霧の将軍の縄張り 別館

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雑文



残心

「残心の構えをとりなさい」
という指導を目にする機会は多いかと思います。
協会本部よりいただいた資料にも
「残心を以て技の完成とする」
という表記があります。
しかし改めて
「残心って何? 」
と聞かれて皆さんは説明できるでしょうか?
今回は「残心」の本来の意味とよくある誤解について記します。


相手を倒しました。しかし自分が倒したと思っているだけで、
もしかしたら相手が立ち上がって反撃してくるかもしれません。
この時無防備でやられてしまったら勝利と言えないわけで、
万が一の反撃に備えて警戒心を残すというのが
本来の残心の意味です。

この残心を行動で示すのが「残心の構え」です。
万が一の反撃に備えて構えるという動作から
その選手は相手を倒したと思っているということが見て取れるのですが
実はこの「残心の構え」に派生する要素が一人歩きしてしまい
 残心=勝ったというアピール
という誤解をしている人が非常に多いです。

打突の稽古や試合をしていて開始位置に戻る時に
後ろを向いて(相手に背中を向けて)歩く人がいるのですが
残心を心掛ければ自然に消えると思います。

残心については田邊会長の著書
「スポチャンをやろう!」のP61
「スポーツチャンバラ」のP97に
残心と油断 という項目で丁寧な解説がありますので
読んでない方は是非御覧ください。

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