ハメ手
第1型〜第12型
01/08/21
第13型〜21型
02/07/25
第22型〜30型
03/03/05
第31型〜39型
04/08/21

問題の部 

第1型  説明
白1と打ち込んだところです。 黒はどう応じたらよいでしょうか








第2型  説明

白1のツケはいやらしい手
ですが、この配石のとき
黒は攻めをとるか、守りをとるか考えてください.

第3型  説明
六子局以上の置碁で、白1の打ち込みに、黒2とコスんで攻める手段が多く示されています。
白3とソッポを向いてハザマを開けてきた。なにか臭い手でハメ手にハマらないように打ちたいです.
第4型  説明
 
このような白の配石のとき、黒1にキリを入れて白をコリ形にしたい。白はどのように受けたらよいでしょうか
第5型  説明

黒2のハサミはキビシイのですが、ともすれば急に失する恐れもあります。次の黒8は白5の「左」と「右」のどちらがよいでしょうか?



第6型  説明

黒1といきなりカタにくる手は珍しい。ヘンな手で罠の匂いがします。白2と出ていくのは必然です。黒3とオサエられた時、白はどのように打てば良いでしょうか。






第7型  説明

右上の黒は最も固い受け方ですが、白1とコスミツケてきました。黒は隅・右辺全体を見て最善手を見つけてください.

第8型  説明

白の奇襲戦法です.
白1とこんな所にオカれたら黒はどう対処すればよいか。



第9型  説明

白1とハシッてきました。白1には狙いがあります.どんな狙いでしょうか.また、その狙いを封ずるにはどんな手を用意すればよいでしょうか.

10型  黒先  説明

このような配置では白1と打ち込むのが面白い.黒2のツメを待って白3とツケるのが白の狙いです.下手いじめですがハメ手ではありません。

11型   黒先  説明

白3といきなりボーシして変化に出ました。
12型  黒先  説明

黒1で三々に受けるのは悪くはありませんが、ここでは辺の置石を活用するため黒1とツケました。白2ハネたとき黒はどう打つか。









 ハメ手のワナをはずして一気に有利 

説明の部
1-1図  ハマリ


弱気は禁物
白1は普通の打ち込みです。このあとの黒の戦術が大切です。あなたは次の二つのどちらを選びますか?
1 下にある黒とつながろうと1-1図のよ      うに黒2とツケる。  弱気      白1を攻めようとする。強気       六子以上の置碁でよく生ずる形です.  六つも置いているから黒2とつけて渡ろうとするのが弱気です。この弱気があぶない。
1-2図 お勧め 問題へ

1-1図で黒2とツケれば黒は渡ろうとしているので白がそれをさえぎって切ろうとすれば白5ですが
黒6と切って  白は黒の連絡を阻止できません.
そこで白3とツケてハメ手のはじまりです。黒4の押さえは当然です.
白13までで黒は完全にハマリです。このあとといろいろ変化図が考えられるが白25までなら最も普通です。
黒は予定どうり下の星の黒と連絡できたが、白25中央に構えて厚壮そのもので黒2子は立ち枯れ状態となり
ました私のお勧めの図は1-2図です。黒1とコスミつけ、白2とたたせ黒3と飛んでさいていくのがいいのです。
このように白1と打ち込んできた一子を孤立させて攻める方向に石を打ちたい.
白はここをさばくのに苦しむような具合いになってきた。
はじめに戻れば、この型は黒のどこにも危険が無いから、黒2と連絡を図る弱気が間違いのもとになるのです。

2-1図 8がハメテ



第2型
「い」のタチは最も強い手ですが、下に白3子があるため適切ではない。
「は」強いようですがむずかしい手で本型では適切を欠きます.
「ろ」は星の右にある黒との連絡を考えたおだやかな手で正解です。

2-1図

黒3とキリ黒5とキッタ方向からオシあげるのが大切で憶えておきたい。白は6とキリを入れ8とノビる。この白8がハメ手である。白8は次に8の左への出と2の右のオサエがみえている。黒はどちらを防げばよいか?正解は次図です。

