(その5)平成19年3月2日〜20年1月31日
年賀状を書きそびれてしまう不義理を今年も何件かやってしまいました。申し訳ないことです。年に一度の賀状でも、あいつ元気にやっているなと伝わってきます。あれ、今年は来ないなどうしたろうと言う辺りまでは考えました。
先日葉書が来ました。女性名ですから何方からだろうと裏返すと神奈川の友人の奥様からでした。
昨年友人は他界しましたと。「嘘だろう、そんな事が・・・・」とあと言葉が続かないのです。疎遠になったと言っても昭和37年春、高校を卒業したばかりで、ある企業の清水の工場に入所した時以来の付合いです。仕事を離れても会えば何時でも裸で語り合える仲間です。何れ又合うチャンスはあるだろうと思っていました。昨年、古い資料を括っていたら当時の工場の広報紙が出てきました。はちきれんばかりの若さに溢れた30数名の写真です。高度成長期に掛かる時代だったからかも知れませんが、今の日本の状態では信じられない色んな事を、20そこそこの若者達にやらさせてくれました。その頃の経験はスピンアウト(いや、ドロップアウトか)した後も随分役立ちました。それから間もなく46年、何と言えば良いのか。御家族の悲しみはより深いでしょうから。と書いた所に別の友人から昨年兄上が亡くなられたと葉書が届いた。その兄上とて私たちより2歳年上。御冥福をお祈りします。
30日の午後、久しぶりに一息入れる事が出来ました。次の仕事の段取りに掛かるまで一寸空きます。ずっと空いてしまうと困るのですが。1年間放り出したままのヤマツツジ交配の草取りをしました。この時期、草取りと言っても枯れた雑草を引き抜くだけです。いや枯れた苗を引き抜くのが正解です。面白い事に気が付きました。成長の悪かった小さな苗のほうが枯れもせず残っているのです。勿論小さいままですが。大きく成長していた苗は可也枝枯れや元から枯れています。この苗を整理してこの春に色んな苗の台木にしようと目論んだのですが結果は期待はずれでした。接げる様な幹や枝のツツジの数が少ないのです。
明日は更新日です、「今日の話題」に新年例会参加の皆さんの今年の抱負を書き込む積りだったのですが。メモが何処かに紛れ込んでしまいました。これも悪しからず。
この寒さでも芽が動き出しています。今年は今までで一番の蕾が着きました。特にアマギが素晴らしいです。間もなく始まるシーズンを心待ちしています。
22日の富士山麓海抜500mの雪です。この雪はまだ溶けていないのではと想像します。(26日)。
この施設は富士市大淵の丸火公園にある「少年自然の家」、市内の児童生徒の為の野外活動センターです。
ほんとにあっと言う間です。1月も残りは片手で数えられます。忙なく慌ただしい状態はナカナカ収束しません。もう少し、もう少しと思っても上手くはいかないものです。何か面白い事がと考えても、何も出て来ません。忙(せわし)ないは心を忘れ、慌(あわ)ただしいは心が荒(すさ)む。漢字に感じ入ることしきりの今日この頃です。心が浮き立つ事や湧き上がる漢字って無いのかな。愉快ってあるな。
でも、一寸愉しくなる事がありました。メーカーに注文してあった修理用部品が送られてきました。こんな大きなダンボールにこんな小さな部品をと思って開けました。緩衝材として詰められていたのが例の網目刻みのダンボール、20cm*30cm程度が15枚入ってました。やったー、部品の到着より嬉しかったのては子供じみてますが、何処かに居るシャクナゲの神様が「もっとヘゴ植えをせい」とのたまったのだろうと考えると頬が緩んできます。今年も一年上手く行きますように。
寒さが厳しくなって一時緩んだ蕾は開花まで至らず茶色になってしまいました。モーピネンセだけは踏み止まってくれて助かりました。21日の早朝の雪には驚きました。富士市内でもこのままでは積もってと思わせるものでした。暮から正月にかけて忙しかった富士山麓海抜500mの現場に行かねばならぬ用が出来たのは翌22日、雪の状態は気にはなったのですが幹線道路は脇に少し残っている程度、凍結もしていない。さてと脇道にそれたらさあ大変。真っ白、ガチガチ、轍をなぞりながらユックリ走る。何時もなら1分も掛からない距離の長かったこと。着いた先で昨日はもっと凄かったよと言われましたが今日も充分凄いと返事をしました。
動き出した花の写真と構えても途中で凍みてしまいました。濃色のゲンカイとして一昨年手に入れたのが次から次に膨らんでくるのですが、その度に萎れてしまいます。暫く情けない状態ですが悪しからず。
有鱗片の接木。
有鱗片の接木を何とかしたい。無鱗片はアカボシの台木に接ぐ事によって飛躍的に栽培の可能性が高くなった。だったら有鱗片も同じように台木を選んで接げばその栽培の可能性は、範囲は一気に広がるだろうと思う。無鱗片に比べれば有鱗片は確かに変化に富む。取りあえず手に入れた台木は「吉野の実生」。下に葉を残した方が良いのか下に葉が無くても着くだろうか。ミツバは下に何も無くても大丈夫だから見た目がツツジに近い有鱗片は下に葉が無くても良い様な気もする。(シュートが良く出ると言う意味です。)兎も角やってみます。
3月1日の午後、仕事が終わって戻ったのが3時頃、お天道様がカンカンでは一寸気が引けます。乾燥が激しいので切った部分が直ぐ乾いてしまいます。
ヒメエゾムラサキの白のボタン咲が接いで増やせれば大勢の皆さんが楽しめます。でも私の所では昨年枯れてしまった。他の物も花を楽しみたい。3月4日は支部の例会、やってみて問題点をチェックしておかなくてはなりませんから接いで見ました。上手くいったらお慰み、拍手ご喝采を。
本年も宜しくお願いいたします。若い方々は別としてこの年になりますとカレンダーを捲って年が改まったからと手放しでお目出度いと祝える気分では在りません。いずれそんな遠くない将来、川の向う岸でシャクナゲの実生をやらねばならなくなるやも知れません。20年、30年先の事と本人は思っても、そうは上手く行かないでしょうから。でも、此方側のほうが何かと都合が良いには決まってます(向う岸のシャクナゲ事情は手に入りません。此方へ戻った方がいませんから。向こう岸では良い花を咲かせてもお見せする事も適わないでしょうから。)。そう言う訳で、今年は出来る事は何でも遣ろうと決意を新たにするのですが、これ以上どうするのと脇から声が掛かるのです。もっと他の事も片付けて置いてよと。御尤もです。
今年の最初の話題が枯れた話では一寸寂しいのですが。22年前、家を建てた折、一寸空いた場所にシャクナゲを地植えにしました。アマギの白花「翠月」と「デコラム系クリーム」と名付けた大輪の交配種です。共に縦横1m以上の大きさとなり永く花を楽しんで来ました。一昨年秋、自宅の下水工事の際、脇を掠める程度の事は止むを得ないと近くに配管を通しました。掘った所にピートなどを混ぜ込んで養生してきましたが昨年の夏の暑さは堪えたようです。「翠月」は半分立ち枯れし、デコラム系はアウトです。「翠月」は今までに相当数接いで提供しましたので皆様に行き渡っており絶種する事は無いと思います。しかし、当分あるいはズット、私の所からはこの接木苗が出ないかもしれませんが御容赦願います。デコラム系はバックアップも見当たりませんのでこれも御容赦の程を。今度は何にしようかと前向きに考えませんと、壁が白なので色の有る品種が良いとは20年以上言われ続けてきましたので。
ヘゴが手に入ればもう少し数を増やして栽培したいと思います。受身なのは良質のヘゴが手に入るかどうかは解らないからです。手元にあった1.5mの丸太を2本を暮に切って見ましたが上手く使える部分は4割しかありませんでした。30cmを10本取れる積りが4本しか取れなかったのです。でもヘゴチップは手に入りますのでこれと取敢えずは赤玉と混ぜ合わせて色々やってみようと昨年秋から実生苗を植えております。根張りと成長が如何ほどのものかはこれからの楽しみです。今から20年ほど前、東京の中野さんが「イワヒバ植え」と言う栽培方法を紹介されました。大型の平鉢の周囲にグルッと生きたイワヒバを植えて中にイワヒバの根と赤玉とケトを略等量に混ぜ合わせた用土を詰め高めに有鱗片の小型種などを植えるのです。タンナゲンカイやヤクシマハイヒカゲを植えつけました。イワヒバの葉はエアコンの熱交換器のフィンのようだと思ったものです。結果は?、当時から何をやっても上手く行かなかった花田さんですから大いに期待したものです。シャクナゲが上手く育つ時はイワヒバが枯れ、イワヒバが青々と育つ時はシャクナゲが枯れました。どちらが強いだろうと考えたのですが冬のイワヒバの休眠期以外はシャクナゲのほうが水切れに対応する力が強かったようです。暫くはイワヒバの大きく育った鉢が幾つも転がっていたのです。当時から赤玉そのものも思いの他シャクナゲに
合っているようだとは思ってました。他の物と混ぜ合わせて水持ちを良くしようと使ってました。ヘゴチップと組合せてと思いついたのも以前のイワヒバ植えがあったからですが、ネット植えで有機物を混ぜ込んでも障害とならないだろうとも考えたからです。
年が明けて、あっと言う間も無くもう両の手を使っても数えられない日数が過ぎてしまいました。昨年暮からの慌ただしさはそのまま続いております。15年振り位になるでしょうか、夜夜中まで事務所の机に向かってました。普段は9時には寝床に入っているのですが、ある程度まで目安を付けなければどうしようもない所まで来てしまいました。時計を見ると2時です。この時間に清水に戻ってもどうにもならないし少しでも横にならないととライトバンの運転席に潜り込みましたが足も伸ばせなければ手も伸ばせません。目を瞑って楽しい事でも考えないと興奮した脳のクールダウンが出来ませんからあのシャクナゲが咲いたらああしよう。このシャクナゲが咲いたらこうしようと考えているうちにウツラウツラはしたようです。気が付いたら4時でした。寒くなかったかって、この日は3月の陽気が
其のまま夜まで続いたようです。4時って私が毎朝起きる時間です。それから又パソコンに向かって資料を纏めるのですがそんなに捗るわけもないのです。でもやった分だけは終わりますのでやるしかないのです。何とか13日の支部例会で皆さんにお会いしたいすから。明るくなって出かける前に久しぶりにシャクナゲを覗いたら濃色のゲンカイが一輪開いておりました。小さな挿木のモウピネンセの蕾も膨らんできました。この時期なら狂い咲きとは言わないでしょう。春はもう直ぐだ、もう少しだと自身を励ましております。
そんなに苦労してシャクナゲを育てるなら涼しい所へ引っ越したらと冗談半分カラカイ半分に言われる事もあります。この温暖な静岡清水を離れるなんて考えた事も在りません。年末ジャンボを当てたら興津川の上流、川の近くになどと飲んだ時の笑い話にはなりますが。空調屋さんなんだから冷房の効いた栽培室を造ったらとこれもカラカワレます。機械は故障するのです。日本の製品は信頼性が高いだろうにと。でも故障するのです。一度でも故障したら駄目なのです。中間期(春、秋)や冬場に故障する分には全く問題ないのですが(当たり前だし使わないから故障しない)夏場故障したらどうなります?。高山性の矮性種は全滅です。高山性の蘭の愛好家が半日のエアコンの故障でそのコレクションを全滅させたという話も聞きます。普通、色んな設備には其処を使っている方が居ります。24時間何時でも、あるいは昼間の勤務時間中におかしくなれば直ぐ解ります。応急措置を施し、手に負えなければサービスマンに連絡します。空調のサービスマンのシーズン中の多忙さは言葉では表せません。自分のエアコンの修理など後の後回し、涼しくなるまでお預けです。お客様と自分のシャクナゲとのどちらを選ぶかって?、今まで家族を養い育て此処まで来れたのは皆お客様があったからこそです。兎も角故障の連絡を受ければ跳んで行くのです。枯れるならどう枯れても同じだろうからやってみたら、格好良いこと言って、ほんとは○○不足なんだろうって、正解です。
