

2011年07月
気をつけよう!夏場の脳梗塞

脳梗塞は、脳に血液を送る血管が詰まって、その先の脳細胞に酸素や
栄養が送られなくなり、脳細胞が壊死してしまう病気です。
脳梗塞は、
起こる部位や起こり方によって3種類あります。


そして夏場に脳梗塞!と以外に思われるかもしてませんが、 左図のグラフからもわかるように、ラクナ梗塞、アテローム血栓性、 脳梗塞は夏に多く起こっています。

これは、夏に汗をかくと体内の水分量が減少し、血液が固まりやすくなって、 血栓ができやすくなるためと考えられています。
また、脳梗塞は、前ぶれ発作がおきることがあります。
これは、「近いうちに脳梗塞を起こすこともありますよ」という警告信号です。
特に「高血圧」 「糖尿病」 「脂質異常症」 「心臓疾患」などがある人は、 下図のような症状を見逃さないようにしましょう。

前ぶれ

次に漢方ではどのように考えるか見ていきましょう。。。

夏は「心」と関係が深く、気温が上昇し、湿度が高くなると「心」に負担がかかります。 夏の暑さが厳しくなると「心」の働きも亢進しオーバーヒートしやすくなります。
私たちの体は、暑くなると汗をだして、体内の熱を逃がし、上手に体温を調節するようになっています。
漢方では、『汗は心の液』と言われ、汗のかき過ぎは、体液とともにエネルギー(気)まで漏れ出してしまい、 脱水・脱力状態をおこしやすくなります。
こういう状態に陥ると、細胞内の水分が減少すると同時に、血液中の血しょう部分の水分も減少します。
血液は濃縮され、粘度は高まり、ドロドロの状態になります。
そして、血栓ができやすくなり、これが夏に脳梗塞、 そして、心筋梗塞を多発しやすくなる原因です。
では、予防するにはどうしたれよいでしょうか?
● 血しょうの増水、心筋へ栄養を補給して
心臓の筋力を増強する作用がある。
→ 麦味散顆粒 (生脈散)
● 活血化瘀薬=瘀血(血液の粘度が高くなり、
血の流れが悪くなった状態)
を改善する薬 → 冠元顆粒
このような漢方の処方を併用するとよいと思います。
さらに日ごろから
● 持病のコントロール
● こまめな水分補給
-冷たいものの摂り過ぎには注意を!
(松寿仙を入れて飲むと効果的)
● 前ぶれ
(前ぶれ図参照)
を放置しない
できるだけ早く受診して下さい!!
などのことに注意してください。