2-2図

黒1のツギが正解です。
黒5で一路上にカケることもできのすが、黒7の方が上の白にひびいて好ましいのです。2-3図に続く。
2-2図 ハメテ破り


2-3図

白6は1にツグ
2-3図

黒1のウチカキは白の眼を奪う意味を持つ手筋です。黒3ニオサエておけば黒の外勢は厚い。
白4にはキリにくいが、もしキッテくれば中央の白4・8の2子が浮き、結局は白のやぶへびになります。

2-4図

2-1図の白8は「ハメ手」でしたが正解は2-4図の白1でした。白1の急所にノビるのが手筋です。この白1のような手は素人の私たちにはなかなか打てない。
続いて黒2と曲がり白3と天王山をオサえ黒4と形をととのえて一段落です。はじめの第2型にもどって、攻めをとるか守りにつくかの判断は守りにつくのが正しい方向でした.2-4図が正解図です。
2-4図 正解 問題へ

3-1図  ハマリ


3-2図  ハマリ


3-3図  問題へ

3-1図  黒悪しハマリ
      初心のうちは、誘われるように黒1と打つ人が多い.白6と下辺に侵入されるし、隅も取りきってはい                     ない。

3-2図  黒悪しハマリ
      白2と三々に入ってくる手の方が黒が一層困ります.

3-3図  正解図
      黒1と隅を受けておくのがよく、白2と戻った時、黒3と下辺も戸締りをすれば、白は中央に活路を
      求めるよりありません。
      黒7のツケが両がらみみの好手です。

4-1図  白ハマリ

黒1のキリから9までと決めてしまう。白石はコリ形になっている。        



4-2図  黒ツブレ

黒1のキリから白10とソイツケてきたとき、黒11と下がって抵抗するのは危険です.白12が絶好のツケで、黒13のツギには白14とツイで、以下18まで白12がシチョウを防いで黒のツブレです。
4-3図  正解  問題へ

黒13ツギ
この図は白、悪くない.



5-1図  ハマリ

5-1図
「い」とキッテ抵抗した図です。
白9とアテて白11と押し上げるのが好手です。黒12のキリから白を取りかけにいってみましょう。白21とアテて調子で白23と黒3子をアタリにして、白25でシチョウになり黒がいけない。  黒ハマリの図です。

5-2図
「ろ」の選択は穏やかです.
黒8・10と曲がって打って黒12と飛び出して 左辺でおさまり形を得ることができます。





 
5-2図  正解  問題へ

6-1図 ハマリ

6-1図
白1とハネだす。初心者ですと妙にこう打ちたくなるのですが、これが悪いくせです。黒8とツケられてぐらっときます。白9と取るぐらいのものですが黒10と引かれて隅の実利が大きい。

6-2図
単に黒1とキルのが良い手です。黒2と引きと換われば、白3と取って白有利の形になります。
6-2図  白有利

6-3図 ハマリ

6-3図
黒2とまぎれを求めてきました。白5、7はハマリです。黒18までシチョウになってしまいます。

6-4図
白1がハメ手はずしです。黒2とオサエてくれば、白3、5のハネツギが良い手です。白7とハネて白が有利な形です。
6-4図 正解 問題へ

6−5図 正解変化図
6−5図 
6-2図の黒2で本図黒2の方が手強い。以下黒10まで互角の分かれでしょう。

6−6図 
黒2と打つこともできます。6−5図に比べ、裾があいていますが、シチョウには関係ありません。一長一短というところです。
6−6図 正解変化図

7-1図  布石ハマリ

黒2とへこんで受けるのは 白1におどかされている証拠で、白3と囲われては布石上のハマリと考えられる.



7-2図  萎縮と勢力重複

黒2と棒ツギするのも白3とトバれて感心しない形です。黒4は他へ打ったとすると、白5・7と利かされる結果を想定すれば黒の萎縮と勢力重複が否定されません.