岩手の矢吹さんから盛岡の雪の中のシャクナゲの写真を送っていただきました。「今日の話題」に載せました。暖地性植物とばかり思っていた「ナギ」が雪を被っても平気なのにビックリしました。
13日は静岡支部の新年総会でした。1番の話題はネキリムシ(コガネムシの幼虫)でした。
平成19年最後の富士山の写真は大きな雲の笠を被った姿です。この雲の中で雪が降っているのでしょう。右手奥の御殿場、反対側の山梨側は新しい雪が積もるのでしょう。
「宇の盛(もり)」です。とうとう3ヶ着いた蕾は全て開いてしまいました。
片手の指で数えて半分以上余る所まで押し迫りました。偶々仕事の巡り合わせで、目下、暮も正月も無いような状態に在ります。考えようによってはこの年になって大変有り難く幸せであると感謝しております。只、シャクナゲの面倒を見る時間も取れないのが残念です。この時期、朝冷え込むと露が降りるようで、これに救われています。面白いなと思うのはその露はコンクリートの上には降りないのです。土の所だけに降りるのです。つい、地面も呼吸をしているんだなどと考えてしまいます。
今年の漢字は「偽」でした。情けない漢字ですが、シャクナゲ栽培そのもので偽装は枯れるという結果をもたらしますから誤魔化す事はできません。品種の偽装ですがこれも栽培技術が進み確実に花が咲くようになりましたから直ぐバレます。そんな事をすれば誰も相手にしてくれません。残るのは情報の偽装、情報を操作できる立場を利用して、自分に都合の良いように情報操作をやる。こんな花が出来そうだ位の情報の操作ならもしかするとと、励みにもなろうがそれ以外の事だと情け無い。
富士山の写真をと心掛けていますが意外と良い景色に遭えません。此処一月ばかり富士山の山麓、海抜500m程の所で仕事をしているのですが。
本年は私めのHPをご覧頂き眞に有難うございました。来年も宜しくお願いいたします。
平成20年、子年が皆様と御家族に良い年でありますよう願っております。 静岡清水 花田
平成19年を振り返って。
1)有鱗片の接木。
イ)台木の問題
台木に葉がないのが矢張り問題だろうか。台木に付いた葉は夏期の水揚げに絡むのではと考えるがどうだろうか。やっと活着したのに6月末の突発的な気温上昇時に水分の補充が間に合わず穂が萎れ、伸びたばかりの芽が元に戻れずに駄目になったのが殆どだった。葉のない台木は穂が水を欲するにも拘らず揚げる必要が無かったのでは。今年の「吉野の実生」は暮に植え替えをやったばかりで充分根が伸びてしていなかったのも事実だ、しかし、接いだ穂の大きさから考えれば左程バランスが悪かったとも思えない。上が必要とする以上の根は伸びることは無かろうから。芽が動き出せば袋を、慣らしながら次第に外してゆくのは無鱗片と同様で良いだろうと考えている。6月末の気温上昇に対応するにはどうすれば良いか。それまでに充分成長させて葉を硬くするか、逆に芽の成長を抑えるしかない。とは言え、色んな物をやるからには余り効果は期待できない。芽が動き出すのにこんな日時を費やすのかと思うものも接いだら直ぐ動き出す物も様々だから。今年は3月上旬から3月20日頃まで接いだが、一番最後に接いだ4本が全て残ったのは面白い。これ等は接いで直ぐ芽が動き出した。薄暗い所に置くのは有鱗片にとって逆効果だ。静岡では6月25日から30日位の間に気温が一気に33℃くらいまで上がる日が必ずある。今までの爽やかな初夏から真夏日への先駆けだ。当然相対湿度は下がる。その時家に居れば葉水を掛ける事位は出来るが普通の管理でできないと万歳、お手上げだ。
ロ)来年はどうする。
栽培の範囲が広がるだろうと接木に期待するのは勿論だが、今、接木に拘る理由は挿木で増やす穂を数多く手に入れたいから。ある程度までその木が大きくなれば挿し穂を供給する事が可能になるだろう。ヤクシマハイヒカゲ「ヤクマン」の数を増やさねばと色々やるが全く増えない。一年に精々3,4本の穂が取れれば御の字でそれ以上は元の木をいためてしまう。その3,4本が全て着けば良いがそんなことはない。一昨年が1本、昨年はゼロ、今年とてもう少し経たねば不明。来年はマッデニィーの実生が台木に使えるだろう。これなら下に葉がある状態で接げる。アマミセイシカが有鱗片の台木にどうだろうと送ってくれた友人が居る。これも試してみよう。今年のように100本で6本ではどうしようも無い。2.3の品種を少しずつやってみる。
花田まだ懲りずそんなことと思わないで下さい。俺なら上手く出来ると自信のある方は、こうすれば上手く行くだろうと腹案のある方は是非やってみてください。
2)「太陽の根」接ぎ
イ)3月に「太陽の根」に接いだのは2本残って健在だ。もう1,2年すれば根接ぎか普通の接木かは区別できなくなるだろう。「太陽の根」を何時鉢上げするのが良いのか、秋に拘らず接木して植え付けて問題はないと思う。接木と植え替えが同時で作業量は増えるが楽しみも増えると思えば問題なかろう。接木そのものは鉢の制約を受けないので作業はし易い。台木を逆さにしようが横にしようが問題ない。今回、接木後植えた用土が乾燥し過ぎたのと肥料が少なかったのを反省している。もう少し保水性の良い用土で良かったろうと。細すぎる根や、焼けの入った根は使わないのは言うまでも無い事。極、当たり前の栽培技術として利用できるだろう。
ロ)来年はどうする。
根さえ手に入れば毎年やりたいが入手できるかどうかが問題だ。当然、他に、太陽以外の良い根はないかと探す事だ。ヤマツツジだってドウダンだって良いのではと思っているがどうなるかもっと遣ってみなけりゃ解らない。。ヤマツツジ交配の実生苗が結構残ってるのでこれを使ってなどと考えている。根接ぎが上手くいくならば葉の付いてないアカボシでも良いのでは、根際ギリギリで接いで見たらどうだろうかとか、思い描くのは勝手なのだ。
3)段付一芽接ぎ
イ)ポイントは芽が充分伸びる時間がある時期に接ぐ事だ。接いで直ぐ伸びないと駄目、その時機を失すると幾ら時間が経過しても芽は枯れないがそれっきりに。1年経つと芽出しは殆ど不可能のようだ。(稀に伸びるものもあるが)枯れないまま時間が経過する。通常の穂が充分手に入るなら無理にやることも無い。花田は自分が上手くいかないと直ぐ無理にやる事は無いと言う?。でも上手くいっているとメールを呉れる方もいます。
ロ)来年はどうする。
必要があればやるだろうが特にこれをやろうとは思わない。只、「小さく(比較的)接いで大きく育てる」というのはどんな接木方法にも当て嵌まる事ではなかろうかと思う。
4)ペットボトルの挿木
イ)今年、平成19年のペットボトル使用の挿木は稀に見る好成績だった。「キャップし忘れ」という怪我の功名、それだけで管理が容易になり成績が上がった。多少の日が当たっても内部が蒸れなかった。ボトルネックが内部の温度調節と湿度調節をしてくれるようだ。ここ数年の樹脂の高騰に対応してペットボトルの肉厚が薄くなり強度を保つ為に形状も変化してきている。上下に2分割して上手く重ねられるペットボトルが少なくなってきた。使用に当たっては充分なチェックが必要だ。特に丸型のペットボトルが使いにくくなっている。元々、挿木用に開発されている訳ではないから当たり前といえば当たり前の話だが。数本増やす方法としては容易にして確実性が高いと皆さんに是非お奨めする。
ロ)来年はどうする。
勿論、ヒメミツバやヒカゲなどの挿木をやる。穂が確保できるかの方が問題。ペットボトルは大きいほうが使い易いことも事実。さりとて酒屋の前やゴミ捨て場を漁るというのもナカナカ大変なので容器の形状を確認しながら色んなのを飲むようにしよう。訳在ってトマトジュースを毎日飲んでいるのでこの角型のペットボトル(900g入)が可也溜まるだろう。350ccよりは使い易い。小さい穂が5本くらいは挿せる。根の伸びを眼で確認できるのも愉しい事の1つだ。今までの結果から見れば用土の種類、細かさは余り気に止めなくても良いようだ。崩れないものなら問題ない。
5)実生、ペットボトルも含めて
イ)今年の実生そのものが成績良くなかった。夏前に無理をしても植え替えないとその年の成長は望めない。ペットボトルも失敗だった。芽が出ないという事ではない。部屋の中から外の屋根付きの棚に出したまでは良かった。10位のペットボトルを載せたポットトレイを下に転がしてしまって中身が跳び出すと言うドジを遣ってしまって全てアウト。出来れば取り蒔きと毎年思っても種は部屋の隅に転がったまま。
ロ)来年はどうする。
初夏5月上旬に蒔くと一気に伸びるという話が聞こえてきた。これは面白そう。今年はモーピネンセをこばから掛けたがどんな物か。中部研修会の折私の実生を見た方が、こんなに少しと仰っていたが有鱗片の種なんてこんなものですよと答えました。10粒20粒の世界です。
6)ヘゴ植え
イ)全く枯れない保障はないが、根がヘゴに潜り込めば乾燥しすぎ以外に枯れる理由はないだろう。酷暑地帯では通気性に富む性質が有効だと思う。中部研修会の後、私もやると始められた方々がいる。その方々は無鱗片の小型種やヤクハイをとやられている。是非、結果を教えて欲しいとお願いしている。植え付けてから根が伸び出すまでの養生が重要だろうと思う。載せて1月で底から毛根が伸びだしたものも在ったが3月くらいは気を付けていないと駄目だろう。水をどれだけ掛けようと滞るなんて現象は決して起こらない。半年もして根回りに苔やマンネングサ、カタヒバなどが生えてくるとその部分は腐るので注意が必要だが。成長は非常に良い、ヒメエゾの交配は年4回芽吹く。鉢植え(ネットを使っている)に比べてその成長の差は大きい。充分な肥料が必要な事は言うまでもない。10年、15年そのまま植えて置けると言う意味と相反するがこれから先の事は解らない。他に遣ってみた人が誰も居ないから。植え付けは通常の植え替え時期に行えば良い。
ロ)来年はどうする。
ヘゴが、良質のヘゴが手に入ればやる積り。良質に拘るのは、中心部の孔の大きいのやその穴の周囲に硬い部分(多分これが葉柄の付根部分だろう)が多いのが結構在るからだ。シャクナゲの場合は、蘭のように表面に着生させるのでは無く、ヘゴの繊維の間に根を伸ばさせる必要があるから注意が必要だ。1.5m程度の丸太を手に入れても切断してみないと何処がどの程度使えるかは解らない。余程園芸屋さんと懇意にしていないとそれも入手しにくい。19年の秋からはヘゴチップを使ってと色々やっているがその結果はもう少し経過を見ないと何ともいえない。意外に上手くいくのではと思うのは毎度のこと、新しい事を始める時は何時もそう思うだけのこと。都合の良い安全理論。
7)ネット水冷2重鉢
イ)栽培成績は良いと思うがやっぱり、案の定が1つ。「薮蚊の発生」にどう対処するかは最初からの課題だったが猛暑の最中は鉢に近づけないほどの乱舞盛況だった。蚊取り線香を腰にぶら提げながらの水遣りは絵にならない。しかし、スミチオンなどを外鉢に流して置くと今度は水が死んでしまう。銅の切れ端を入れて置けばと言うが取立てて効果は無かった。定期的に水を入れ替えなければ成らない事になるがホースで吹き飛ばそうとして、逆に真っ黒な水を頭から浴びてしまうのでは笑い話にしかならない。
