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「安らかな死を支える」
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淀川キリスト教病院名誉ホスピス長 相木哲夫著 (要約)

「末期患者にとって必要なこと」
 末期の患者さんにとって身体的痛みは大きな問題です。
その人らしさを失わず、「生きてきたように」死を迎えることが出来るように、ホスピス医は可能な限り、苦痛を取り除く努力をします。
 更に、不安と恐れと孤独感をいやすために、縦の関係(神との関係)と横の関係(周囲の人々との人間関係)が大切になってきます。どんなに家族関係がうまくいっていても、死ぬときはただ一人だという孤独感は、誰でも少なからず持っているものです。
家族や周囲の人々は、患者さんと温かい交わりを保ち、精神的な支えとなるよう努力することが重要です。
 最磯に信仰的な痛みがあります。患者さんは自分がこんな状態になった理由について、今までの自分の生活の仕方が悪かったのではないか、罰を受けているのではないか、罪の結果ではないかと罪責感を抱くものです。しかし、病気は決して罪の結果ではないことを理解してもらわねばなりません。
 「死んだ後自分はどうなるのか」という問いは、ある意味で人間として最も深い魂からの叫び声です。多くの人が、病気になって初めて、自分の人生を真剣に考え直し、死とは一体どういう事か、死後の世界はあるのか、という根源的な問いを持つようになります。生きている間に、自分の死について、何らかの解決、あるいは信念を確立しておかなければ、冷静に死を受容することは難しいでしょう。               (完)



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