アナログ音源再生計画 ★特集★
特集 壊れたカセットの修復〜パターン別修復の実践

[0]カセットの分解とテープの接合の実践

事件・事故別修復の実践
[1]子供がテープの中身を引っぱり出してクシャクシャにしてしまった
[2]ラジカセやカーステに巻き込んで途中で切れてしまった
[3]古いカセットのリーダーテープ部分が切れてしまった
[4]カセットハーフがキーキー鳴って再生音まで歪む、ハーフが壊れた


子供がテープの中身を引っぱり出してクシャクシャにしてしまった
テープが絡み合ってハーフから出てしまった場合は、そのままほぐそうとしてもかえって時間がかかる。いずれかの部分をカットし、ほぐしてから接合する方がほとんどの場合速いし成功の確率が高い。
 テープはほぐすのに指を使うと指紋が付いてカビの発生源になりやすい。ピンセットなどでは傷がついてしまう。そこで、テープを傷つけない丸箸を使うのが最適です。長い菜箸より普段使い慣れているお箸を使ってインスタントラーメンをほぐすように扱うと結構うまくいくかも。(テープには熱湯を注がないように(^^;)

【方法1】根気よくほぐしながらハーフへ巻き取っていく。
【方法2】絡んでいない部分を1箇所カットしてほぐす。
【方法3】最も絡みがひどい部分を1箇所カットしてほぐす。
【方法4】絡んだテープをバッサリカットして残りをつなぎ直す。

根気よくほぐしながらハーフへ巻き取っていく
からみ具合が少量の場合は、うまくいく可能性がある。この場合はテープを傷つけないよう丸箸などで根気よくほぐしていきます。短気の方にはオススメできません。

慎重に作業したつもりでも巻き取ってみると少しシワになったり折れかかった部分がありました。シワになったテープはキャプスタンにからみつき易いので早めにダビング、デジタル化しておきましよう。

絡んでいない部分を1箇所カットしてほぐす。

そのままほぐれれば問題ないのですが、殆どの場合絡み合って手に負えなくなります。
この場合、画像のような程度のからみ具合のテープ量であればいずれか一方の延びているテープ部分をカットしケースに巻き込まないようセロテープでハーフに仮止めしておく。

テープがシワにならないよう慎重にテープとテープの絡みを直していく。

■最も絡みがひどい部分を1箇所カットしてほぐす
絡み具合がもっとひどくコブ状になってしまっている場合は、その部分からカットします。
この場合も丸箸を使ってコブ状に絡んだ部分に丸箸を差し込んで、ほぐれを直していきます。

※いずれの方法も、できるだけシワや折れがないようにほぐしていくのに根気が必要です。すべてほぐれたらハーフに巻き取り、両方が2〜30cm位になったらカットした部分を接着して全て巻き取ります。
←このようにほぐれれば成功






■絡んだテープをバッサリカットしてつなぎ直す

どうしてもほぐれない場合、すでに糸状におれてしまっている部分がある場合は、巻き取れるだけハーフに巻き取って後はカットして捨てる事になります。
 大事な録音の場合は勇気がいるが根気はいらない(^^;

 この場合、当然ながら両面とも録音してあればカットした部分は再生できません。
まぁ全部引っぱり出されて、しかもしわくちゃにされたらお手上げでしょうね(涙)

※巻き取ったテープの折れやシワをチェックする
いずれの場合でも単に丸まっているだけでなく、多くの場合は折れている部分がある。再生すると音飛びがしたり、キャプスタンに巻き込むという二次災害(^^;が発生する可能性が高いので注意が必要。


(C)Fukutaro 2002.6
TOP  [MAIN] [0] [1] [2] [3] [4]