ロ)来年はどうする。
今の15鉢は暫く続けるが新規は思案中。ヘゴチップ使用の用土が上手くいけば其方に移行、あるいはヘゴ植えに移行する。
8)ネット2重底植え
イ)今だに鉢底にネットを入れるなんてそんな事をと、疑心暗疑の皆さん大勢おいでのようです。是非、花田の口車に乗って何鉢かやってみてください。私の所は、ここ数年、夏の終わりの枯れ木の山が小さくなりました。勿論全てが枯れないなんて事はありません。枯れる量が幾何級数的(昔良く聞いた言葉)に減ってきました。始めたけれど、今までと水遣りの感じが一寸違うだけで止めてしまうなんて残念です。大抵、乾燥が激しくて水が追いつかないと。トリカルネットが昨年の2倍の値段になりました。でもシャクナゲが枯れる事を考えれば、3杯を2杯に、2杯を1杯に我慢して。元々飲んでいない方は何を減らすかって。良い機会ですから体重を減らしてみてください。
ロ)来年はどうする。
ネットを使う事により、有機質(植物繊維由来のもの)の使用が容易になるだろうと考えます。あれやこれやを色々やって見たいと思います。
9)ナメクジ対策他
イ)30数年間アマギに言い寄っていたナメクジがどこかに消滅してしまった。ネット植えで通気性がよくなったからでも在るまい。銅巻き作戦の成果だろうか。何れにしろこれは非常に有難い。元々ナメクジがそんなに丈夫な生き物ではないという話も聞いたがナメクジも住めないような地球になってしまったという事でもあるまい。そうなると次は、グンバイ虫だ。前にも書いたが殺虫剤を撒くと虫に効く前に本人に効いてしまうので撒く事が出来ないのだ。話としては、ウドン粉を水に溶いて撒くとか、界面活性剤の一種である中性洗剤を撒くとか殺虫剤の展着剤を撒けば良いという。これ等を撒けばグンバイ虫が窒息するという。来年は試してみよう。
あれもこれもと全て出来るかどうかも不明です。テンコ盛り、山盛りです。でも、少しでも物になれば愉しいシャクナゲ栽培です。何もしないで遣らないで枯れた駄目だと嘆くより、遣ってうまく行けばそれに越した事はありません。押し迫ってくるのは年の暮れだけではないのです。この秋、別けて頂いた這性のヒカゲの花が咲くまで大丈夫だろうかと心配になる今日この頃ですから。本年の更新は今日が実質的には最終になるでしょう。年末は富士山の写真で済ますだろうって、多分そうなるでしょう。花田のホームページはヘゴだ、ネットだ、用土だ、ペットボトルだ、とそんな事ばかりだ。肝心の花がどうなる、と御気遣い使いを下さる方も居りますが、来シーズンの期待は非常に大きく、かってない開花を今から心待ちしております。今年の猛暑とネットのお陰だろうと考えています。きっと自生地も素晴らしいでしょう。
先日、協会秋季会報が届きました。口絵グラビアにある富山高木さんの「アマギ花田薄紅」と在るのは平成17年の天城山探訪の折、「天城の山の神」がこれが最後の天城山という決意で登った私への餞別として見せて呉れた爪紅の花です。暫くその花の前で我を忘れていました。その淡い色と花弁の先の薄い紅に「初恋」と名付けました。柄にも無く、島崎藤村の詩が浮かびました「まだあげ染し前髪のリンゴの下に・・・・・と」。でもこの花を見せられて決意を翻意。もう一度もう一度と、昨年今年と登りました。でも、もう見せてくれません。しつっこい人厭と嫌われたんでしょうね。きっと5年とか10年に一度の開花なのでしょう。そうでなければ他の方がとっくに紹介しているでしょうから。それにしても、平成17年の接木がこんなにも見事に開花する事に驚いています。我家にも1本残っている筈と探しましたがとても花が来る様な苗では在りませんでした。
11月23日はさらに冷え込みました。朝3.5℃です。例年なら1月半ばの気温でしょう。シャクナゲの周りの空気は凛とした緊張感が漂ってます。ビレアはそろそろ寒さ対策を考えなければなりません。でも日中、晴れて風が無ければ小春日和です。曇って風があるとどうなるかって。想像してください。
ネット2重底やヘゴに植えていると用土って何なのだろうと考える事があります。シャクナゲを育てるのに「用いるのは土」に拘る必要があるのかと言う事です。既に、藤枝の藤井さんはキノックス(バーク)+籾殻薫炭で良い成績を上げています。コガネムシの養殖場になるのではと言う懸念もあったそうですが、管理の仕方で防げると言うことです。藤井さんの都合がつかず、先日の中部研修会で皆さんにこの栽培方法をお伝えする事が出来なかったのは残念です。
用土に木炭の細かい欠片を混ぜると根がその部分に集中して行くのは経験しています。木炭単用とか混用などと頭の片隅を過ぎるのです。ピート単用の栽培が幼苗期に素晴らしい成長をする事はこれも皆さん御存知の通り。これをもっと大ききな苗でも使えないか。どうすれば使えるか。木炭とピートを組み合わせたらどうなるなどと。ああ、寒い。エアコンのスイッチを入れます。
猫がねずみを追いかけるのはわかるが、マウスにちょっかいを出すとは思わなかった。ノートパソコンを持って出かけた先でどうしてもマウスが動かない。パッドの方で何とか用を足したがこれも駄目かと力が抜けた。昨日、Win95を載せた別のノートパソコンがどうしてもUSB接続を認識できない。マウスやラベル書きが使えなくてイライラしたがどうしようもなかったばかり。95でないと動かない、いやMS−DOSでないと動かないソフトがあるから困った物だ。マウスをあれこれ調べたらそのケーブルが齧られている。枕元に置いているパソコンだから幾らなんでもねずみが齧る事は無かろう。猫だ。猫は低電圧のケーブルが解るらしい。決してAC電源も100V側は齧らない。齧るのは低圧側だ。高い精度の検電器を持っているらしい。スピーカー、電話、プリンターetc(エトセトラで良いんだな。この頃高速道路の自動収納もETCだから)齧られた物は可也ある。勿論、これはシャクナゲとは関係ない。
今年も残り一月です。この年になると来年の事は余り思い浮かんできません。せめて今年を振返って反省を。それは次の更新で。
此処に来て一気に冬到来です。晩秋を味わう暇も無いまま11月17日の土曜日から真冬並と感じる毎日です。それでも最低気温は7.5℃です。風が強い所為もあるでしょう。でも何より大きな原因は自身の発熱量が少ないからでしょう。補助熱源のホッカイロを腹や背中に貼り付けて出かけます。
又やってしまった。乾燥して静電気が発生し易くなった訳でもないでしょう。仕事に使っているMO、エクセルを開いて報告書や請求書を作成している最中に、ディスプレイの右下にファイルが壊れました読み取れませんと小さく表示されてからはパニックです。以前、パソコン本体がパンクしてデーター全てがアウトになった苦い経験がありましたのでデーターは外部記憶装置であるMOを長く使って重宝していました。予兆が全く無かったわけではありません。2日前上手く読み取りが出来ませんでした。MO本体が悪いのかとMO本体を替えたら問題無く使えました。仕事ならこの予兆を見逃さないだろうに。ドジめ。MOからCDにバックアップをするのは半年とか1年ごとです。結局新しい部分から読取不良になって行くようです。読み取れたのはバックアップを取ってある部分のみのようで、肝心の必要な最近の部分は消えてしまったのです。後40日で来年と言う時期に、月に向かって叫びたい気分です。さて何処から手をつけようかと思案投げ首です。それでも、今やっている現場の施工図等は別のMOに入れてあったので助かりました。これもバックアップをして置かないと。最新の記憶から壊れていくって何かに似てる。認知症と言われるものだ。コンピューターの記録と人間の記憶や処理の仕方は相当似ていたりするのではないのだろうか。壊れたMOを色々動かしていたらファイルのタイトルは日報なのに画面に何とかの処理をしましたと出た内容は見積書だった。これも何かに似ている。頭で考えている事と全く関係のない違う事を喋ってしまうなんて経験は年中ある。動作が鈍くナカナカ変換の語彙が出てこないのはメモリーが一杯になった場合か、そうすると私の頭はもう満杯?。前回の更新中、ネットの下に置く部材、以前なんて呼んだのかナカナカ思い出せなかったので適当に書いた部分がある。これ、スペーサーと表現すれば良かったと思い出したのは10日もあとのこと。寒さが身に染みます。ヘゴ屑、ヘゴ屑と書くとどんな物かと皆さん思うだろうか、(屑はないだろうという声もありまして)これもヘゴチップと呼べば良かったと気が付いたのも同じ時。
寒い寒いと震えた11月21日の朝の最低気温は5℃でした。この時期になると静岡の平野部がシャクナゲの栽培適地でなかった事を感謝をするのです。北海道は連日氷点下ですよ。その静岡がシャクナゲ栽培に良いのは春が早くて冬が遅い事です。生長期間が長いと言う事です。駄目だと言われていた事がそうではなかったと、この利点がこれからあちら此方で証明?されるでしょう。ネット2重底栽培がそれを証明します。余程上手く行けば別ですが、日本産のシャクナゲは1年に一度しか芽吹かないと言われていました。が、この栽培方法で大抵2回、上手く行くと3回芽吹いて伸長します。私が言うとアイツ又ホラと言う事になりますので、愛知の小島さん、大阪の宮本さんに機会があればお尋ね下さい。(勝手に名前を出してごめんなさい。)静岡、愛知、大阪、です。太平洋酷暑地帯です。栽培適地の方はネット2重底栽培をやらないで下さい。やっと解消出来ると期待している栽培格差が元に戻ってしまいますから。
それで思い出すのがニュージーランドからのヤクシマの苗、今から30年位前だろう。静岡支部で加藤先生がニュージーランドからヤクシマの3年苗を輸入してくれた。3年でこんなに大きくなるのかと驚いた。国内で出回るなら10年12年たっていてもおかしくない大きさだった。ニュージーランドでは一年に4回も5回も芽が吹くからだと聴き、唸ったものだ。其処までは行かないにしても、その半分にしても、早く大きく出来る事は早く花が咲くことだ。裏返せば植替え間隔が短くなる事は覚悟しないと駄目だが。
現実は厳しい、来年、初花が楽しみな数少ない実生苗(無鱗片)の殆どは平成7年とか8年に蒔いたのだ。たった1本残ったツクシ茶畑白の自家受粉苗はもしかすると昭和生まれ?かもしれない。それでも残って咲けば良いのだが。もう楽しみをそんな先に残しておけない年齢になってきたのです。
又富士山の写真では今回の更新も先が見えたなどとは仰らずに、サクラもおまけ?。
ラジオのニュースでアメリカのサブプライムローンに端を発した株価の下落(今年の最安値、最円高)を伝えている。金にも何にも縁のない人生だったが景気は良いほうが良いに決まっている。サブプライムローンて何かに似てる。何だったろうかと、その何かがなかなか思い出せさせなかった。その何かはBSEだった。成り立ちが似ている。症状も似ている。BSEは最初発症した牛か羊を加水分解して他の牛の飼料にして広まった。今では似た症状は野生の鹿にも見られるとか。人類はこれから可也長い時間をこのBSEと上手く付き合わなければならないだろう。サブプライムローンは債権の証券化とかで細かく刻んで色んなものに混ぜ合わせて有るので金融機関そのものが何処にその切れ端があるのか分からないと言う。何時、何処でその影響が出るか判らないその不安が更に疑心暗疑を生む。本来損には必ず対極の得がある筈だが、今の所総損らしい。何でこんなの発生したのと言っても、どちらも利益、効率最優先の人間の経済活動の結果なのだろう。でどうなるの。自然界も色んなのが経済的効率を上げる工夫をしてるが、それは生き延びる事が最優先される結果だ。シャクナゲなんて言ってて良いのかとつい思ってしまう。(11/12)