7-3図  愚形のサンプル

黒2のフクラミは7-2図よりも積極的ですが、調子に乗って黒4・6と二段バネしていくのはよくある例で、白7・9が好手順。黒8・10と愚形を余儀なくさけたうえ、白13までとすっかり右辺を固められては黒のハマリです。


7-4図  ハマリ

白1とハネる手段が残っている.普通ならば黒2とオサえていいところですが、この形では白3とキッて白5と居直る手段があり、劫はイヤだと黒6とツゲば白7で完全に生きられてしまう.
黒6は1にツグ




7-5図  隅及第点

黒2白3に続いて黒4と単にトンでいるほうがまだマシで、ようやく及第点というところですがまだ満点ではありません。隅には手はありません。白は右辺を守ってしまいます.






7-6図  正解

白1のコスミツケに対する最善の応答ですが、黒2白3と先手を取ったのはいいとして、その貴重な先手を黒4の打ち込みと攻めに向けなければせっかく先手を取った価値がありません.白5と逃げれば黒6と追って上下をにらむ。右辺の攻防が忙しい現在白は隅に手を着けるヒマがない。黒は攻めることで隅を守っている.7-7の関連図を見てください.
7-7図  黒の想定図

黒1とコスミツケたのは白2のタチと交換して白の根拠を奪い、黒3と打ち込んで上下の白をからみ攻めようとしました。



7-8図  ハマリ

その作戦の裏をかいて白2とハネるのが木谷九段がよく用いた手法で、黒3とオサえれば白4とツイで黒5のネを誘います.その誘いに乗って黒5とハネれば白の注文どうりで白12までとなれば完全なハマリです。
7-9図  正解  問題へ

断乎黒5と反撃に転ずべきで、黒11ということになれば今度は逆に白の作戦の裏をかくことになります。




8-1図  ハマリ

へたに動けば白に乗ぜられるもとだと黒1と三々の要点を占めて済ましている例を良く見かけますが、三々の要点も時によりけりで、白2とシャレタ姿で連絡されては、せっかくの三々もあまり働きません.
8-2図  ハマリ

黒1と遮断すれば今度は白2とトビツケられて、黒5・7と居直れば白2子はトレるように見えますが、白8とアテてから10とツグのが沈着な手段で、黒11のオシを利かしてから黒13と包囲しても、白 14・16でハマリです。
8-3図  ハマリ

黒1とコスむと白2とハッて白4のノゾキを利かし、この白2子を捨石にして白6・8と利かせば白としては十分で、黒のつらい形になります。両方から利かされて完全なハマリです。

8-4図  正解1

白1には黒2と突っ張り、左か右かを催促するのが正解です.白3とノビれば冷静に黒4とコスむのが肝要で、うっかり黒7とオサえて白4とワタらせてはハマリになります。黒10とトビ左右をにらんで黒優勢です.白11以下は一例です.

8-5図
  俗で一手の差

白5・7と生きるのは俗な打ち方で、白は7の右に一手必要です.前図の運びとは一手の差が生じます.私も打ってしまったことがあります。ここで一手の差は大きいです.




8-6図  正解2

白1とオカれたとたんに黒2とトビツケて打つのが策動を封ずるコツです。白7とツガれれば上辺ではやや利かされ気味となりますが、黒8と遮断してせっかく苦心した白一子を大きくトリ込み黒は満足です.白7の変化は次図です。

8-7図  正解2の変化図

前図白7とつながるチャンスはありますが、黒はもちろんキリとってよく、白11とアテます。黒14とオクのがかねての狙いで、隅の白一子は取られてしまいます.このあと白がもがいても黒22の手段が成立する.黒30ウチカキ 白31トリ
8-8図  正解2の変化図

8-6図の白3の変化図です。白3とトビツけるのも一法ですが本図のように黒4・6でもよく、次図に従っても悪くありません。本図は白を隅に生かしても外勢が厚くて黒十分です.



