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「安らかな死を支える」
152-110404
淀川キリスト教病院名誉ホスピス長 相木哲夫著 (要約)

第一章 現代における死とは

「死は予測できない」
 私たちは普段、「自分が死ぬ」ということをあまり意識していません。けれども死は生の延長線上にあるのではなく、私たちは死をいつも背負って生きているのです。生を表、死を裏とすると、表と裏が、いつひっくり返るか分からないのが、私たちの現実です。

 また、自分の死を支配することが出来ません。つまり、どんな死に方をするか、自分で決めることができないというところに、死に対する大きな不安が生じるのです。死は、私たちの願望や都合に関係なく、いやおうなしにやって来るからです。

聖書の中に、次のようなことばがあります。

「あなたがたのうち誰が心配したからといって、自分のいのろを少しでも延ばすことができますか」(マタイ6章27節)
 これは、「いのち」のことで思い煩い易い私達に対して、イエス様が語られた教訓です。確かに人はどんなに心配しても、自分の命を支配することはできません。

 寿命というものは、神の領域に属するものです。人生は、神によって与えられたものであり、この世に生を受けるに時があり、死ぬのに時があるのです。




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