実戦棋譜検討
級位者の実戦譜を検討します。 掲示板に少しずつ棋譜を載せて皆様(しげを含む)の考え方や感想を寄せてもらいます。 実戦譜をお寄せください。 |
先番 KuraKura 06/02/12 |
ともちゃん 06/05/08 |
山ぼうし 06/06/10 |
ぷーさん 06/19/14 |
第1譜14手 (通算1-14) |
PANDA-NET対局 対局日2005/12/30 コミ 0.5目 黒番 KuraKura 13級 白番 takutaku7 13級★ しげ「コミは何目でしょうか。」 クラクラ「takutaku7さんは13級★、でクラクラは13級=ひとつ下なんで、コミは0.5目です。」 しげ「★がついていると一つランクが上とはしりませんでした。」 しげ「プロ棋士小山六段講座で記述されている黒1、3、5の三角形ができましたね。 黒1〜13、白2〜14まで お互いに三角形をつくっています。 黒15は黒模様の拡大強化するか、白の三角形の中に打ち込んでいくか 考えどころですね。」 |
第2譜 10手 (通算15-24) クラクラ「黒5と守ったら、白6が非常に大きいのでちょっとシャクだった記憶があります。」 しげ「次の黒11の一手はどこがいいでしょうか。」 |
しげ「白の三角形の模様の中へ黒1とワリウチしました。安全な打ち込みです。白も2とワリウチしてきました。大きな模様がなくなり細かくなりそうな布石です。」 クラクラ「白△が普通のツケヒキ定石より欲張ってますよね。どうすればいいんでしょうか。あまり名案もなく普通に割り打ったんですけど。いにつめたら危険ですよね。」 しげ「白△も定石です。 ろが白の弱点です。 黒1があればろもあったでしょう。 黒1でいもあります。危険ではないと思います。」 しげ「黒3と打ち、白4と開かせ、黒5と守る調子がいいですね。」 |
第3譜 4手 (通算25-28) 参考図1 クラクラ「Kenさんのお褒めの言葉もありがたいんですが、すぐ13級同志らしい小競り合いが出ますし、後半で娘でもやらないような大ポカが出てきますから複雑な気持ちです。第3譜の黒1はその一路下でもいいんですね。ちょっと弱気でした。そして、大嫌いな切り違いがでてきました。」 |
クラクラ「次の黒1は悩みました。実戦の手以外でしたら、上辺の白の二間ビラキ攻めながら黒左辺盛り上げるとか、右辺いのカタツキとか? ろの守りとかも大事に見えますが。全然当て外れならすみません。 」 しげ「クラクラさんの考えた手はみんないい手です。だから迷います。 特に上辺の白△の二子は黒▲にはさまれて弱い石です。 黒が上辺を打つとしたらどんな手があるでしょうか。」 Ken「とても、13級とは思えない布石ですね。 有段者並みです。 次の1手、下辺の黒石をしっかりさせておくのか、上辺の白石を攻めて、広げるのか迷いますね。」 しげ「クラクラさんやKenさんの打ちたいところは同感です。 黒1は「ろ」と守るのが本手かもしれません。 実戦では参考図1のような模様を広げるのも有力だと思います。」 しげ「白4とキッてきました。 黒は左辺を地にするか、上辺の白に連絡させないように打つか? いろいろな打ち方がありそうです。」 クラクラ「これを機会に石倉九段のビデオ「攻め」を見ましたら、二間開きの攻め方として、まさしく参考図1の打ち方と、あとは、はに黒が打って、白が狭間をついて出てきたらこれを攻めて、最後は右辺の白の二間開きにつながる直前でえいっともたれて攻めると両方弱くなる、という2つの攻め方を紹介していました。大変勉強になります。」 |
第4譜 14手 (通算29-42) クラクラ「黒7で抜かなくても取れているんですね。 左辺を大事にすると白の上辺が強くなって、確かに弱かった二間ビラキとかもう攻めれないですね。」 しげ「黒13は閉じ込められないで中央へ出て行く大切な手です。白14の深い打ち込みは、私の目でみると無理です。」 |
