池谷鐵工では鉄骨建築を行っており、国土交通大臣指定工場としてこれまで多くの住宅及び倉庫等の鉄骨や機会架台等の鋼構造物、外階段などの各種建築金物を製作してまいりました。
<建築物の種類について>
建築物は柱と梁に使用する材料によって以下に区分されます。
●木造(一般的に見られる工法や2×4工法など、木を骨とする建物)
木造建築は鉄骨造やRC造と比較すると、低コストで省エネに優れた建物が造りやすいといえます。木造建築は鉄骨造や鉄筋コンクリートに比べると津波や火災に弱いと考えられますが、耐火性能向上の為の方法も考案されています。
(1) 耐火性能の低い断面の小さい木材で造られた建物を石膏ボードのような
不燃材料で被覆する方法
(2) 主要構造部の柱や梁に大断面の木材を使用する方法木材の表面は延焼に際し
3~4㎝炭化層ができる為、内部に炎が入りにくいという性質を利用したもの
●鉄骨造(通称 S造:JIS規格品化された構造用鋼材を骨とする建物)
詳しくは以下の<鉄骨建築の特徴について>を参照ください。
●鉄筋コンクリート造(通称 RC造)
鉄筋という丸鋼にコンクリートを絡ませた物を骨とする建物。
●鉄骨鉄筋コンクリート造(通称 SRC 造)
鉄骨に、鉄筋とコンクリートを絡ませた物を骨とする建物。
<鉄骨建築の特徴について>
1. 材料について
鉄骨として使用される鋼材は、高強度かつ粘り強い素材で、強度は木材やコンクリートと比較して約10倍以上となります。また、他の材料と比べ、圧縮や引っ張り、せん断応力に対する強度のバランスが良く、曲げ応力にも強い素材です。
木材とコンクリートは、基準強度を超えると破断しますが、鋼材は、基準強度(降伏点)を超えても伸びしろがあるために粘りが強く、破断までに十分な余裕があります。
2. 材料の品質について
鋼材は日本工業規格(JIS)に規定された工業規格製品のため、製品サイズや添加成分、強度といった品質に差が生じません。木材は同じ径でも材料が一定の強度を持つ事はまずありません。また、コンクリートはその成分であるセメント、砂、砂利などの品質や分量の配分、あるいは、コンクリートの打設時の天候、環境などにより品質や強度が大きく変化します。その為鋼は、他の材料に比べ、信頼性の高い素材となるのです。
3. 鉄骨建築の設計性
鉄骨建築ではアーチ形状の屋根にも対応でき、鋼材そのものが丈夫な為、変形した敷地に建物の形状を適応させることや、工場、車庫のように広い間口が必要な建物に最適です。他の工法で間柱を設けずに10mを超える梁を設けることは難しくなりますが、鉄骨建築ならば容易に可能となります。室内空間を大きくとる場合には鉄骨建築が最も適しております。
ちなみに鉄骨建築の構造には主に、鉄骨の部材特性を生かした「ラーメン構造」や揺れを減少する、「ブレース構造」などの設計方法があります。
4. 材料の弱点
材料にはそれぞれに弱点があり、木は腐食や虫害、コンクリートは経年変化による強度低下、そして鉄は錆びます。しかし、現在はそれぞれに対策方法があり、適切な予防を行えばほとんど問題ありません。鉄は錆止塗装や溶融亜鉛メッキ処理などで錆びを防げます。
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