北陸富山は雪の便りです。静岡清水も昨晩から冷え込みました。毛布2枚でも目が覚め、ホッカイロの登場です。今朝の最低気温は11℃、例年ならこの気温は12月半ばではなかろうかと思います。10℃まで植替え可能と決めている私はもう植替えが出来なくなってしまいます。昨年の実生を植え替えています。成績良かったと思っていたのは自分だけで植え替え様としてもまともに残っていません。5本6本でも、これが強健種選別の第一段階と思えば又楽しみの第一段階も有ります。ヘゴ屑+赤玉土主体で植え替えています。あれこれ最終的には100鉢くらいにはなるでしょう。この用土による植え方も、その良し悪しの評価が出来るでしょう。(11/12)
私の動き回っている、静岡清水あるいは富士の平野部も朝晩涼しいと感じる季節になりました。朝は14℃程度の最低気温です。湿度の影響が大きいのですが、温度の変化をいや季節の感じるのは略10℃刻みかなと思います。24,25℃以上ですと暑い。夏です。涼しくなったとあるいは暖かくなりはじめた感じるのは14,15℃あたり、秋が深まり始めた、そろそろサクラがなどとなるでしょう。でも同じ気温でも秋と春では又く感じ方が違います。続く季節に思いが馳せるからでしょう。4℃5℃となったら凍えて動けません。真冬厳冬です。私は植替えを最低気温が10℃程度までやりますと、知り合いにメールしましたら彼からは2月の厳冬期、連日凍っても植替え大丈夫だと返事が来ました。私の場合はシャクナゲの問題ではなく、本人の問題だと書き足すのを忘れておりました。朝晩冷えても晴れて風が無ければ昼間は静岡清水も富士も、小春日和が暫く続くでしょう。さぁと、気合を入れるのですが新しい植木鉢にシャクナゲが入りません。(11/9)
下は良い根張りですが枯れました。(そんなこと言われなくても見れば判りますね。ご尤もです。)この9末月に枯れました。そう、「伊豆の踊り子」が「伊豆の驚き」に変わり更に「驚き」が「嘆き」に替わったアマギです。コーンの頂点付近に根が集中しているのが良く判ると思います。ネットの上部も鉢の周辺には根が伸びず、只ひたすら下に向かっています。根は下の空間への距離を何らかの方法で認識でき、より早く簡単にと言う経済原則で其処に根が集まるのでしょう。ネットが水平ネットですと拡げた根から下のネットまで何処も同じ距離になります。それで全体が下へ伸びるのではと考えます。この鉢は平成17年秋、手に入れ即植え替えた物で非常に良い成長をしておりました。この根が詰った症状に対応できれば、上手い時期に植替えをすれば何とも無かったでしょう。可也酷い乾燥を繰り返しました。根の上手く出来た奴は枯れませんでしたので写真が取れませんでした。
鉢底のネットが水平だと、まるで絵に描いたような根の形だったのです。ネット2重底を始めた頃、愛知の小島さんが紹介して下さったのはネットを水平に置く方法でした。細い、15A,20A、25Aの塩ビパイプを15mm程の厚みにカットし鉢底に並べてその上にネットを敷く事でした。仕事柄パイプ(廃品利用)も簡単に手に入ります。切るための高速カッター(チップソー)も有ります。しかしこれを切る手間が途方も無く掛かるのでコーン形に移ったのです。ですから最初の頃のは水平のネットを使用しているものも有ります。その植替えがこの秋から始まったのです。根が鉢全断面を使って伸びる、上手い表現が出来ませんが余す所無く下に向かっています。藤棚の花を想像してください。コーンの場合はどうしてもその頂点辺りの根量が大きくなります。この部分が密集しすぎると又別の問題も発生しています。水平ネットを見直したのです。でも、塩ビパイプに替わる簡単な方法は無いか、色々油の絞り粕のような頭を絞りました。これなら何とか使い物になるだろとやってみました。亜鉛鉄板の帯を貰おうかと思いました。空調のダクトを作る時に端が出ます。でもダクト屋さんに頼むのも面倒だったので物置をごそごそ遣って出てきたのがこのバンド。15センチほどに切ってクネクネと曲げればハイ出来上がり。パイプを切った物と比べてみてください。コーンに比べれば水平ネットはちいさくて済みます。しかし切ってあるネットはコーン用ですから丁度いいのが有りませんでした。未だ植替えは殆ど済んでいませんのでこの方法で少し遣ってみます。
昔と今を比べても意味の無い事は重々承知しております。忙しい忙しいと言って大した事をやっているわけでは有りません。昔のように幾つかの仕事を平行に流しながら、こなしていく事が出来なく成っただけの事です。例えれば2車線3車線の道路から1車線の道路を走るようになった気持ちです。しかも高速道路から渋滞ばかりする町中の狭い道路です。狭い道を走るには狭い道に適った走り方があるだろうとは思います。一つ事に掛かるとそれしか頭に入らないのです。メモをしてもそのメモを忘れてしまうのです。かくして、当分富士山の写真ばかりだとアイツナンダになりますので注意します。詰ったのは頭の血管だろうって。まさか。
下の写真は前回載せ損ねた調子の良いペットボトルの挿木です。これをこの秋に植え替えても確実に成長させる管理方法が見つけられれば素晴らしいのですが。来年の4月、最初の芽が動き出す頃まではそのままです。今植え替えると落葉性のツツジ(ミツバ)は大抵芽が出ないまま枯れてしまいます。他の物もパッとしません。
芽が出ないのも困るが根が出ないのも困る。この時期になれば、ミストの方は挿し穂を軽く引ぱってみて、根が出ていると「厭だ」と抵抗しますから判ります。軽くです軽く、強いとどれでも抜けてしまいます。これもこれもとやって行くと何も残らないものも有ります。根が出る必要が無かったのです。湿度、水分が充分有ったからだ。上が真っ黒になっているのに根がビッシリ伸びているものも可也有る。これは過失、いや過湿だろう。その品種全てと言うのが有るから腹が立つ。勿論自分に対してです。頭では軟らかい時期は萎れないように、その後は腐らないようにとは思っても小さな場所に次から次に押し込んでいくから軟らかい穂も硬い穂も一緒です。でも今年より加湿量は少なくても良いことは事実。ああだこうだと騒いでも、今残っているのが全て鉢上げ出来れば200や300にはなるだろう。どうする?。置き場所有るの?。
10月20日の中部地区研修会は無事終了しました。ヘゴに実際植えてあるのを見たのは初めてだと仰る方もおりました。意外と上手く育つ物だと感心されました。私のホームページを見て同じように遣ったがホームページではケトにピートは混ぜてなかったと。すみません、試行錯誤で色々遣ってる物ですから。是非皆さんには、無鱗片の難しい奴を載せて見て貰いたいと思います。ペットボトルも上手く行ってるとおっしゃって下さった方もいます。いつも楽しみにしていると何人かの方に言われ有り難い事だと感謝しております。21日、私の所を廻ってくださった方も居りました。こんな小さな鉢で蕾が沢山着いてと。
それなのに、今回更新は富士山の写真で御容赦願います。原稿が間に合わない時は富士山の写真と以前書きましたのが現実に成ってしまいました。研修会の資料の作成にかまけて色んな事を先送りにしていました。それが一気に噴出して先週は寝る間もないくらい忙しく(夜寝ないと昼間寝ますので結局は同じ)過ごしました。今週もそのまま引きずっております。それでも昼休みには何鉢かの植替えを遣っております。
10月27日の台風20号はあまりの韋駄天ぶりに何も手を打てず、夕方4時頃の雨と風には可也の被害を覚悟しました。夕方打合せに出かけ、そのまま帰宅しました。逆に、その韋駄天ぶりに助けられました。強い風雨は2時間ほどで収まりました。植え替えたばかりのが吹き飛ばされるのを心配しましたがそれは有りませんでした。28日の朝早々に出かけてきて確認しました。それでも1/3ばかりの鉢が寝ておりました。裏の用水で2鉢水遊びをしておりましたが夏でなくて良かった。その時富士山が雪を残して秋ばれの空に輝いて居りました。此処暫くの植え替えで、ネット2重底は一寸早めに植え替えをするほうがシャクナゲにダメージを与えないようです。ネットの頂点付近に根がびっしりというのは植替えで可也根をいためます。水平ネットは根の張がコーンネットより良いのではと言うのは又何れ。
ペットボトルの挿木は上半分を外し始めました。上手く行かなかったのは直ぐ判りますからこれを抜き取ります。残ったのは心地良い秋風と気温に大満足の様子です。
10月21日、お陰さまでカウンターが8000を超える事が出来ました。
皆様の更なる御来訪をお待ちしております。
@ヘゴ屑+赤玉土、1:1の割合で混ぜた物に植えたラセモーサム。A@にモスピートを2:1程度に混ぜた物。どれがどれだかこの写真では不明
花の咲くのは再来年の春です。楽しみに胸を膨らませて其処まで元気で頑張りましょう。
@ヘゴ屑+赤玉土、1:1の割合で混ぜた物は上段、A@にモスピートを2:1程度に混ぜた物は下段、、B昔からの用土、鹿沼。桐生、赤玉の小粒で植えたのは左の写真の中段。一番乾きが良いのは@、その次がBそしてAの順のようだ。タンナゲンカイにデンドロを掛けた積りの苗です。
止めの一太刀
9月28日の静岡の34.6℃は止めの一太刀でした。午後3時頃、車から降りると乾燥した熱風が身に纏わりつきます。頬が瞬間乾燥、そんな感じです。これがフェーン現象なのでしょう。昨年ホームページを開設し、そのトップページを飾ったラセモーサムが消滅しました。夏、殆ど立枯れてしまっていたのです。下から新しい芽が3本立ち上がり此れが残ればと大いに期待しました。水冷ネット2重鉢でした。此れならと先日安心したばかりです。ラセモーサムはやはり長持ちさせられないようです。平成17年実生は20本ばかり残ってます。元気と言えば元気です。大きくすると直ぐ枯れてしまうのではと心配をしています。種は17年に蒔きましたが実際芽の出たのは18年春です。枯れたのをひっこ抜いてみますと、根は実に良く伸びています。ネット・コーンは可也良い成果だが植替えを2年に一度程度はせねばならないようです。今年3月植えたもの、とても半年とは思えない伸びをしている。だからといって枯れて良いものでもないのですが。
このラセモーサムの実生苗。5本は9月20日の研修会にて提供する予定です。残りのうち10本を昨日(10月7日)植え替えました。用土は2種類を比較してみようと、@ヘゴ屑+赤玉土、1:1の割合で混ぜた物、A@にモスピート(ピートモスでは有りません。住化タケダ園芸で売り出しているもの)を2:1程度に混ぜた物、それぞれに5本ずつ植え替えました。これでは生ぬるいとタンナゲンカイにデンドロカリスを掛けた積りの苗を、@、Aの用土のほかにB昔からの用土、鹿沼。桐生、赤玉の小粒を混ぜたのに4本ずつ植え替えました。12本しか残りませんでしたが、残ってくれただけで「勿怪の幸い」です。2,3日前の有鱗片((WPD*ヒメエゾ)*デンドロの積り)の植替えは用土@でしか植え替えなかったのが悔やまれます。これとて12本程度。2本、3本しかないのを用土3種類で植えたってどうと言う意味も無かろうとは思うのですが。でも植え替えは全く進みません。
