や南瓜を食べると、風邪をひかないと言われていますねェ。
漢方では、冬は『蔵』の季節と考えています。 蔵つまり、一年の体の疲れを養生してエネルギーを補充し、 新たな春の始まりに備えるということです。漢方の古典「 黄帝内経」 には、『この季節には、気を鎮めてひそやかな気持ちで過ごし、早く寝て、朝は日の出を待って起き、 じかに寒さに当たらないように体を温め、過労して汗をかかないようにする。これが冬の季節に調和した養生法であります。 もし、養生法に逆らって、精神を動揺させたり、寒さに当ったり、過労して汗をかいたりすると、 五行による冬に配当する臓器である腎を傷害したり、春になって手足が冷えて萎えてしまう。』 と書かれています。
冬に多い体のトラブル
● 寒さと冷えで血行循環が悪くなるため、肩こり・頭痛さらには、血圧
が高くなりやすく、脳梗塞や心筋梗塞など危険な疾患もおこりやすく
なります。
● 寒さと乾燥で体の免疫力が低下し、風寒などの邪気が体内に入り
やすく、風邪や咳・喘息などが多くなります。
● 五臓では”腎”と関連するので、頻尿や夜間尿など、腎虚の症状に
気をつけましょう。
また、骨・腰も”腎”に属するので手足・腰・ヒザなど
にトラブルが起こりやすくなります。
冬の養生ポイント
● 身体を温めて睡眠をたっぷりとること!
● 塩気の強いもの、お酒の飲みすぎ、喫煙は控えめにしましょう。
● シャワーではなく、温かいお風呂(38~40℃)にゆっくりと入り
ましょう。(入浴後の水分補給、お忘れなく)
● 激しい運動より毎日、家事などでこまめに動く習慣をつ
けましょう。
● お勧め食材 - < 身体を温めて血流が良くなるもの>
避けた方が良いもの![]() |
身体を温めるもの
羊肉や牛肉、鶏肉、スッポン、エビ、長芋や大和芋、ジャガイモ、里芋、などの芋類 豆類 カボチャ、にんじんなどの緑黄色野菜 生姜、ニンニク、玉ネギ、ニラ、ラッキョウ 八角や唐辛子、山椒などの香辛料や香味野菜 ゴマ、クルミ、松の実、クコの実、キクラゲなど |
※ 夏野菜や刺身、ビールなど身体を冷やす食べ物は避けましょう!
、
滋養漢方入り鶏のスープ (レシピ:楊敏先生)
- 冬至に食べて一年の疲れをリセットしましょう -
(材料)4人前 | ||
---|---|---|
● 骨付きぶつ切り鶏肉 | 500g | |
● 長芋・・・・・・・・・・・・・ | 250g | |
● 長ネギ(ぶつ切り)・・ | 1 本 | |
● ショウガ(薄切り)・・・ | 6 枚 | |
● 干ししいたけ・・・・・・ | 4 枚 | (シメジでも可) |
● 朝鮮人参・・・・・・・・・ | 1 本 | (又は、輪切りのもの20gでも可) |
● ナツメ・・・・・・・・・・・・ | 8 個 | |
● クコの実・・・・・・・・・・ | 大さじ1 | |
● 酒・・・・・・・・・・・・・・・ | 大さじ1 | |
● 塩・・・・・・・・・・・・・・・ | 小さじ1弱 |
(作り方) | |
---|---|
① | 長芋の皮をむき、2㎝位の輪切りにし、更に半分に切る。 |
干しシイタケは水で戻し、石づきをとり四つ切にする。 | |
ナツメも水で戻して柔らかくさせておく。 | |
朝鮮人参、クコの実はサッと水洗い。 | |
② | 深めの鍋に水10カップと入れて、鶏肉、シイタケを入れて中火にかける。 |
③ | 沸騰したら脂をとり、長ネギ、ショウガ、 |
酒を入れてから蓋をちょっとだけ閉めておく。 | |
(肉のくさみがとれる) | |
④ | 朝鮮人参、長芋、ナツメ、クコの実を加え、塩で味を整えて、 |
弱火にして一時間煮る。 |