しげ「打った後で後悔するのはしげも同じです。 キリチガイ一方をノビよという格言があります。黒1はその格言にあてはまり、左辺を地にしようとする妥当な手だと思います。しげも黒1と打ちたいです。左辺をあらされても上辺を大切にしたいなら3にさがっているのもありそうです。黒5は6のところへワタッておくほうが良いと思います。」 Ken「私も、黒1とノビたいです 」 クラクラ「黒5で6にワタっておく、というのとかがその後訳がわからなくなりそうで怖くて打てない手です。」 しげ「黒5で6にワタッたとき、白5とオサエると黒8とオシて心配ないと思いますが、どんな手が心配でしたか。」 クラクラ「ごもっともです。左辺の上部どこかに打ち込まれて訳がわからなくなるのを恐れてましたが。」 しげ「黒7は堅い手です。 私ならいと打っているかもしれません。 白8は堅すぎると思います。 私ならろあたりに打っています。」 |
第5譜 14手 (通算43-56) 参考図2 しげ「 参考図2 黒番ですが白△の八子を攻める気にはなれません。理由の一つが黒▲です。白△の石を一つ逃げると黒は上の▲と下の▲の続きを二箇所打たないと白を囲えません。二回続けて打たない限り白を取るのは不可能です。 中央の八子の石をどう見ますか。 白△の石は黒石を切っていないので重要な石ではありません。」 |
しげ「白△を取りきる読みに自信がない時には 黒1は有力です。自分の安全を図りながら地を増やし白石を攻めます。白が負けたなら敗因は白△の打ち込みでしょう。」 pocky「私から見るといい勝負ですね これくらい打てるようになりたいです。ちなみに白△の打ち込みには負けてもいいから4にケイマして囲って闘います^^; 」 しげ「私もいい勝負だと思います。負けてはいけませんが、ケイマにカケれば多分白は取られだと思います。」 クラクラ「4のケイマももちろんいいんですが、二立三析のいいところはつながっていることと学んだんで、まずは安全第一で」 pocky「4は打ち込んだ白を攻める狙いもありますが 難しいなら中で活きさせて囲んで外に厚みを作りたい。実戦の進行は白に外に出られてるので大いに不満です。これで黒の形勢がいいのなら私の実力がその程度ということでご勘弁を^^; 」 しげ「囲碁歴が違うので打ち方が違うのは当然でしょう。」 クラクラ「Pockyさんのおっしゃることは、ごもっともです。クラクラにはそういう発想はなかったですね。ありがとうございます。 」 pocky「いえいえ私の言うことはアテにならないですよ^^;>クラクラさん 棋風というほど実力はないですが どうも中央に先に出られるのが嫌で封鎖したくなります。それでいつも地合が足りなくなりますが。 左辺の黒地がすごいですね。黒1も有力な気がします。外に逃げた白石を取りにいく振りをして地をかせぐといったとこでしょうか。」 |
第6譜 26手 (通算57-82) |
しげ「黒1以下白を攻めていますが、白14となりなかなか捕まえることが出来ません。 白4と守り白地が増えていて、白にも望みがでてきたと思われます。 クラクラさんは本気で取りにいっているように見えます。 攻めなら周囲の白石にもたれます。 例えば黒15で16へ打って白地を減らしながら攻めます。 白22は25へトンでいるのが良い。 黒25は薄い手です。 私なら17の一路上に打ちます。」 |
第7譜 11手 (通算83-93) 参考図3 |
しげ「黒1で封鎖した形ですが薄いです。白2以下白はふしをつけてなんとか助からないかと苦心しています。 白は脱出する手段があるでしょうか。」 クラクラ「たしかに取るふりして地を稼ぐのが一番とクラクラも教わったんですが、成り行きでこうなりました。逃げられそうなら右辺白や右下隅打ち込みを考えながら打っていたと思います。というか、右下の黒もつながりそうで強くなったので、このあたりか少し前で打ち込んだほうがよかったのかもしれません」 しげ「参考図3で白1、3、5、7で連絡してしまいます。 網が破れてしまいます。 クラクラ「おっしゃるとおりですが、そんないつも7手先まで読んで打ってらっしゃる訳ですね。。。それは、クラクラには相当むずかしい・・・・・。 」 |
第8譜 10手 (通算94-103) |