花びらの枚数。
下の絵は以前シャクナゲ協会の会報に載せたものだ。植物のどの部分も基本的には同じ格好で出来ていると書いたものだ。(平成11年春期号)。基本の設計図は同じですが外的要件(気温、日照、湿度、圧力、栄養等)で外装など一部の仕様を変える指示が出され根になり葉になり花になるのでしょう。その指示を出すのが植物ホルモンでしょう。この「魚の背骨」は地球上の生物が早くから使っている基本的なDNAの設計図なのだろう。原始的から高等といわれる植物も動物も手を変え品を変えて使っている。人間だって頭の先から今は消えてしまった尻尾まで手足肋骨を含めてこの形だろう。中身の神経系だって血管系だってこの形だ。背骨の無い昆虫だって眼から触覚頭羽根足とこの形が元になっているのだろう。ミジンコと人間のDNAの8割は共通だとか言う記事があった。(こういう記事をスクラップしておくと良いのだが)生物として生存する為の基本的な部分、細胞分裂とか、呼吸作用、栄養吸収、体液循環などの生理作用は全く同じで変わりが無いのでしょう。
上左はヘゴ屑に赤玉を略同量混ぜ合わせた物です。それぞれ二掴みづつ入れてかき回します。根の周りにクリプトモスを15mmくらいに刻んでばら撒いてあります。上右はデンドロカリスの交配です。さて上手く行くかどうかお楽しみを。
左は神奈川支部で仕入れた3鉢です。左はデンドロの交配、中はエゾムラサキの交配、右は屋久島の石化です。コードが転がっている割には薄暗い所で申し訳ありません。この植え方をしますと元の用土は払い落とし根を洗いますので見る見る間にヘゴ屑の袋が軽くなっていく感じです。小さな有鱗片を、この方法で植え替え始めましたが、1日5ヶや6ヶでは何時になったら終わるかはわかりません。
神奈川支部秋季例会
9月29日、神奈川支部秋季例会だ。桶田支部長から一緒に行かないかと誘いが掛かる。出来たら行きたかったのでお願いした。富士川サービスエリヤで拾ってもらう。秋の行楽シーズンには少し早いのか東名高速は順調。集合時間を一寸過ぎてしまったがナビゲーターは有り難い。無事に着けるのだから。櫛田さんの挨拶の後、桶田さんが10月20日の中部研修会の案内を紹介した。その後が、今年の夏の生育結果発表。やはり枯れる物は枯れるということ。でも結構此処に気をつければというヒントにはなる。やはり水遣り、自分の用土と言う事になる。千葉の田辺さんが「日本のシャクナゲ」と言う本を作ったと報告、見るのが楽しみだ。全て自分の足で自生地を観察し写真を撮られたとの事。但しこのシャクナゲは無鱗片だけのようだ。
オークションはやはり楽しみ、もう止そうとは思っていても今度はきっと育つに違いないと。「安心理論」か。
左のように昼頃まで置いてみました。今日も暑い一日です。9月23日、水を入れたのは8時頃です。
保有水分の重量は10時にはヘゴ屑は40g、クリプトモスは28g。昼にはヘゴ屑30gクリプトモス16gでした。クリプトモスのほうがはるかに乾燥が速いです。自分ではクリプトモスのほうが水持ちが良いと考えたのです。そうではありませんでした。考えられる手は、はて、さて。
左のようにヘゴ屑クリプトモスを入れるとヘゴは60g、クリプトモスは50gの重量でした。
上左がヘゴ屑、右がクリプトモスです。
右がネットを入れた130mmのポットです。多分4.5号と呼ぶものです。この状態で下のようにヘゴ屑を入れるとその容積は0.5L程度となるようです。
上2枚は「紅小町交配」同じように見えても色は可也違う。♀紅小町が持っている色んな可能性なのだろう。自分としては左の色が良いが紅小町そのものは右の色だろう。在るだけの株が一斉に咲いてくれると此れは楽しみだがそうは行かない。秋に狂い咲き、芯喰い虫に蕾を齧られで望みは薄い。これ等は今年の挿木が上手く行くと予定?しているが、残念の口になるかどうかはもう少し先の話。(9月18日)
下は前回の更新で載せた「ヒルスータム・フローラプレノ」の全体、完全な秋咲になってしまった。来春の楽しみは新芽が伸びる事しかない。この夏枯れた「フェルギネウム」もこのくらいの大きさにはなった。それだけ悔しさ、残念さも大きい。(9月18日)
もう完全に秋咲きが当たり前になってしまった。
9月15日の朝。ヒルスータム・フローラプレノ。
アルペンローゼの八重咲き。
台風11号12号
今年は少し台風が少ないのではと感じていた。9月も終わり頃になれば20号とか23号とか例年ならばそう言うだろう。まだ9号と言っていたのは先週末、それが10日経つともう12号だ。10,11,12と東にそれたり西にそれたりとそれはそれなりに有り難いが暑すぎる。毎日30℃超えではもう体が持たない。でも確実に秋だ。自宅近くの工場前の「スズカケ」の木の実が転がり始めた。中に真っ黒な栗モドキの実が入っている。「マタタビ」の実をスーパーの袋に一杯入れてニコニコのおじさんも近所にいた。でも、葉は赤くも黄色くも成らない、唯枯れ落ちる。
実りの秋で熟して落ちるのは問題ないが、季節外れで何処から見てもずれてズッコケタ情けないのが日本国の総理大臣。俺こんな人を首相に選んだ覚えは無い。台風で落ちたリンゴや梨の農家の気持ちが判るだろうか。胃が痛いくらいで、リストラされた中高年のお父さんやその家族の気持ちが判るだろうか。穴が開いても必死に耐えているんだ。福田さんが優勢となれば勝ち馬に乗れと雪崩を打って拠り着く、後で冷や飯を食いたくないと言う事だろうが。将来を見据えて「理」で動くのが政治家だろうと思うけど目の前の「利」で動いてしまうらしい。「小泉さんをもう一度」と言う向きもあったがもう一度担いでみればよかった。今度の衆議院選挙で自民党惨敗だったろう。流石、小泉さんはこれが判っている様で担がれなかった。枡添さんを担ぐなんて事、小泉チルドレン考えても見なかったのだろう。少なくとも自民党で今一番はこの人だったろうが、民主党は助かった。
それは兎も角シャクナゲの話をしよう。今年の残念の一番は「ヤマダニシキ」。接いで10年余天径は50〜60センチ、おまけに沢山花芽が付いた。今風前の灯。理由は植替えの遅れによる根詰り。ネット植え開始の頃の植え替えでもう5年以上経つ。来春何処に出しても恥ずかしくないと思っていたが、残念。2番手は一昨年春グレンドイックからの「フェルギネウム」何とか花を見たかったが突然上からあっと言う間に黒くなってサヨウナラ。理由は暑さそのものに耐えられなかった。特に有鱗片は暑さが一定の限度を超えると生存する事そのものが適わないということのようだ。その温度は何度だろうか。周囲温度35℃、湿度65%と勝手に考えているが。蒸すとほんとに蒸されてしまう。接木の成績も悪かった。無鱗片は125本やって60本、有鱗片は80本やって8本。それこそ何をやっているんだい。挿木は少しずつ加湿量を減らしているが日中は気温を下げる意味での加湿も必要でそのあたりの加減が今ひとつ。黒い奴も多くなっている。今日(18日)も日中33℃とか34℃というが気温だけなら真夏だよ。日照の関係だろうが朝からどうしょうも無いと言わないのが唯一つの救い。でも今年の残念があと10日ほどで続出の気配。
9月15日の朝。ミクランサム。他の蕾も全て動き出している。
この秋雨の時期
植替えに良いのだがまだ手がつかない。降っている時は外では出来ないし屋内でといってもやれる所も無い。それでも準備だけはしている。鉢に入れるネット3cm刻みの直径で9cmから30cmまでカットした。この頃ネットの大きさは鉢の呼び寸法をcmに換算したサイズにして使用している。5号なら15cmの径にする。既に数百枚、このトリカルネット値段が昨年に比べて倍になった。仕事でも原材料は上がっているが中々工事金額には反映できない。トリカルネットを使う世界は弱いのだなと思う。モロに値を上げても通るのだから。最も角に刻んで底に入れるだけならたいした量ではない、ホームセンターで園芸売り場にあるがまさか円錐を作って鉢に入れるなんてのは他にはおるまいから。30cmの直径では1mで9枚しか取れない。丸く刻んでいて円の表面積を計算するのに使う円周率*半径の二乗の意味がやっと判った。中学?の時こう教えてくれれば数学がもっと好きになったかもしれないなどと(先生御免なさい、今からでも遅くないぞと叱られそう。中学3年の担任は数学の先生。)、3.14とは4に対する値なのだと。どういう意味かって。自分で考えて。
台風9号の後、太平洋上から暖かい湿った空気が流れ込んでと実に良く降る。今一寸手が空いているので色々始めたいのだが出来ないのだ。そのうちに手一杯で植替えが何処まで行くのか。今年の冬は早いとか。
植替え用に杉の皮を主体としたクリプトモスを支度した。どう使おうかと思案中だが、実際これ単用で色んなのを育てているメル友から来た追伸。スズメの巣の材料になってしまうのでこの秋からは他の用土を混ぜるようにしたと。
アキアカネが止っている枝はアキアカネ。もう少し涼しくなっても良いはずだと思うが。9月9日。
此れで夏が終わってくれれば、暑さが納まってくれれば、8月30日はそんな期待を抱かせて呉れました。一息ついた、そんな感じです。私は何時も一息も二息もついていますが可也続いた暑いのは対処(耐暑)しようもありませんでした。夜半も熱帯夜もなく安眠でした。でも、今朝31日は蒸します。湿度が高いのは一寸困ります。いちいち煩い事です。
住んでいるのが静岡市でも殆ど静岡市街に出かける機会は無い。今日、偶々、静岡県庁で仕事に関係する講習会があった。終了後、久しぶりに覗いたのは呉服町の刃物屋さん。「屋号が銀座の刃物屋さんと同じですね」と店主に尋ねるとお祖父さんが兄弟ですとの事。欲しいのは竹ヒゴ細工用の細い刃幅の切り出し。通常4分と称するもの。値段は10年前の倍だった。鍛冶屋さんも後継者が無くてと。芽を削ぐのに具合が良いのです。
「美しい国」って日本の技術技能を裏で支えてきた職人さんが胸を張って頑張れる国なんだろう。8月28日。
暑さで前年の先端部分が黒くなってしまう。今年の部分は水揚げが悪くなって表皮に皺がよってくる。毎年黒くなり始めるのはこの部分です。丈夫と言われる品種は持ち堪えるが大抵は黒変が根に達し枯れる。
此れは持ち堪えるくちのマッデニィー。
8月28日。
もう一月、9月一杯残暑、猛暑が続くと言う声も聞こえてきます。シャクナゲともども本体もバテバテの8月末です。
残暑厳しい今日この頃。
残暑厳しい今日この頃から、私のシャクナゲ栽培は涙の反省と鬼の笑う来年の事を考える季節に入るのです。今シーズンは何処が不味くて何処が良かったのかと。枯れて無くなるのですから大抵は不味い事ばかりです。結果は直ぐわかるのです。駄目な物は枯れ木の山を築くのですから。情けないのを通り越し近年は前向きの反省よりも開き直りの季節となっています。もう左程の時間も残って無いのだから、ダメモトでもっともっとのめり込んで何でもかんでも手を出して育てろと。そう言っても資源に限りのあるのは現実です。場所も時間も軍資金も。企業ではありませんが長く続ける為には品種の選択が重要です、「得手」を伸ばすようにと考えると、「さて」とか「はて」と言う手ばかりが出てしまいます。
