ハメ手

ハメ手というものは定石と表裏一体で、定石のあるところにハメ手は発生し、同時にハメ手を知るということは、定石をより深く理解できることだと思います。
第22型 黒先  説明

黒2、4と打つハメ手です。白5とワリ込んだとき黒6とオサえ一目捨てて打つ随分乱暴な手です。このあと黒はどのように打ったらいいでしょうか。
第23型  黒先  説明

白7、9のデギリは無謀です。、黒はその無謀をとがめて下さい。




第24型  黒先  説明

前型と違うのは白7のハネて、9、11とデギるハメ手です。




第25型  黒先  説明

白の一方のカカリが2間高ガリです。黒1、3とツケノビに対して白6、8とデギッタのが紛れを求めたものです。
第26型  黒先  説明

白6と一本ハネてから8、10とデギる手段は、前型より紛れが多そうです。

第27型  黒先 説明

星の石に白が小ケイマにかかった場合に黒が手を抜き、白が1、3とキリチガイに打ったとき、黒はどう応じますか。
28型  黒先  説明

星の三々入り定石です。白は2、4とハネギッてきましたがハメ手ではありません。白の場合の手です。
29型  黒先  説明

白1は定石はずれのハメ手です。黒の受けのミスを待とうとするいやな手です。
30型  黒先  説明

黒3のワリコミはハメ手ではありませんが、白のシチョウが良い時に打たれます。

説明

22-1図 封鎖

黒1と封鎖して黒3とツギます。白は4、6と中央を目指します。白6で4の右ナナメ下にカケツゲば事件は起こりません。


22-2図  白ハマリ

黒7とキルと白14まで当然です。黒15のヘコミがちょつと気がつかない好手です。白16のフクラむのがハマリです。黒17から白22までは一本道です。
22-3図  石塔しぼり

黒1の二段バネがこのような隅の攻め合いの手筋です。




22-4図 黒一手勝ち

黒1とウチカキ3とツいで5まで、黒攻め合い一手勝ちです。前図から本図までを石塔しぼりといいます。この石塔しぼりの手筋は憶えて使ってください。
22-5図  セキ

白16が黒のハメ手から免れる大切な手です。黒23までセキになりました。ハメ手は不成功でしたが、黒は隅の地が確定してさして不利ではありません。
22-6図 大コウ  問題へ

黒25・・・19のところコウトリ
白16と下がると黒25まで大コウが起こります。



23-1図  黒ハマリ

黒は隅の二子が心配になり黒1と打ちました。白2とノビられてハマリです。白は白4となって中央が厚くなりました。
23-2図  ハメ手破り

黒1とこちらからアテなければなりません。白2のとき、黒3がハメ手破りのサガリです。


23-3図 オサエ込み

白1のカケツギはやむうえない。省くと1の右にキラれて要の3子を取られてしまう。黒は2、4とオサえ込んでしまいます。
23-4図  黒勝ち

白1とトンだとき、黒2とワリ込みます。黒8のウチカキが大切です。黒10で黒の一手勝ちです。
23-5図  変化

白2がコスミではなく2にサガッても黒3とオサエます。白4とトンだとき、黒5とツケます。


23-6図 黒勝ち 問題へ

黒6と眼を取り、黒10で眼アリ目無しで黒勝ちです。


24-1図  黒ハマリ

黒2とキッて自分の根拠を確かにできるので打ちたくなる手ですが、ハマリです。白1によって黒が分断されています。
24-2図  黒負け

黒10・・・ツギ
黒4、6とオサエて攻め合いですが、白7、9とシボられて黒攻め合い負けです。

24-3図  白良し

黒1にトベば隅は生きます。しかし、白2、4と中央を攻められては白良しです。


24-4図  変化

黒10・・・ツギ
黒14と隅を確保しながら白の手数を縮めると、白15とキリます。
24-5図  黒負け

黒16とノビれば、白17、19とカケてそれまでです。


24-6図  黒ハマリ

黒4とアテるのは逆手で、白9までとノビられて、中の黒3子に悪影響を及ぼします。

24-7図 ハメ手破り

黒2と白の欠陥を直接つくのがハメ手破りです。白のダメ詰まりをとがめています。




24-8図  黒良し

白1、3と打ったとき、黒は4、6と先手で白の一子を抜くことができます。



24-9図 黒優勢 問題へ

前図白7の手で白1と打ち黒8まで黒の実利と厚みが白を圧倒しています。
25-1図 黒の次の一手

黒1とアテて白2のとき3とサガるのが手順です。白4はキリの防ぎです。黒5、7とオサエコんで悪いことはないという黒の判断です。白10とハネたのが油断できない手です。
25-2図  黒ハマリ

黒1がハマリです。白2と切られて4まで見事にハマリました。黒は三手以内に、隅を攻め取らなければならない。


25-3図  白優勢

黒3はこの一手で黒9まで、一応コウです。白はコウをゆずって白12となれば大成功です。



25-4図 ハメ手破り

黒1とハネてキリを防ぐのがハメ手破りです。隅を手抜きしても攻めあいは負けないというヨミの裏づけが必要です。白10までセキとみるのが相場です。

25-5図 軽いコウ

白2とアテて4とオサエてくれば、黒5とオサエます。隅の攻め合いはコウですが、黒は軽く見ます。すでに1のハネで儲けているのだから、他に二手打てれば採算は合います。

25-6図 第二のハメ手

白8とマガるのが第二のハメ手です。





25-7図  黒ハマリ

黒1と隅をトンで受けると、白2とキッて三子は捨ててきます。黒3とアテたあと、5とサガらなくてはなりません。黒9まで三子は取ったけれどハマリです。
25-8図 ハメ手破り