しげ「私なら黒8には打ちません。 なぜなら白9に打たれダメヅマリになります。 包囲しているときは網が破れる可能性が出てきます。 それに白の大石を取ったとき1目損します。」 クラクラ「しげ様 黒8のコメントごもっともです。 そういう観点では黒10も無駄な手のような気がいたします。」 しげ「黒8でも黒10でも黒「い」と打っていれば 中央の白を取れたと思います。」 |
第9譜 12手 (通算104-115) |
しげ「黒4はモタレ攻めでとてもよい手です。 とても13級とは思えません。 しげなら「い」にポン抜いています。 どちらも中央の白を取れますが、ポン抜きの方が味が良いのです。」 クラクラ「全般にもう少し遠巻きに攻めたほうがいいんですね。ダメヅマリは怖いです。後にもでてきますが。 13級★に進級しましたが、まだ63勝70敗で負け越し中。まずは勝ち越しを目指しています。「段」とかは本当に遠い遠い彼方にあります。」 しげ」攻め合いのときはダメを詰めることはありますが攻めは遠巻きの方がいいですね。 13級★に進級おめでとうございます。 当面中級が目標ですね。」 |
第10譜 10手 (通算116-125) 黒8・・6の一路上にツグ しげ「黒いとキレば9の白石は取れています。白ろと出れば、黒はとオサエていれば良い。白にと逃げようとしても黒10で行き止まりです。 別法は黒にとしっかり連絡しておきます。 欲張らないでしっかり連絡するのが大切です。」 |
しげ「紫の上さんなら黒6はどこへ打つでしょうか。」 紫の上「ハラハラドキドキしながら一手ずつ並べていました。 クラクラさんの封鎖の手はお見事です。私が白なら投了します。 黒6と抜いておくのはどうでしょうか。」 クラクラ「こんばんは。検討ありがとうございます。 黒6は抜くか7へ出るかですよね。どちらがいいんでしょうか? 正直先が読めません。」 しげ「クラクラさんや紫の上さんのように黒「い」と打っていれば安全ですね。読みが確実と思えば、7のところへ打ってもいいですね。(黒▲は取られてもいいという前提です。) 黒10の手は?」 紫の上「つい黒いと打ちたくなります。」 |
第11譜 15手 (通算126-140) |
しげ「黒10は頑張った手です。 それだけによく読まないと危険もありです。」 クラクラ「そうですね。読まずに黒10打って、抵抗に合った感じですから。右側で囲っている黒のダメヅマリが効いてきます。 頑張ったというより欲張ったという感じです。」 しげ「黒14が痛恨のかって読みでした。 白二子をツナがせて、15に打とうとしたのですが、白は二子をツガないで白15とキッたので黒は愕然としたことでしょう。」 クラクラ「白が二子をついでくれなかったのは、愕然というか卒倒しました。」 |
第12譜 11手 (通算141-151) 白10・・・4の下へツグ |
クラクラ「 黒1とつないだら、とにかくダメヅマリになっていて、ここがこの一局で一番考えましたが、結局外に出られてしまいました。ここは他に打ちようがなかったと思いますがそうですよね。 そうなると右〜右下の黒も頑強ではないですし、これから大変です。」 しげ「黒11は大きいところへ打つ方がいいと思います。どこがいいのかなあ黒「い、ろ、は」あたりが大きそうです。」 クラクラ「今思うと黒11は変な手ですが、右下黒が攻められる立場になったと思ってしまったんですね。それか、ここを欠け目にして、右下隅三三に入って、中央の石まだ攻めるとか(無茶!) そういう意味では両方を兼ねた「は」はいいところですね。 しかし、しげ様示唆の点はみな二線です。ヨセは二線というやつですね。」 |
第13譜 19手 (通算152-170) |
しげ「黒6のコスミが黒を安定させ白地を削減する良い手でした。 黒8は錯覚です。 しげも数え切れないほどポカをしています。 人間なら誰もやっているでしょう。」 クラクラ「全くお恥ずかしい。 このときクラクラには全く形勢不明でした。 」 しげ「黒16で18へノビるのはどうでしょうか。」 クラクラ「黒16でさらに18へノビるんですね。大丈夫なような。ちょっと並べてみないと。 その前に黒10でもっと飛び込める気がしますが。 」 しげ「黒10で飛び込みが打てましたね。 白11がおかしかった。 13のところへオサエる方がよかったようです」 |