「シャクナゲも咲かそう」と「シャクナゲを咲かそう」では一字違いでも内容は随分違います。「シャクナゲも咲かそう」は随分気が楽です。他の物がありますから。「シャクナゲを咲かそう」ではますます先鋭化しマニアックに成らざるを得ないのです。白花白花って言うけれど白い花はお葬式の花だよ、八重だ八房だと言っても此れ奇形だよ、極、普通の花が一番だよと仰る方もいます。でもそれでは誰もシャクナゲを育て様とはしません。偶々九州のメル友が送ってくれた邦産種のリストを眺めながら考えました。これ等の品種は先輩諸兄が原種を実生選抜したものや自生地で発見し世に送り出したものです。育たないのは仕方ないにしても多少の努力で咲かせられるならば手元に置いて花を見たいと思うものばかりです。邦産種に限っても実生選抜と自生地の探訪による優良品種の発見は常に続けなければならない事です。誰が音頭を取るのでしょう。誰がやるのでしょう。このホームページを読んでくださる貴方だと期待するのですが。
楽しい事であっても実生選抜は時間が掛かります。いま蒔いた種に花が咲くのは何時と考えるとやはり力は入りません。若い時ならいざ知らず、花時自生地を歩き回るのもしんどいものになってしまいました。でも素晴らしい花に巡り合えた時は天にも昇る心地です(そのまま昇ってしまえばそれは其れで構わないのですが後始末にご迷惑をお掛けしてしまうのでそうならない様に努めています。)。ですから、日常足元がモタツイテイルにも拘らず来年はあの辺りを歩いてみようと鬼に笑われるのです。今時、自生地から根こそぎ持ち出すなんて方は居ないと思いますが、穂を数本切り取るにしても後ろめたさがあります。やってる事は同じじゃないかと言う事になっても目茶苦茶にならないために自分なりに規制をしています。取る穂は5本まで、切るのは前年枝で前々年の部分には決して傷を付けない。鋏は使わない等。アカボシに接いで花が咲くまで3,4年。2から3本は手元に残して花を確認したい。残りは此れと思う方(私より栽培上手)に山ではこんな花だったがと貰っていただいてます。枯れてしまえば残念ですが縁の無かった事です。そうならない様増えた枝は接いで増やします。もう一度はやりませんし、山で同じ場所に行けるなんて余程の幸運なのです。さてその前に秋の植替えの準備をしませんと。もう少し水持ちの良い植え方を工夫しませんと夏の水遣りに苦労します。
ナントカしなくちゃ
欲しいけれど手に入らないシャクナゲツツジは沢山あります。やっと手に入れた苗も上手く育たずミツバ如きが何故育たないと苦労しました。3度目に手に入れたのにやっと花が咲きました。此処まで10年?。四国経由で手に入れたヒメミツバです。勝手に牧野タイプと名付けています。取れた種は宝物です。18年春、発芽したのは10本です。実は咲いた花に傍から着けていったのはタンナゲンカイの花粉でした。10個程の鞘から採った種でしたから発芽したのはタンナゲンカイと関係の無かったものなのでしょう。17年の長野中部研修会で長野の守屋さんが提供された苗を手に入れました。枯らしては情けないですから昨年挿して7本この春鉢に上げました。そのうち4本はお嫁に行きました。あれこれするうちに「アキアカネ」とその対になる這性というものが手に入りました。来年は挿せるでしょう。この春、私の所より花田さんの所で増やして貰った方が良いとミツバ八房性と称するものが知り合いから送られてきました。姿形は守屋さんから手に入れたものと同様です。此れも枯らしては申し訳ありませんから挿しました。アキアカネは来年花が咲くでしょう。牧野タイプも花が咲きます。守屋タイプと八房タイプは良い成長をしていますから再来年の開花は期待できそうです。18年の実生は成長に差が出ていますが3年もすれば咲くのではないか。後はこれ等を使って色々やって、ああでもないこうでもないと考えるのは実に楽しいものです。風船はどんどん膨らんでいきます。その種、蒔いて、花が咲くまで何年掛かるだろうと考えた時点で膨らんだ風船が萎んでしまいます。もうアマギも何も目を瞑って集中しようと考えているのがこれなんですが。分類上のヒメミツバと園芸上のヒメミツバは厳密に区別されなければならないでしょうが、私の目指すヒメミツバは花も木も葉も小型のミツバなのです。無ければ作ってしまえと言う結論なのですが。さて、はて。
どうしようにもどうしようもない
人間が寝るのは脳をクールダウンする為だと言う。熱帯夜で寝不足は頭が朦朧とする原因か。もう可笑しくなっているとか元々可笑しいなどとはおっしゃらずに。シャクナゲも同じ事、30℃以上、33℃とか35℃のカンカン照りの日が10日以上も続けば、熱帯夜が10日も続けば、上手く行ったと思っていたネット2重底植えでもアウトです。水を揚げない鉢が出てきました。乾いては水をやり乾いては水をやるを何回も繰り返しているとそのストレスは多大なのでしょう。適当な時期の植替えはこの植え方でも当然必要です。上が成長しすぎて、結果鉢が小さくなってしまった物に被害が集中してます。実生20年にもなるヤマト系の白花はたった1本残っていたものです。上手く行けば今年花芽が付くと期待していたのですが。曰く付きのもので奈良県のNさんがヤマト?(ホンだったかな、記憶力が悪くなった)の八重咲きとヤマトの白花を交配したという種から約20年。青芽青軸が2本出て1本残ったのです。この八重咲きが嘘だインチキだ写真を出せと大騒ぎになって真相はわからぬままNさんはシャクナゲ協会を辞められた。その後、タテヤマザクラが出てオンタケボタンが出たのです。アマギのボタンなどを見ればあながちおかしな事でもなかったのではと思うのですが。この苗を見た方が鈴鹿系のホンだろうとの事だった。時折の接木もことごとく失敗したのが残念。
嬉しい事もある。この暑さの続く中でヘゴ植えのヒメエゾ交配、タンナゲンカイ、ヤクハイなどが2度芽、3度芽の展開をしているのだ。一寸いじけて春や初夏の勢いは無いが仮眠(夏眠)して目覚めたとも思えない。ザンザと水を掛けてもケロリとしている所が良い。
残暑が続く
平年並みの夏の暑さは随分暑い夏だ。1週間ほど前から「アカトンボ」が飛び回りだした。初め見たのは一寸小型のような感じがしたが今飛び回るのは例年並の「アカトンボ」だ。
このままシャクナゲ栽培を続けていると植え込み材料はランと同じになってしまうのではなかろうか。ヘゴ、バークと突き進んでクリプトモスと。どちらに通気性がより必要なのかと。ヘゴ屑、クリプトモスが秋の出番を待ってます。
エゾムラサキの白万重も咲き出した。拡がった花弁はその日のうちにくすんでしまった。
8月11日は各地で猛暑日を記録した。静岡とて例外ではない。朝一通り鉢を確認し出かけた。今日は銀色に防水塗装をした屋上の仕事でフライパンの中のようなもの。本人は熱中症に成らない様充分気を付けていた。私のローストチキンなど誰も喜びはしないから。夕方戻って、ゲッ、息を飲み込んでしまった。置き場全体が水切れ状態なのは止むを得ないが目に飛び込んできたのが実生のタンナゲンカイの姿。この実生苗久しぶりに出た、枝打ち細かく葉が小さいタイプだった。しかも2番芽が展開中で毎朝見てはニタニタとしていた。それが枯れ木だ。上の成長が良いから鉢が小さいとは感じていた。しかし昨年秋植え替えたばかりだ。再生は不可能、此れが続くとやる気をなくすのだ。「ネット2重底」で可也の成績が上がった事は確かだ。「ネット水冷2重鉢」で上手く育つようになったのも事実だ。しかし、現実にはシャクナゲは枯れる。枯れ出せば枯れきるまで見ているだけなのだ。枯れだしてからの挿木や接木では殆ど活着しまい。これからどうする。枯らさないで花を楽しむためには。
8月8日は立秋。暦の上ではもう秋。昼間はTシャツ1枚なのに熱襦袢を背負っている様な暑さだった。此れからが正念場だとは思うが愚痴ばかり出て、栽培意欲がどうしても落ちる時期だ。日の出も遅くなったと感じる。
「夏枯れ」って夏期商売が売上不振になる時の用語だがシャクナゲの「夏枯れ」はほんとに枯れてなくなってしまうのだ。ニイタカ3兄弟がドライフラワーになっていた。葉に触るとバラリバラリと落ちる。四谷怪談のお岩さんの髪の毛ではないがウラメシィヤー。少しは涼しくなるだろうか。花のシーズンが終わった途端私のHPのカウンターも「夏枯れ」。話の種も「夏枯れ」だから止むを得ないが。
エゾムラサキ、ヒメエゾムラサキの血の入ったものが7月中ごろからポツリポツリと蕾が大きくなって花が咲き出した。勿論1つの木に1つの花だが全開する前に萎れてしまう。春より色が濃くドキッとした物もあるが所詮は泡みたいな花。残念だが仕方ない。下上はヒメエゾムラサキ、下はエゾムラサキのピンク。花弁の先が濃いので良く見ると萎れて色が濃縮されるらしい。
8月8日。ミストルームの様子。黒変の穂も出始めている気が付けば抜き取っているが悔しいのは発根と黒変が関係ない事だ。この時期素晴らしい根が出ているのにあっと言う間に黒くなってしまうのだ。でも此れ全てが根を出せば数だけは500から600ある。上手く行けばとつい頬が緩んでしまう。
ハコネサンショウバラでは無かろうかと思ったがこんな高い所海抜2,200mくらいの所に花を咲かせるのだろうか。
それこそ何も無い砂礫に花を一杯咲かせている。植物は足が無いので自分の意思で位置を変えられない。どんな条件でも生き延びる為に、その条件に合った分身が生き延びることが出来る。突然変異枝変わりと。実生が楽しいのはその変異の幅の隅っこに触る可能性があるからだろう。
花を一つ咲かせて種が出来れば自分の役目は全うするのだ。そのためだけに生きているのだろう。例え自分は溶岩の上の苔に芽生えたとしても。
風が何時も強く左手(山頂)から吹く。左側に枝の出る暇はないのだ。
アザミライン脇、ホタルブクロは下では随分前に咲いたような気がする。
神社の前で拍手を打つ。登り始めるとハクサンが登山道脇にアチラ此方。時期が一寸遅いようだ、比較的良い花をと心がけてもこの程度。
10年ほど前に来た時に比べ取っ付きの登山道はブロックの敷石と階段、様変わり、何処か都会の公園の散策路と見間違える。
アザミライン脇、このユリは遠くからも目立つ。でも登っている人は誰も目を向けない。
久しぶりの富士山
7月29日、ハクサンがナントカ見れるだろう。今年は色んな開花が遅かったからまだ間に合うだろう。勿論シーズンだから新5合目の駐車場は混んでいるだろうと思った。早朝ならば多少は空いていると考えたが甘かった。4時に出ればナントカ6時には着くだろうと思ったのが間違いだった。富士宮口の分岐の案内に駐車場満車と表示されていた。何時だって満車じゃないかと都合の良いほうに考える。薄曇だが爽快、緑が綺麗だ。駐車場まで2.7kmくらいの所でガードマンがこの脇に停めて下さいと言う。「まさか、此処から・・・」どれ位歩く、「駐車場まで1時間半一寸」との事、私がハクサンを見に行くには駐車場から3時間弱掛かると思うので帰り半分としても6時間、一寸きついと考えなければ良かった。須走り口へ行こうと何故考えたのだろう。あそこまで此処から1時間。30分少なくてすむと考えたんだろう。須走り口駐車場もこの時間帯は満車、結局2.5km下に車を停めて歩く嵌めに落ちた。自分にブツブツ言っても仕方ない。アザミライン脇の花を眺めて駐車場まで1時間一寸。6合目まで登ろうと鳥居を潜る。
「ワダスイエロー*黄山クレスト」の2本、それらしい感じがしませんか。もう少し蕾が大きいと良いが。
