

2011年01月 単なる物忘れと認知症はちがいます!

認知症患者数は、2010年200万人程度といわれていますが、 専門家の間では、すでに65歳以上人口の10%(242万人程度)に達しているという意見もあるそうです。 今後、高齢者人口の急増とともに認知症患者数も増加していくといわれています。
脳に何らかの障害が起こり、記憶力や判断力が低下することで、日常生活に支障を来たし、 進行すると時間や場所もわからなくなってしまうことです。

・脳血管性認知症‐脳卒中が原因となって起こる認知症。
身体面と精神面に症状が現れ、脳のどの部位が障害されたのかに
よって現れ方はさまざま。
・レビー小体型認知症‐レビー小体(大脳皮質の神経細胞に「α‐シヌク
レイン」というタンパクがたまると形成される)が増え、大脳皮質などの
神経細胞が死滅するために起こる認知症。
特徴的な症状は「幻視」で体の動きが鈍くなったりします。
・アルツハイマー病‐原因の中で全体の4割り以上を占めている。
脳の神経細胞が障害されて脳が委縮する病気。
少し前の記憶がなくなることから始まり、進行して症状が高度になる
と、身近な家族も誰だかわからなくなります。
※認知症はそれぞれの病気の特徴をよく知り、状態に合った対応をしていくことが大切です。
漢方では、認知症の基本原因は「瘀血」と 「腎虚」と考えています。
①瘀血‐脳の血行不良⇒血行改善いたしましょう!
瘀血(おけつ)とは、血液の流れが悪くなったり、滞った状態のことをいいます。
血液は流れが悪くなると、固まりやすくなり、血管のつまりの原因となります。
また、体のすみずみにまで酸素と栄養分を送り届け、老廃物を運び出す働きが悪くなるため、
さまざまな病気を引き起こしたり、老化を早める原因となるのです。
認知症には大脳皮質の委縮や脳動脈硬化などが原因としてあげられますが、
これらは、すべて血液と密接な関係があります。


合計点 20~30点:軽度
31~49点:中度
50点以上 :重度
20点以上の人は早めの予防対策をおすすめします。
②腎虚‐腎の精・髄の不足⇒補腎しましょう!
漢方では「腎は骨をつかさどり、髄を生じ、
脳は髄の海」という言葉があり、脳の生成・活動は、腎の働きと関わりが深く、
脳の委縮を腎が脳髄に栄養を補給できなくなったことが原因と、とらえています。
※認知症予防に補腎+血行改善が基本となりますが、 その人によって症状・症状治療が違いますので、詳しいことはご相談ください。