「ノーモア戦争 平和シンポジウムに寄せて」
これは昭和60年に平和都市宣言をした愛知県犬山市の市民の戦争体験記集です。
犬山市企画課の許可を得て、ここに転載致します。
著作 権は犬山市に帰属します。よってこの記事の無断転載は厳禁です。
「まとめ」
戦争体験者の文を読み、とう感じられたでしょうか。
「戦争は怖い。もうしてはいけない」と思われるのは当然のことです。
「文や写真で表すことができないくらい…」と書いておられますが、我々にはとても理解できないことが起こったにちがいありません。人と人とが殺しあう、そこからは進歩も何も生まれません。あるのは憎しみだけです。
どの方も生きてこられたのが不思議なくらい、死線をさ迷ってこられました。
「もし勤務の変更がなかったら」 「もし特攻機のエンジントラブルがなかったら」
「もし先生の退避命令が遅れていたら」……おそらく今こうして生きておられなかったかもしれません。それだけに、これらの人達は「自分は生かされてきたんだ」という『生きる喜び』を感じながら、自分の人生を精一杯生きてこられたにちがいありません。
そこから皆さんは何を学ばれるのでしょうか。まず自分の人生を精一杯、
一生懸命生きることです。今の日本は戦争もない平和な時代です。みなさんには何も心配の種(たね)はないはずです。君たちは人生のスタート台に立ったばかりなのですから…。
ついで、戦争のない、つまり国と国とが仲良くすることは当然ですが、これと同じように友達同士も仲良くすることは言うまでもありません。今いじめが深刻な社会問題になっています。このようなことで、楽しいはずの学校生活を暗くすることは大変愚(おろ)かなことなのです。将来の犬山市を背負う君達に期待します。頑張って下さい。
最後に、この本は体験談を寄せて下さった市民の方々のご協力でできました。重ねて厚く御礼申し上げます。
愛知県犬山市役所総務部企画課発行 1995年発行
「ノーモア戦争平和シンポジウムに寄せて」より転載
(自費出版の館内の地方公共団体発行 NO.1)
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