アナログ音源再生計画 ★特集★
特集4 TSUNAMIを昔のEP風にしてCD-Rに焼く

[1]手順と用意するハード・ソフト
[2]スクラッチノイズの取り込み・CDプレーヤからのアナログ録音
[3]WAVEファイルをMP3に高圧縮後、デコードする
[4]ファイルの編集とノイズミックス
[5]CD-Rに焼いてレコードラベルを貼る


作業の目的とポイント
ここでは吸い出したTSUNAMIのWAVEファイルをMP3に高圧縮をかけて変換(エンコード)した後、再度WAVEへ戻す(デコード)処理を行います。

スクラッチノイズのWAVEファイルは圧縮はしません。。


◆MP3などオーディオ圧縮ファイルは高域がカットされますが標準的な96〜128Kbpsでの変換ではあまり劣化は目立ちません。

 そこで、ここでは圧縮率を通常より高くして、そこそこ高域カット、サウンドの定位を甘くしようという試みです。昔の安いステレオセットで聞いた音を再現しようと思いました(^^;

所有しているMP3エンコーダの実力測定に使えます。どこまで圧縮したファイルが再変換でWAVEに戻るかチェックもできます。

※たびたび断っておきますが昔のシングルレコードがこんな音という訳でもありません。FMのカーステから流れてきたサザンの曲って感じかな?

用意するもの
MP3のエンコード(圧縮)デコード(再変換)ができるソフト。
ここでは市販のMP3 JUKEBOXとフリーソフトのSCMPXの2本を使ってみました。
いずれもジュークボックスソフトでMP3などのオーディオ圧縮ファイルの再生だけでなくWAVEファイルの圧縮と再変換ができます。

MP3に圧縮後、再度WAVEに戻す
[2]で吸い出したTSUNAMIのWAVEファイルをMP3エンコードソフトでMP3に圧縮後、再度WAVEに変換します。MP3 JUKEBOXの変換はPart2を参照下さい。
SCMPXでは[CONVERT]→SingleFile→Encoding MPxで設定画面が出ます。

@ファイルのMP3への変換
最初MP3 JUKEBOXで96Kbpsと32Kbpsにして圧縮してみました。聴感上は96Kbpsでは、まずまず劣化は感じられないサウンドでした。32Kbpsでは期待通り?かなり高域はカットされています。ジッターという音揺れも認められました。

AMP3→WAVE変換
@で作成したファイルを再度WAVEに変換(デコード)します。
すると、困った事に32Kbpsのファイルは正常に再生されず早送りのようになってしまいました。そこで圧縮量を40K、50Kと減らしていきましたが同じ結果でした。

そこで市販ソフト使うまで少し利用していたSCMPXという老舗的なMP3ソフトを使って32Kの変換に再挑戦。

SCMPXでは外観の[CONVERT]→SingleFile→Decode to Wavの順にたどってMP3ファイルを指定してWAVEに変換します。
SCMPXの外観。原寸です。
フリーのMP3ソフトとしてはエンコード・デコードができる多機能形。
有名なソフトですので使った方もいるのでは?CH3's homepageでダウンロードできます。
http://www.din.or.jp/~ch3/


しかし結果は「MP2.5ファイルは変換できません」というメッセージ。MP2.5という意味はよくわかりませんが、圧縮を高くするとレイヤーがうまく機能しなくなるのかも知れません。

そこで40kbpsで試したところ、うまくいきました。試聴したところちょうどいい感じの『昔FMから流れていたサザンのサウンド』風なイメージのファイルができました。

下記のように周波数特性を見ても高域はほとんどカットされているし、音も腰が弱い。
なかなか使えそうです(^^;


40KbpsのTUNAMIファイルMP3をSCMPXでWAVEに変換した波形。
グラフ表示が11KHzまでになっているということは22.05KHzのサンプリング
周波数であるということがわかる。


ところが、サンプリング周波数を確認すると22.05KHzでした。「ファイル結合」で紹介したように結合やミックスは同一のサンプリング周波数と量子化ビットでなければできません。

そこで、変換機能で44.1KHzに変換します。この作業はSpinDoctorで行いました。
サンプリング周波数の変換はこちらをご覧ください。

MP3などオーディオ圧縮は高域をカットしてますが、聴感上あまりわからない仕組みがしてあります。高域のみをカットするのであれば波形編集ソフトのイコライザー機能で調整できますが、これではAMラジオのような音質になってしまいます。
 次項でミックスするスクラッチノイズとのバランスを考えるとオーディオ圧縮の方が雰囲気がいいような気がします。



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