台風4号、自分の所はナントカ無事に通り過ぎてくれたが日本列島各地に深い爪あとを残した。この台風4号、風も強いし雨も強い才色兼備の才媛と表現した解説があったがこんな才媛は願い下げだ。最も、金も、力もある色男なんてのにもとても太刀打ちできないが。台風の後は完全な梅雨型の気圧配置になったようだ。暫くこんな雨模様が続くのだろう。3連休といっても余り関係のない海の記念日だった。この日、新潟で大地震、つい先日の能登半島といいこの辺り随分動いている。皆様の被害の無い事を願う。日本列島は、おかしいのは社会だけじゃ無い見たい。自然相手じゃどうしょうもない、じっと耐えるだけ。でも防ぐのは人間、そんなに美しくなくても良い、健やかな国、丈夫な国、日本が欲しい。
ドジを一つ。実生はパットに入れてあるが此れは底穴も側面の穴も開いてない。置いてある所は屋根下なので普段は雨が掛からない。でも台風時はちがう。上にエアコンの吸込口を被せて遮光しているのでそれを取らないと中は見えない。台風の翌日。風対策に外した遮光ネットも取り付け終わり実生のパットを覗いた。オー、泳いでる、いや潜ってる。。実生苗は水面以下。水を出そうとしたが用土ごと苗も動き出す。こりゃ駄目だとナイフでパットの側面に穴を開けて一息ついた。葉についていたグンバイ退治の役目は果たしたろうか。
色んなのに蕾が着き始めた。特にアマギに蕾が着いた。来年は充分花が楽しめそうだ。今から期待に胸が膨らむ。でも此れもう咲いて呉れてもいいだろうと思っても相手はその気になってくれないものもある。平成7年に蒔いた藤枝の仲田さんが分けてくれた「ワダスイエロー*黄山クレスト」の実生苗2本が蕾を持った。どんな花が咲くだろうと蕾を眺めてはいる、楽しみは続くのだ。私が種を蒔くと大抵10年〜12年経たないと花が咲かない。枯れる位に肥料をやれと教えられてもやれば必ず枯れるので肥料はやれない。とは言っても余りにも花が先になるのも悔しい。どうしたって、6月半ばからハイポネックスの開花促進用の液肥、説明では500倍とあるがやっぱり自信が無いので1000倍にして、1週間に1度を2度にして此れはと目星をつけた鉢に掛けました。使った事はないが矮化剤より効果があるのではなかろうか。
今度は台風4号です。しかも大型、本州が略隠れてしまうとか。この更新の最中が台風の真ん中かもしれません。皆さんの被害の無い事を願います。
やはり夏です。暑いです。
6月30日、ホームページの更新を早朝早々と終わらせ、富士宮市内に出かけた。快晴で朝から湿度が高い。今日の仕事、古い機械設備の撤去をし、新しい設備の搬入をする頃はもう何と言って良いのか。外にいるだけで体が溶けそう。ナメクジに塩ではあるまいに。これはこの夏最高の気温だろうと。昼に戻ってシャクナゲを覗く。嗚呼、やっぱり。一昨年の2月にグレンドイックから手に入れ何とか育ってきたアルペンローゼ、フェルギネウムの新葉が真っ黒。ここで止ってくれと掻き切る。斑入りのヤクシマハイヒカゲが黒斑入りになる。白黒に斑が入っても嬉しくない。接木成功と喜んだラブドータムが台木と共に真っ黒。こりゃ駄目だ。シロバナのヒメエゾムラサキの小さな苗が萎れて元に戻らない。今朝は皆青々と緑が一杯だったのだが。でも、これだけで済んだとすれば大した物と思い直しても寂しい限り。(黒くなったのは諦めるが萎れたのは諦めない。上を切って挿木をする。早く気が付いて直ぐやれば大抵は再生可能、助かる。)
もう一つ、気になるのは鉢の移動、春以来の枝の伸長葉の展開で重なり合ってしまっている。ある程度乾燥して風があり日が当たっていた時は問題はないが梅雨時になると蒸れてしまう。今日のような高温高湿が来るとシャクナゲ栽培の嘆き節になる。枝枯れ程度で済めばよいが運が悪ければ消滅だ。有鱗片は特に問題だ。何とかせねばと言っても置き場所が増えるわけではない。どれかを放り出すしかない。アカボシ交配とヤマツツジ交配の実生苗の入ったポットトレイ9枚を放り出す。アカボシ関係3枚60本、ヤマツツジ交配6枚150本。アカボシ交配ヤマツツジ交配何れも台木に使えればなどと考えていても使える大きさには中々ならない。ヤマツツジ交配は半分未開花だが今年8本は選抜した。鉢をそこそこに動かしても隙間が空いたようには見えない。本格的夏はこれから。今年は覚悟した方が良さそうだ。そう、灼熱地獄の釜の蓋が開き始めたのだ。
ミスト室に入れた穂は今の所無事順調の様子。せめて此れだけでも何とか成ってくれと願っていてもう少し経たねば分からない。穂が溺れても良いからと長時間ミストをかけている。超音波加湿器なので可也かけていても左程ではないからだ。酸素を充分含んだ霧は消毒殺菌作用がある?と言う話を信じて。シャクナゲのほうはこれから暫く枯れた痛んだという情けない話ばかりが続くだろう。今年、ナメクジは全く被害も無いし姿も見せない。一寸出てくれないと張り合いが無い?。シャクナゲが枯れないと張り合いが無いのと同様。
東北研修会宮城松島に行ってきました。
7月7日(土)8日(日)。車なら行きも帰りもシャクナゲを沢山積んで移動できるが新幹線では小さなダンボールが一つくらい。オークション苗はクロネコで送ったが葉が軟らかいと梱包も手間がかかる。しかし車だとほんとに何時に目的地に着くか不明だ、新幹線ならあっと言う間。静岡清水を6時半に出れば宮城松島には11時前に着く。会場「新富亭」に到着、早速受け付けを済ます。名簿を広げる、参加者105名は流石。オークションリストを見る、500本近い。一寸時間が大変だなと思う。300本位が一度の適正量かとは思うが多いのは楽しい。此れと此れととチェックを入れる。此れは無理だなと思うのもある、久しぶりに見る名前だ結構良い値になるだろうと。広まっているようで結局は皆さん枯してしまったのだろう、私も枯らしたが目を瞑ってもう手は出さない、目を瞑ると其の木や葉のシルエットが瞼に浮かんでくる、駄目だ駄目だ、牛若丸に宮之浦パール。食事の会場へ行くと皆さん食事の真っ最中、でも顔を会わせればシャクナゲの話は弾む。
開会に先立ち昨年の東日本の物故会員に矢吹岩手支部長の合図で黙祷を捧げる。そう1年経つと一つ年をとる。
講演は谷井恵さんの「綺麗な植物写真の撮り方」可也専門的な用語が飛び交ったがなるほど思う事ばかり、でもどうすれば自分のデジカメが絞り優先になるのか分らないのでは救いようは無い。続いて羽鳥勝(群馬)さんの「ビレアに魅せられて」、私も冬の置き場が何とかできれば栽培を増やしたいが取り込むところが無い。毎年もう少しもう少し、大丈夫大丈夫と霜に遭わせて消滅させている。気温が2℃位になるとアウト。大抵凍り付いたか付かないくらいで葉を振るう。でも、ビレアが他の有鱗片、無鱗片、ツツジと意外と相性が良いというのが魅力なのだが。
いよいよオークション。傾向が変わってきたなと思う。邦産種に拘らなくなってきた、無鱗片だけがシャクナゲという風でもなくなってきた。私が栽培適地と羨ましく思う支部の会員が一生懸命買い込んでいる。「俺んとこもシャクナゲは枯れるんだ」「まさか・・・・そんな」。買っても置く所が無いからもう止そうとオークションの度に何時も思う。でも口が先に動いてしまう。花が咲けば交配に使えるようなと苗をと思っていても花が咲くまで育つかどうかは分からない。この苗2,3日伊豆の山の中で疲れをとって貰う。新幹線には乗せられないので。かくしてオークションは場所と時間を変えて3回行われた。売り子も記帳も大変だ。有難うございました。懇親会も昔のようにお酒は勧め合わない。もうそんなに飲めない。2次研修会、スライド上映意気込んで始める。ヘゴ植え、根接ぎ、有鱗片の接木、マッデニィ系の開花、今年の天城万三郎とお見せしたいのは沢山有る。是非秋には静岡の研修会へお越し下さい、実物を見てください。
夫婦で参加と言う会員が多かったと言う。二人部屋が取れないので相部屋でどうでしょうと事前にご案内を戴きましたが何処の家庭も亭主はシャクナゲに夢中と言う共通の問題?が有りますからそれはそれで良いのでは。2日目は松島の名所を少し見物し帰りに東京見物を少しと予定したが、元気と思っても炎天下の真夏の松島、それなりに疲れがドッと出てそのまま新幹線の乗り継ぎ。充分お天道さんが高いうちに静岡清水に戻りました。でも良かった、午後9時頃の小田原の事故で東海道新幹線は上下線全てが大幅に混乱、遅れました。
大田宮城支部長以下宮城支部、それをバックアップする東北各県の皆さんの暖かいおもてなしに感謝いたします。楽しい研修会でした。有難うございました。
この花の終わった後、梅雨の蒸し暑さが始まるまではシャクナゲは素晴らしい成長をします。今年もいよいよ灼熱地獄の釜の蓋が開き始めたようです。明日は7月1日。平成19年も折り返し点です。
太陽の根を使った「根接ぎ」の今はこんな状態です。6月23日写しました。接いだのが3月上旬ですから動き出すまで随分時間が掛かります。早く芽を動かす方法は無いものかと思案します。下左はアマギ「翠月」右はニイタカ*ヤクシマ。
この3月岩手の方にモーピネンセの花を送って戴いた。誠に有り難い事と感謝しております。兎も角つけた。タンナゲンカイ、枝垂れエゾムラサキ、ヒカゲは上手く行った様で鞘が大きくなって来ている。この先暫くの楽しみが出来た。マデニィー系の幾つかにも付けたのだが此方は上手く行たか行かなかったかまだはっきりしない。
有鱗片バーリエイ、早くその青みが勝った紫色の花を見たいと悪戦苦闘している。挿木で何とか生き残った苗を接木で2本、ヘゴ植えに1本、ネット水冷2重鉢で1本と今考えられる最良(?)の栽培方法でやっている。どの方法でも良いから早く花が咲いてくれ。接木の2本のうち1本は一昨年接いだ。昨年一気に50cmほど伸びたので花を期待したが駄目だった。この3月その伸びた先を切って「吉野の実生」に接いだ。かくして接木が2本になった。切った先には葉が付いてのでその脇から芽が伸びると思った。そうではなかった。木は先端に芽を出す事を嫌って台木との接合部の直ぐ上に略輪状に5本、少しはなれてボツボツボツと3本合計8本の芽を出し枝を伸ばした。上30cmばかりは捨てる事にしたようだ。下からの芽出しと上からの枯れが其処で吊り合ったのだろう。肥料には良く応えると思う。後は何が必要なのだろう。この色をタンナゲンカイやエゾムラサキに載せたいと願うのだが。(このバーリエイ、潔いというのか何なのか、何かの刺激があると簡単に葉を振るい枝を枯らす。写真の右、挿し木用の穂を2本取ったら其の上側の2本があっと言う間に枯れた。ネット水冷2重鉢の苗は2本立ちだったが片方が枯れた。新芽も同じように出ていたのだが、その代わり、代わりの枝も簡単に出てくる。良いのか悪いのかこれもシャクナゲ)
しかねえ(苗)
実生しても1本とか2本しか残らないものが結構ある。これを私は1本しか無い苗,シカネエと呼んでいる。まさか?。実生15ヶ月もすると色々な特徴も分かってくる。有鱗片やツツジの場合は上をチョキと切って挿木をしている。最もその挿木とて必ず上手く行くわけではないが。今年はたった1本残ったラセデンを切って挿した。下に残した葉の付根から小さな膨らみが動き出した。乞うご期待。ヒメミツバの実生が良く枝分かれをして成長したのが2本あった。穂は2,3本しか取れないがこれも挿木した。花が咲く頃にはどうなるかとこれも楽しい。無鱗片の場合は2年目に接木をやる。このホームページの表紙の今年開花のキバナ交配16年春に接いである。接いだ方が早く咲くかと思ったが管理次第だと納得。何故こんなことをするかって?。1本や2本で枯れたら元も子もないじゃありませんか。咲かせてこそシャクナゲです。
「緑が一杯幸せ一杯」
