

2014年10月
男性の更年期障害

以前に女性の更年期障害について2度に渡りお話しましたが、男性にもあることご存じでしたか?
今月は、男性の更年期障害についてお話したいと思います。

男性の更年期障害は、男性ホルモンの低下が原因ですが、量や減り方には個人差が大きいため、
症状が現れる時期や治まる時期は定まっていません。
ですので、本人も自覚しにくいという問題があるようです。
そして、症状は右に書かれているように体・心・性機能にさまざまな症状が現れます。
また漢方では、男性の体のリズムは、下図のように『八の倍数で変化する』と考えられています。

老化曲線が緩やかな女性に比べて、男性の場合は、40歳から急激に下降線をたどります。
<男性の更年期に多い5つの症状>
① | 性機能の低下 |
(原因)老化に伴う腎の機能低下(腎精不足)と血行不良によるもの | |
(主な漢方薬)至宝三鞭丸・海馬補腎丸・参馬補腎丸・冠元顆粒 など |
② | 不安感・うつ傾向・疲労感 |
(原因)血行不良や気の停滞による情緒不安定や気の | |
エネルギー不足によるだるさ・疲労倦怠感を感じる | |
(主な漢方薬)柴胡加竜骨牡蛎湯・加味逍遙散・冠元顆粒・麦味散顆粒 など | |
③ | 不眠・イライラ |
(原因)陰虚や気の滞りによるもの | |
(主な漢方薬)天王補心丹・酸棗仁湯・柴胡疎肝湯 など |
④ | 頭痛・肩こり・物忘れ |
(原因)腎機能の低下と血行不良によるもの | |
(主な漢方薬)冠元顆粒・釣藤散・松寿仙+ササカール など | |
⑤ | 夜間頻尿・排尿困難・足腰のだるさ |
(原因)陽気不足で体が冷えてしまったや血行不良によるもの | |
(主な漢方薬)八味地黄丸・牛車腎気丸・冠元顆粒 |
お困りの症状は人それぞれですので、お気軽にご相談下さい。
<養生法>
① | 食生活の改善を | ・ | 和食中心のバランスの取れた食事を。 |
② | ストレスを軽減する | ・ | 脳がリラックスしていると男性ホルモンの分泌は高まるので、 ”ストレスをためないこと”が大切です。 |
③ | 質のよい十分な 睡眠をとる |
・ | 男性ホルモンは、朝に高く、 夕方に下がって睡眠中に回復するので、 このリズムを保つために早寝早起を心がけましょう。 |
④ | 適度な運動を行う | ・ | 運動することにより、男性ホルモンを活性化させる効果があります。 |