Ikegaya Steel Works.co 鋼構造物・建築金物・鉄骨製作の池谷鐵工
          

鉄骨及び鋼構造物の修理


 構造用としての鉄鋼材料は、錆び止め塗装を行うことで空気と鉄の接触を抑えております。ただし、塩分を含んだ空気や湿気が多い場合にも錆びることがあります。木材もこの点は同様で、腐食が進んでしまいます。また、木材にはシロアリやカビ等による侵食も考慮する必要があります。

左写真:木造住宅柱腐食例、右写真:木造住宅土台腐食例


 重量鉄骨は肉厚が厚いので大事には至る事は稀ですが、軽量鉄骨住宅の部材は薄い為、一部孔があくケースもあります。基本的に鉄骨住宅では仕上げとして錆び止め処理をしますので、問題はありません。多少の錆が浮くことはありますが、多くの場合には表面のみで、材料の肉厚が減少するケースはごく稀なケースです。
 尚、長期間雨ざらしになるような場所や水はけの悪い場所では亜鉛やアルミ含有の塗料を塗ることで錆の進行を抑えることも可能です。当社では溶融亜鉛メッキ施工例も多くございますので、メッキによる鋼材の防錆対処も可能です。

 ハウスメーカーにて施工したパネル工法の建物についても同様のことが言えますが、外壁で持たせるような造りの建物はその気密性の高さから、外壁のメンテナンス及び壁内面に発生するカビの対処が重要になります。



○ 腐食(錆)の例及び対処方法

 屋外の構造物に鋼材料を使用した場合、木材同様にメンテナンスが必要になります。
 鋼材の場合は塗装を施工することで対処します(SUSの場合不要)。
 材料に腐食がある場合には補修工事を行い、その上から再塗装します。

左写真:外階段踊り場腐食状況、右写真:屋外貯水タンク架台腐食写真

<柱等の主要部材の根元部分に腐食(錆)がある場合>

 
住宅の柱等に腐食が見られる場合は、外壁やサッシを外し、梁をジャッキアップして腐食した土台や柱を切断した後に「根継ぎ」を行います。コンクリート埋設柱の場合にはハツリ及び左官工事も必要になります。特に建物を支える構造材(柱,梁)の腐食は、危険となりますので早急な修理が必要です。

 地震で倒壊する建物の多くは構造上の問題+建物の主要構造部の侵食が原因になります。
 ちなみに、住宅等の主要柱の
「根継ぎ」を行った場合、溶接欠陥を調べる為に超音波探傷試験を行い、接合部の性能評価も行えます。お住まいの鉄骨住宅の柱に腐食が見られるケースはお近くの鉄工所等にご相談されることをおすすめします。

 尚、屋外の鋼製品は、一般的に4~6年以内に再塗装が必要です。鉄骨階段や門扉、階段等には多くのスチール製品が採用されますが、
メンテナンス不足及び設計施工不良から腐食が進行している場合が多いようです。屋外の構造物や建築金物には溶融亜鉛メッキ施工を行うか、ステンレス材料を用いることも選択肢としてあげられます。

 外階段(非常階段)等が錆びて段板に穴が開いている集合住宅も見受けられますが、やはりメンテナンス不足が原因の場合が多いようです。この場合、早期に溶接補修等の対応すれば階段の全架け替えといった大掛かりな工事は不要となります。


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