黒1とダメをつめてオサエるのが、ハメ手破りの急所です。白2と動いて生きましたが、黒13と備えて黒優勢です。

25-9図 黒十分 問題へ

黒1のキリで外勢に転換するのが簡明で最強手段です。隅を捨てて黒が十分です。



26-1図  黒ハマリ

隅が心配だから黒1とキリたくなります。白2とツガれ黒ハマリです。黒3、5とアテて出るのは、白6以下しぼられツブレです。
26-2図  ハメ手破り

黒1がハメ手破りの急所です。白2のツギなら黒3とアテ、白は4とカカエます。黒5とポン抜き黒優勢です。

26-3図  変化

白2、4、6とハッて8とツギます。黒9、11で隅を生きました。黒11が好手で教わらないとなかなか打てない手です。

26-4図  恐ろしいねらい

前図11でカケツグと、将来8の一路左や2路左や左ナナメ下に白石が来ると白2とキラれ隅の黒は死んでしまいます。
26-5図 むずかしい

26-3図に続いて白2とカケる手筋があります。白8まで置碁では白の楽しみな形です。


26-6図 黒優勢 問題へ

黒5、7、9と隅を捨ててしまうのが簡明です。黒11とハネて圧倒的な外勢を築いて優勢です。

27-1図  黒ハマリ

黒4とノビたとき、白5とアテて7とフクらんだ手が曲者です。黒8とアテたのでワナにはまりました。白19とゲタで取られてしまいました。
27-2図 軽くサバク

黒4とオサえ白5の時6と打つ、白7と曲がる一手、そこで黒8白9とサガった時黒10と出ると、白は2目を取り、黒は3目を取ります。簡明です。
27-3図 黒外勢 
黒は4、6とアテてから8とツギます。白9と曲がってきた時、黒10と出て12とハネれば悪くありません。

27-4図  黒ハマリ

黒4のノビは方向違いの手です。白11のノビが好手で黒が困ります。



27-5図  黒死

黒が手抜きすると白1にサガり3のハネで死にます。だから黒は隅に一手必要になり中央での戦いに一歩遅れます。


27-6図  黒ハマリ

白8トル
黒1と下へノビるのも失敗です。白2とサガられて困ります。白12まで黒は低位でハマリです。
27-7図 イタチの腹ツケ

黒1とサガるのが正着です。白2は最強です。黒3をイタチの腹ツケといいます。


27-8図  成功

白4は絶対ですが、ここで黒5とアテます。白6なら黒7とオシ、白8をまって黒9と白2子を取って黒成功です。

27-9図 強手 問題へ

黒1、3と強手ですが黒11まで外勢ができました。27-3図も外勢ですが、本図の黒の外勢は白の隅が堅固のため黒はおもしろくないのです。
28-1図  定石

黒2とオサエるのは当然です。黒12まで普通の定石です。


28-2図  二段バネ

左の星にある黒石を更に働かせようと黒1と二段バネに打ちました。


28-3図  雄大

白1とツゲば、黒2にノビて雄大です。黒の思いどうりの進行です。そこで、本図に反発したのが第28型です。
28-4図 黒コリ形

黒1には白2と様子をみます。黒3とポン抜けば、白4から8までとなり黒コリ形で白は満足です。
28-5図  欲張る

黒3とカケツグのは欲張りです。

28-6図  ずるずる

白1とノビます。黒2と一歩遅れて後からハッていくのは辛い所です。
28-7図  白厚い

黒5までが限度で黒7と取らないと隅が取れません。白10となり白の隅は攻めどりでたいした実利ではありません。黒の失敗図です。
28-8図  正解 問題へ

黒5とツグのが正解です。フリカワリですがどちらも不満がないとされています。
29-1図  黒ハマリ

黒2はいかにも気の無い受け方です。黒は隅の損が大きすぎます。
29-2図  黒ハマリ

黒2とオサエるのはハマリです。黒10まで、白に一本取られています。
29-3図  黒ハマリ

黒2とこちらからオサエるのもいけません。白7まで居直られて黒は甘くなっています。
29-4図  正解

黒2のオサエが急所です。白3と隅にノビれば、黒4とツメるのがよい。黒8とツイで手厚くなっています。
29-5図  白に迫る

白5とコスんで出れば、黒10までのように攻めていれば、右辺は自然に黒の支配下になります。
29-6図黒ハマリ問題へ

黒4、6は正直にすぎ、白7まで白十分です。

30-1図  白厚い

黒1と打つと白6までで白が厚く、黒の辛い形です。白のシチョウが有利な時は黒1には打ちません。
30-2図 シチョウ黒良し

白がシチョウ不利な時は白4とヒキます。黒11まで白の厚みより黒の実利に軍配が上がります。
30-3図 黒ハマリ

黒3は頑張った手ですが、打ちすぎになります。白4にキラれて黒5とオサエると白14まで黒のハマリです。
30-4図  石が逆

黒5の方からのアテは、石が逆です。白12まで黒の3子が取り残されて黒ハマリです。



30-5図   力量がいる

黒5とツゲば、以下黒23まで相当力量が必要です。
30-6図  黒3正着

白2には黒3とツグのが正着です。白6と隅に食い込んでいきます。



30-7図  定石

黒7、9と二段バネするところです。白12とツゲば黒13とヒラきます。



30-8図  キリの戦い

前図白12で本図白12と隅を頑張ると黒13のキリがキビしい。白14とアテてシチョウを防ぎます。黒21のツケが手筋です。
30-9図  準定石

白1とノビて白3と中央に進みます。黒4とヒラいてこれは準定石です。


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