アナログ音源再生計画★特集★
[1]テープ録音のライブ音源をデジタル化する場合の特徴と注意
[2]野外ライブ「たくろう・かぐや姫 つま恋コンサート」の内容
[3]アナログソースの内容と編集方法の決定
[4]録音とWAVEファイルの分割方法@−専用ソフトによる分割
[5]WAVEファイルの分割方法A−ピンポイント分割のテクニック
[6]
曲ごとのファイルの整形・CD-Rへの焼き込み


最終的な仕上げとCD-R化
[5]までで13曲にそれぞれ分割されたファイルを仕上げの編集をして、CD-Rに焼くまでの手順です。

@13曲のファイルを独立したフォルダーに保存する
A
各曲の先頭と最後の不要部分をカットし、必要ならフェードする
B曲間のギャップ(無音部分)の調整をしてCD-Rに焼く


全体のイメージファイルを作成する
CD-Rに焼くファイルだけを別フォルダに入れる
一連の処理が終わったら1つのフォルダをCD-Rへの書き込み用に使用して、余計なファイルは削除するか、別のフォルダーに格納しておきます。CD-Rに焼くファイルだけを単独フォルダに格納しないと分割や結合を繰り返すうちに、分割○○-1とか分割○○-2などファイルが増えて、どれがどの曲かわからなくなってしまいます。

ファイル名の先頭に01から順番に数字をつける
ファイルはタイトル名+分割001などのものが、たくさんできていますので、まちがわないようにファイル名の先頭に01、02、03と付けておきます。 フォルダを開くと大抵のソフトは名前順にソートされて表示するので管理が楽です。
takuro_exp.gif

今回の場合は全部で13曲分がうまく分割できたか確認します。

1枚に収まるかどうか容量を調べる。
保存したフォルダの容量が1枚のCD-Rに収まるかを確認する。
CD-Rメディアが650M(約74分)か700M(約80分)かによるが、CD-Rのセクタサイズが小さいためWAVEの容量は若干多いくらいまでは1枚へ書き込めます。実際は焼きソフトのレイアウトタブへファイルをドラッグして時間を必ず確認しましょう。今回の「拓郎ライブ」は最終的に66分くらいで1枚に収まりました。



不要部分のカットとフェード・ファイル整形
最終仕上げとして、分割された13曲分の各曲を整形します。いずれも「サウンドエディタ」を利用します。

@不要部分のカット
前頁の5-1[図3]で貼り付けた無音部分は、分割後も残るので必ず不要部分をカットしておく。今回の例では6曲目と最後の13曲目の最後の部分で司会者の音声が曲にかぶっていましたので、この部分をカット(切り取りコマンド)します。


Aフェード
@でカットした部分は、最後の部分で不自然に曲がとぎれるような感じになるのでフェードで徐々に最後の音量が小さくなるよう調整します。エフェクト→フェードで[図6-1]の「フェード設定」の画面でフェードレベルのスライドバーで調整します。曲の最後をフェードアウトするので最初を100%に最後を0%に設定します。アナログ・ライブの整形には最も使用頻度が多くなります。フェードインではこの逆に設定します。
 
@でカットしたピンポイント編集の無音部分はフェードは使わないよう注意してください。この部分はあくまでCD-Rに焼いた場合つながっているように聞こえるようにするためです。
[図6−1]
fede.jpg
B無音部分の貼付
今回、作成するライブでは3曲目の「今日までそして明日から」と10曲目の「されど私の人生は」の最後だけ、登場ステージが変わることがわかるように2秒程度の無音部分を貼り付けます。方法は[5]のピンポイント編集で紹介した方法と同一です。

※ECC以外のCD-R焼きソフトでは曲間のギャップを調整できるものもあります。その場合にはCD-Rへの焼き込み時に調整します。

CD−Rへ音楽CDとして書き込む
前項まででWAVEファイルをCD-Rメディアへ音楽CDとして書き込むまでのイメージはできあがりました。
あとは音楽CDとして焼くだけですので、この頁を参照下さい。

どの方法で焼く(書き込み)か?
通常ライブ録音はトラック間のギャップを0にして連続して再生する事が原則です。ECCではディスク・アット・ワンスで書き込むと自動的にギャップが入りません。
ギャップを調整できるソフトを使用する場合、今回の例では3曲目と10曲目の先頭だけ2秒程度ギャップを設定し、他は0秒にします。
 
完成後のチェック
完成したら次の点をチェックしましょう。
@曲順は間違っていないか
A自然なつながりで再生されるか
その他



表紙とタイトルの記入
せっかく作ったCDなのでジャケットも作成してみましょう。特に背表紙(ケースの裏面)はタイトルをつけないと並べておくのに不便です。

以上で、ライブ録音テープのCD-R化が完成です。聞いてみてちょっと不自然な感じになってしまった場合は、納得がいくまでやり直してみましょう。そのため最初の分割前のオリジナルソースは完成するまでハードディスクに保存しておく方がいいでしょう。
 今回は実例のため取り上げませんでしたが、コンサートやライブの内容によってはエコーをかけたりクリーニング機能でノイズを抑えたりと、自分がプロデューサーになったつもりで編集して見るのも面白いと思います。

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