

2014年1月
冬から始める花粉症予防

寒さの厳しい日が続きますが、花粉の季節はすぐそこ。
漢方には「春病冬治」といって、
”冬の間に身体を整え、春の病気を防ぐ”という考え方があります。
頻繁に出るくしゃみや鼻水・鼻づまり・それに伴う思考力低下などのつらい症状を和らげるためにも、 今からしっかり体質を整えて、花粉に負けない身体をつくりましょう。

それには、冬の間に体内に身体の免疫力に特に関係が深い 「気(エネルギー)」を充実させることです。
ポイントは「肺」と「脾胃(胃腸)」を元気に保つこと。 「気」は、主に肺が取り込む酸素や、脾胃が消化吸収する栄養素から生み出されます。
また、肺は「衛気(身体の防衛力となる気)」を全身に巡らせる働き、 脾胃は体内の水分をスムーズに巡らせる働きをそれぞれ担っています。
そのため、肺や脾胃が弱くなると、身体の防衛力が低下したり、水分が停滞して鼻炎を招いたりと、 花粉症の重い症状を引き起こす原因にもなってしまうのです。
① | 肺の元気が足りない人 | |
(症状) | 息切れ、かぜを引きやすい、汗が出やすい、顔色が白い、 | |
呼吸器系が弱い、舌の肥大 | ||
② | 脾胃の元気が足りない人 | |
(症状) | 倦怠感、胃もたれ、お腹が張る、食欲不振、軟便、 | |
顔色が黄色、手足が冷える、舌の苔が多い |

<食養生>
食事は、体づくりの基本です。栄養バランスが崩れると免疫力も低下しますから、米などの主食、肉や魚、
豆ふなどの主菜、野菜中心の副菜など、バランスのとれた食事が大切です。
免疫力をアップする
シメジ、シイタケなどのキノコ類、昆布、ヒジキなど

粘膜を強化する
アスパラガス、ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ、ピーマン

パプリカなどの緑黄色野菜

胃腸機能を高める
鶏肉、鮭、しょうが、ニラ、キャベツ、レンコン、山芋など
<控えたいもの>
● | 冷たい飲み物、刺身、生野菜などは、 体を冷やして消化機能を低下させてしまうので注意してください。 |
● | 胃腸に負担をかけやすいので、 油っぽい物・味の濃い物・甘い物はなるべく控えるようにしてください。 |
<家庭でできる養生法>
① | 身体を温めましょう! 身体が冷えると免疫機能を担う白血球の働きが減退し、 外邪が体内に侵入しやすくなります。 |
② | ストレス・過労・暴飲暴食は、 免疫力が低下してしますので気をつけましょう。 |
