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「平和を願って」  戦後50年 犬山市民の記録

これは昭和60年に平和都市宣言をした愛知県犬山市の市民の戦争体験記集です。
犬山市企画課の許可を得て、ここに転載致します。
著作 権は犬山市に帰属します。
よってこの記事の無断転載は厳禁です。


犬山市の平和事業
 犬山市では昭和60年に「平和都市宣言」をし、翌年から毎年8月を 「平和月間」と定め、それ以来、毎年平和事業に取り組んでいます。 主な平和事業を紹介しましょう。
[犬山市平和都市宣言]
 昭和60年9月11日、 「平和都市宣言」をしました。ちょ うど広島、長崎の原爆投下から 四十年に当たり、非戦・核兵器の廃絶を願って宣言したものです。


平和都市宣言
戦争のない世界、原水爆のない世界は全人類の悲願である。
しかし現実は、世界の各地で武力紛争が絶え間なく続き、また、多くの核兵器が蓄えられるなど依然として人類の生存は脅かされている。
ここに、平和を希求する犬山市は、核被爆国としての認識のもとに、世界の人びとと手を携え、人類の平和を願い、非戦・核兵器廃絶のため全力を尽くすことを誓い「平和都市」を宣言する。
昭和60年9月11日
  犬山市

  [中学生の広島派遣学習]
 広島原爆の姿を中学生の目で見てもらい、戦争の怖さ、平和の尊さを学んでもらおうと、62年から毎年7、8月に市内4中学校持ち回りで4人ずつを広島へ派遣しています。 一泊二日の 日程で、平和記念資料館、島平和都市記念碑(原爆慰霊碑)、爆の子の像、原爆ドームなどを訪 れています。帰犬後は感想文を「広報いぬやま」に載せ、平和の尊さを訴えています。
[平和パネル展]
 毎年8月、広島や長崎の被爆写真のパネルを犬山駅東西連絡橋や南部公民館、図書館などに展示 しています。写真の内容も原爆により破壊された原爆ドーム、治療を受ける被爆者など、どの写真 も原爆の恐ろしさがにじみ出ているものばかりで改めて市民に戦争の残酷さ、平和の大切さを呼び かけています。
[平和座紘会]
 平成4年〜6年と市内に住む被爆体験者による座談会を開きました。内容を「広報いぬやま」で 紹介しましたが、被爆者ならではの迫力ある生の声だけに、市民に共感を与えています。
[平和シンポジウム]
 中学生に戦争と平和について考えてもらおうと、平成7年8月9日午後2時半から4時まで、 国際観光センターで約400人の中学生や市民が参加して開きました。市内の被爆体験者や戦争体 験者、広島派遣学習の中学生、石田市長らがパネラーとなり体験談を聞きながら、生徒といっしょ になって討論会をし、平和の尊さについて話し合いました。また、スイトンの試食会も開かれま した。
[平和記念誌を発刊]
 戦後・被爆50年を記念し平成7年8月1日、平和記念誌「ノーモア戦争」を4000冊作り、市 内4中学校を初め市民らに配りました。


     愛知県犬山市 平成9年8月15日発行 
    「平和を願って 戦後50年 犬山市民の記録」より転載


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