第14譜 (通算171-175) 参考図4 参考図5 |
しげ「黒1は現在不要だと思います。 下辺の黒を削減する白6の手は?」 クラクラ「あー確かに参考図4の白1ですね。ここ白打たれるとどっちか取られますね。 でも白は違うところに打ったし、その黒の受けも今思うとヘンです。 今回しげ様に検討頂き、自分が如何に適当に打っているかよくわかります。ヨセに入ってきましたが、引き続き暫くご指導ください。」 しげ「参考図4の白1のキリが成立します。 白9・・三目ツグ 白は後手になります。 参考図5で 白1〜黒4まで白は先手を取り、他の大きなところへ打てます。 参考図4と比べると4目損ですが先手です。 他に4目以上のところがあれば白1は良い手になります。 しげも白1と打ちそうです。 白はとてもヨセが上手で13級★とは思われません。 部分的には得でも後手になると損することもあります。 囲碁の難しさです。」 クラクラ「なるほど先手になるんですね。たしかにまだ大きいところありますから。」 |
第15譜 10手 (通算176-185) |
しげ「白1、3と先手でヨセて、白5、7と大きなところに回りました。上手にヨセています。」 しげ「黒▲の手で黒8、10とハネツいでいる方が良かったと思います。 黒▲は一手パスと1目損になっています。 (厳しい評でごめんなさい。)」 |
第16譜 13手 (通算186-198) |
しげ「白1、3と後手をとらないように打っています。 白5は手筋のようにみえますが、黒7のところへ打たれて持込みでしょう。何か手段がありますか。」 クラクラ「黒▲と抜いたのと同じで、何かありそうに見えると弱気になってしまうんです。。ここは手はないですかね。」 しげ「白5は無理手です。それをとがめないと無理が通ってしまいます。 無理をとがめないと悪い手が良い手になってしまいます。 白9はしっかりしたヨセです。 白13の手入れは必要ないように思います。」 クラクラ「確かにいまから右下隅の三々はもう手はないですね。 ここはもっと早く、はねつぎ打たれる前に、黒が打ちたかったところなんですが。」 |
第17譜 13手 (通算199-211) |
しげ「黒3は後手1目の手です。 一線のハネツギは後手二目です。 例えば黒「11」の方が大きいのです。」 クラクラ「そうですね。「い」のハネツギとかもですね。 このへんをチクチクやっていたのは上辺何かないかとおもいつつだったんですが。」 しげ「白8一線のハネツギの砲が大きい。 白8は「13」に打ちたい。先手二目の手です。先手で二目儲かるのです。細かい碁だとこういうところで勝負が決まることがあります。 黒11は大きなヨセです。 」 |
第18譜 18手 (通算212-229) Ken「しげさん、検討ご苦労様でした。(出番がありませんでした) クラクラさんも、熱心に検討図をみていたようで、参考になったのではと 思いました」 しげ「部分では多少損でも先手を取る方が優る場合が多いと思います。 実行はなかなか難しいです。(自分も) クラクラさんへ 棋譜提供有難うございました。 またお願いします。 Kenさん、pockyさん、 紫の上さん 投稿いただき有難うございました。」 |
しげ「白1や黒2は現在不要だと思います。 白3とたんにサガるのは、隅に狙いがある時です。この場合はネライはないようです。 黒4は後手二目 黒10も後手二目 白13は不要 白17は0目ダメをつめただけ 黒18は1目で終了です。 黒6.5目勝」 クラクラ「出張でちょっと検討参加できずすみません。戻りました。 白黒とも不要な手もあるし、ヨセはきちんと大きさと先手後手を考えながら打たないといけないことがわかりました。よくレッスン本にはそう書いてあるんですが本当に痛感できました。とはいえ時間制限(10分25手なんでそんな早碁ではないですが)もあり、危なそうだと守っちゃうんですよね。 黒は6目半勝ちとはいえ、これはコミ半目ですからコミが6.5目だったら半目差だったわけで、互先ならもしかしたら最後白17が18に打っていたら逆転?ということですよね。 検討の後半ではヨセの大事さがよくわかりました。」 |