

2015年 1月
『冬の乾燥肌 について』

12月~2月は、1年の中で最も気温・湿度が低い時期。肌が乾いてカサカサしたり、 かゆみが出たりして、乾燥肌トラブルに悩む方も多いのではないでしょうか?
今月は『冬の乾燥肌対策について』お話したいと思います。
< 皮ふのバリア機能 >
皮ふには、
① | 外界からの化学的、物理的要因から保護する (熱、摩擦、紫外線、微生物、衝撃) |
② | 体の表面から水分が蒸発することを防ぎ、潤いを肌の内側にキープする という |
この皮ふのバリア機能が | ①冬の寒さ・乾燥 ②寒さによる血行不良 ③ストレスや生活習慣の乱れ ④加齢 などの |
原因により低下すると、肌あれ、ひび、あかぎれ、
かゆみなどの肌トラブルを引き起こしてしまいます。>
< 気・血・津液のトライアングル >
漢方では、乾燥肌の基本的原因は、 体内の栄養物質とされる血・津液の不足と考えれています。

< タイプ別・症状・対策・代表的漢方 >
Ⅰ.血が不足しているタイプ
(症状) | 肌がカサカサ・艶がない めまい、立ちくらみ、動悸、不眠、生理の量が少ないなど |
(対策) | 血を増やし、肌に栄養を十分に届ける |
(代表的漢方薬) | 婦宝当帰膠・当帰飲子・温清飲 など |
Ⅱ.津液が不足しているタイプ
(症状) | 肌がカサカサ 便秘気味、口が渇きやすい、唇が乾燥する など |
(対策) | 津液を潤い、肌の水分をきちんと与える |
(代表的漢方薬) | 六味丸・八仙丸・杞菊地黄丸 など |
※ かゆみの症状がある場合
かゆみの他、皮ふの乾燥状態、全身症状、体質などを おききして、漢方薬を決めさせていただきたいと思いますので、お気軽にご相談ください。 |
< 養生法 >
① | 睡眠不足は、乾燥の原因となるので、 早寝早起きで質の良い睡眠を |
② | 日常生活の注意点 ・こたつ・電気毛布は、使いすぎない ・エアコン使用時は、室内を加湿する ・肌着・衣類は、刺激の少ない木綿製などが望ましい ・辛い食べ物・アルコールは控えめに |

③ | 皮ふにやさしい入浴法 温度:ぬるめ(39~41℃)つかる時間:15分以内 洗い方:入浴毎の石けん類の使用は控え、使用時は十分に泡立て、手に泡をのせてなで洗い 保湿ケアのタイミング:お風呂から上がってすぐに体をふき、5分以内に保湿剤を塗る |
(参考文献:あなただけの美肌専科・きょうの健康より)