8-9図  正解3  問題へ

黒4・6とワリ込んでツグのも有力で黒の堂々たる外勢に比べて白の位が低すぎます。






9-1図   ハマリ

白1のハシリに黒2の受けは形のように見える.しかし、白3・5から7・9・11と出ギル手段が成立する.白17とナラばれて黒3子は孤立してしまう。







9-2図  参考

白1・3を利かしてから白5以下9と出ギッてくれば、黒28までで白のツブレ形です。白の出ギリは無理です。この図を覚えていると前図のようなハマリになりやすい。







9-3図  正解  問題へ 

1に対しては黒2のアテツケが緩まぬ強手で、白3には黒4と抵抗し、白5とトラせて黒6とハネる。この黒6がなかなか打てない人が多い.白8と打たれると劫になるからです。黒6には劫になったらかまわずぶち抜くという決意がこめられています.その決意には白も7とツイであやまるほかありませんから、黒8・10という手順で白1の狙いを封ずることができます。
白7ツグ
10-1図  黒ハマリ

黒は第一感黒1のハネでしょう。それには白2のサガリが用意されています.白8とシチョウに抱えることになっては白がやっているでしょう。

10-2図  黒ハマリ

上下の白を遮断するため黒1と立ってきました。白8までで白十分です.下方の白を軽く見る。黒9のツケコシは手筋です.白12と立つのが肝心です. 
10-3図  白ハマリ

前図の白12の立ちで本図12と抱えるのは逆に白がはまってしまいます。黒13とキリ込み  黒15で封鎖されてしまいます。これは実戦でも大変役に立つ手筋です.

10-4図  黒ハマリ

黒1と下をハネてきました。これには白2と黙ってノビていていいでしょう。黒3には白4とトビ出します.このように常に中央へ向かっていくような考えが大切です.

10-5図  正解1

10-1図の黒3を本図の黒3と上をがっちりツイでいるのが良いのです.とかく白2と渡らせるのを嫌がるものですが、こんな低いところはむしろ渡らせるくらいの気持ちで打つのです.黒は上下ともしっかりしました。
10-6図  正解2  問題へ

黒5とヒクのも好手段です.このあと白は黒の2子を抜き安定しますが、黒もしっかりした形になりました。黒2子を捨石にして周りを固める手法は参考になる.

11-1図  黒ハマリ

常識的な黒1のケイマ受けなら白2のツケ白4のキリチガイは常用の手筋です.この図は白が上辺と左辺の両方を打っています。

11-2図  黒ハマリ

前図の黒11の変化図です。黒11とキリ13とノビたとき、白14のコスミツケが筋で白20まで見事に決まりました.
11-3図  正解  問題へ

黒としては本図1とケイマに打つのがいいようです。白10まで突っ切らせても、黒の姿も手厚いので十分やれそうです。

12-1図  黒正解

黒3、5と切断してから黒7とヒイてよく、白8とコスめば黒9と災いの種をトリ切ってわかりいい。この黒の厚壮な外勢の前に、隅の小利など問題ではありません。

12-2図  白ハマリ

白1、3と利かしておいてから白5とコスんだのは、前図を嫌った意味ですが、黒6と急所に打たれて白シチョウで取られてしまいます。
白15は12にツグ
12-3図  白の勝手ヨミ

中のタネ石を救うためには白1とヒクよりありませんが、白ハマリの運命です。白13と黒2子を取ってよいと考えるのは白の勝手ヨミです。


12-4図  白ハマリ

白9のキリには黒10以下の抵抗があります。この白4子は助かりませんが、隅の白7子はどうなるでしょうか。

12-5図  白ハマリ

白1のハネに黒2とツメれば白5の放り込みが好手で白生きです。この放り込みは憶えておきたい手筋です。
12-6図  黒正解

白1とサシ込んだとき、黒2と棒ツギする絶妙の応手があります。隅の白は全滅です。

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