今我家の半畳の小さなミストルームは緑が滴っている。小さなツツジを主に色んなパットの中で青々としている。5月22日から始めた挿木が略一段落した。これが全て満願成就すれば世の中平和で穏やかである。でもそんなことは絶対無いから安心できる。今年の春から初夏にかけては昼間は暖かいが朝晩は冷え込むという天気だった。これが栽培適地といわれる地域の気象ではなかろうかと考えている。6月中旬素晴らしい成長をしている。来年は花を色んなのが楽しめるだろう。小さなタッパーの中の実生もこの半月でよい成長をした。上の5月下旬の写真の幼苗にもう葉が1〜2枚増えたとすればこれも秋まで待たなくとも一寸遅いような気がするが第1回目の植替えが出来そうだ。3月の接木もこの半月で良否の判断は全て完了。梅雨が終わる頃までに一芽伸びてくれればいう事は無し。多少入梅が遅れたとしてもこのままナメクジの被害が出なければこれもまた万々歳。「緑が一杯幸せ一杯」なのです。
ナメクジの対策に金網ではなく、銅ラベルを使おうと思案中です。銅のイオンが鉢の中にしみ込むのが良いのならば銅ラベルでも同じ事。銅イオンは殺菌効果もあるそうですからそれも期待しましょう。何方かにお便りを戴いた時銅のラベルを使うようになってからナメクジの被害発生はなくなったと何年か前に書かれていた。それをやっと実感できた。何で書けば良いのかと思案するのです。ラベルそのものは鋏でチョキチョキとやれば如何(どう)と言う事も無いのです。酸性の筆記具があればエッチングの効果で書いたのが消えないで残るだろうと、以前ポンチで刻印するという話も聞いたが日が暮れてしまうだろう。墨汁にお酢を入れたら如何だろうとか、梅酢でも良かろうかとかそのうちやってみましょう。字が消えて品種不明が大量に発生していますのでその対策としても良いのではないかと。今年は花がおかしい。おかしいという言い方はおかしいが要は花の時期が長いのだ。マデニィー系のリー、一月以上も花が続いた、沢山の花がずっと咲き続けた訳ではない。一つづつ順番に間を置きながら咲いていくのだ。元々こんな咲き方ということはあるまい、木が天候の異常を感知し種を確実に作って子孫に繋げねばとこういう咲き方をするのだろう。きっと自家受粉しているに違いないと期待をしている。
左はダルフォーシェ・ラブドータム。中島さんから穂を貰い3月4日の支部例会時に接いだもの。これなら充分成長するだろう。こんなのばかりなら良いが現実は厳しい。
下2枚は今年の実生、秋口でないと植替えは出来そうも無い。5月29日。
上左は下の葉を残した物、その中の左がヤクマン。新葉を展開した。その右は中国ヒカゲと譲ってもらった。上右はその中国ヒカゲ、何とか芽が膨らんできた。
左は品名不詳の有鱗片。これなら問題なし
下2枚。遠くからも色が濃くて目立つ。落ちている花も色が濃いままだ。花の中にリブ弁もあり、蕊の弁化もあった。この色が褪せないで残るのか。木は崩落の際にある,もう一度大雨が降れば流されてしまうだろう。自然は厳しい。
「伊豆の踊り子」と比べるとどうだろうなどとつい考えてしまう。あるいは其の物だったりすると大変だ。
左、何故此花にひきつけられたんだろう。花の大きさと赤いブロッチだろうか。
落ちてる花を集めて見たら皆6弁7弁。花も大きい。
今年の天城、万三郎
5月26日晴れるならば是非行こう。昨日の雨で山の状態はどうかなと思うけれども来週後半ではまた色々用事が出てくる。3月からの腰痛を曳きづっているので無理は絶対しない。軽く軽く兎も角軽く。足元は地下足袋、尖った岩等が無ければ兎も角軽い。食べ物も軽く飲み物も軽く。清水を3時10分出発。5時10分ゴルフ場脇駐車場に到着。足拵え腹拵えして5時30分出発。薄曇、風が心地よい。第一の分岐を右に取る。涸沢分岐を目指す。水場付近からシャクナゲが花を見せ始める。意外と今年は花が多い。涸れ沢分岐を7時通過。西に向かうと道の南側(山側)の斜面にシャクナゲが出てきた。一寸潜って花を見る。どう歩こうかと森の中を見通すと必ずここを通りなさいと空間がある。獣道だろう、大抵鹿の糞がころころと纏まって転がっている。西向きに歩いて行くと稜線直下からの一筋の長い土砂の崩落(抉れ)がある。この稜線直下は群生地だ。相当量のシャクナゲやブナが押し流されただろう。新しい崩落は万三郎側には2本か、万次郎側には3本あるだろう。このままでは崩落が稜線を抜けて東伊豆側に通じてしまうのではなかろうか。ここで今年はギブアップ。後は花も見ずに只歩くだけ。このまま戻ろうかとも思ったがそれでは万三郎東側の登山道沿いの花が見られない。頂上着が10時10分。稜線に出るまでの途中は登ると言うより這いずり。昼飯を食べて10時半下山開始。一昨年の爪紅をと願ったが今年も見られなかった。どうも私の勘違いと言うより丁度見た時期だけが爪紅だったのではなかろうかと思うようになった。色がだんだん薄くなり周囲のみに紅が残ったのでは、でも全ての花が同じになるだろうかとも思うのだ。何時もは石南花立(ハナタテ)から水場へ抜けるコースを取るのだが今年はこちらも素直に万次郎経由。石南花立を降り馬の背に登りそして降りる、そしてまた万次郎に登る。これ等の凹みもずっと昔斜面の崩落から始まったに違いない。今の崩落が進めばどうなるのだろう。地山(岩盤)が出るまで進むのだろう。登る時は何時も下を見ながらあるく。今年は写真も少ないが、来年の天城行きはもう自信がない。駐車場まで後500m位の所で後ろから軽やかな靴音が近づく、迫ってきたので脇に避ける。ストック2本を持った若い女性がさっと抜けて行く。此方は歩幅も狭くゆっくりと足を引き摺るだけ。その日の内の筋肉痛なんて若い証拠じゃなかった。
芽が覚めたら。
紅小町交配1本だけまだ葉が紅葉したまま、休眠から覚めないと書いたのは二月前。他のは新芽を十分に展開し一息ついた状態だ。これ等は残念ながら新葉の勢いに花芽は皆落ちてしまった。残った1本芽の先に緑が少し戻り目覚め始めたようだ。蕾も膨らみ花が展開しだした。芽が覚めたらそこは夏並の暑さと冬並の乾燥だった。花弁は十分に伸びないし雌蕊はクランクに折れ曲がっている。5月25日。
もう堪らないという話を聞く。アマギがこんなにナメクジに熱愛されるなんて知らなかったと。私の所では今年はまだナメクジの被害が出てない。一寸涼しいから、大分空気が乾燥しているから、まだ活動期に入っていないのだろうと、今年は油粕を特に多くしたからナメクジ栽培場の開設ももう間近だ、そう考えていた。今か今かと戦々恐々の毎日だった。先日、清水での春の展示会の反省会の折、森さんが今年も食害(ナメ害)が酷いと話された。まさか、もしかするとと考えるのだ。コリャ奇跡だ。ほんとだったらコリャ素晴らしい。30数年来の懸案事項解決だ。昨年の「銅(胴)巻き作戦」の戦果だ。昨年来我家のアマギは銅金網を胴(幹)に巻いたままだ。金属だから腹が冷えるなんて心配はしない。心配するのは胴に金網が喰いこむ事だけ。その時だけでなくずっと着けた結果土中に銅イオンが染み込みナメクジを厭戦気分にさせ退散させたのだ。そう堂々(銅々)の勝利宣言を出せるにはもう少し経過が必要だ。隣の家の蒔いたばかりのナタ豆の新芽が齧られて全滅の被害を見ればコリャ本物間違いなし。綺麗な新葉のアマギを見ていると今年は別種のシャクナゲのようだ。5月21日。今朝も被害は無かった。5月22日。今朝も被害は無かった。5月23日、やっぱり来たかとドキッとしたのは、葉裏に着いていた細長い他の虫。今朝も被害無し本物らしい。5月24日、本日も異常なし。5月25日大雨、ナメクジは何処にも見えず。5月30日もナメクジは姿を見せず。
その2、どんな花が咲くだろう。咲いたとしたら
梅雨が明けるまでは。
沖縄は入梅宣言が出た。静岡もそんな先ではあるまい。5月17日の雨は梅雨明時の集中豪雨みたいだ。5月半ばの我家のシャクナゲは多少虫の被害が出てきたとしても素晴らしい状態にある。殆どの物が芽を伸ばし葉を広げている。間もなく地獄の夏が来るなんて事を感じさせるものは何も無い。平均気温が20℃(最高25℃最低15℃)程度で続くならばシャクナゲは休むことなく成長を続けるだろう。しかしそんなに上手くは行かない。多分栽培適地と称する所はこれ以上の気温になる時期が無いか短いだけのことだろう。今だけを比べるならば静岡清水も何の遜色も無い。逆に早い時期から成長しているからこれから生育期に入る栽培適地よりも成長量は多いに違いない。上手く出来れば実生も早く花が咲くだろうとまでは考えるのだが、夏の暑さが間もなく来るのだ。
私のホームページは他の方のホームページに比べると花より葉っぱが多いと言われる。理由は簡単、花が咲くまで育つ事は滅多に無いから、せめて葉っぱを紹介しようと。実生で10年20年でも花の来ないのがアチラ此方に転がっている。枯れてはいない。大きくならないのだ。そうは言っても来年あたりどんな花が咲くだろうかと考えるのは楽しいし励みになる。そうしてそろそろ35年。
今は小さな実生苗もこんな様に否あんな風に咲くと考えながら眺めて居れば実に楽しい。そんな期待のまたかのホラ話を少し。何故こんなこと書くかって、花が咲いてから大騒ぎすれば良いのに、そんな先ではないのだから。違うのです、途中で途切れさせたくないからです。どう言うことかって。鈍い。
その1、こんなのできるだろうか。出来たとしたら
初夏の嵐。
5月11日早朝の風嵐は手を拱いていた。気圧の等高線が狭いと言っても、小さな農業用水の脇に置いてあるのが転がり落ちるのは願い下げだから横倒しや物陰に移動する程度しか出来ない。一寸背のあるミツバツツジの鉢は横倒しになる。葉と葉が擦れ合い傷ついている、どうしようと言っても風が止むわけでもない。仕事に出なければならないから後はどうとなっても仕方ない。10時頃納まったようだ。納まれば良いと言うものでもなかった。今度は温度上昇だ。温度が上昇すると湿度が下がる。一寸風が吹けば気持はいいがシャクナゲは気に掛かる。30℃近く上がったと言うから湿度はどうなる。しかもカンカン照りだ。ナカナカ急激な温度変化や湿度変化には仕事で出てしまうと対応しにくい。弱い所に、接木が被害を受ける。袋に穴をあけ外気に慣らしだしたのが芽が風と乾燥で萎れてアウト、袋に入ったままのものが気温の上昇で蒸れてしまう。新芽がポロリと落ちる。強い風でやっと咲いたヤクシマがそのまま萎れてしまう。ヤクシマカルメンが咲ききらずに萎れてしまう。この風通しが良い利点は根を張る良い刺激になると考えるしかない。
今日はもう15日だが11日の風嵐以来花の写真一枚撮れない。痛みが激しく絵にならない。花が駄目なら葉っぱを撮ろう。昨年秋富山で譲っていただいたヤマトの白が何か中途半端で終わってしまった。花はそれ程でないよ、と言われてはいてももう少し何とかならなかったものか。ヤマトの白もしくは酔白と言うのを幾つか手にしたが芽だし、新葉が面白い。ヤマトの標準花は新葉に赤い筋が通る。これがヤマトのヤマトたる所以だと。酔白は赤い筋だ。少し薄い色かというとそうでもない。
いよいよ今年も
いよいよ今年も残る楽しみは自生地見学です。
静岡清水ではヤクシマが咲けば今年の花は終了です。6月のグリヤソニヤナムも7月の織姫アウリクラタムも昨年自家受粉させ種を着けたら蕾は着きませんでした。実生はアウリクラタムが何とか芽出しはしましたがグリヤソニヤネムは音沙汰ありません。これでは骨折り損になってしまいます。このシーズン後の楽しみは天城山です。
「5月13日に登るけどどうだろう」と相談を受けましたが一寸早いような気もします。しかし3月前半までの暖かさの影響があれば早いだろうし。悩む所です。そこで何か参考になるものが無いだろうか、あるのです。伊豆市のホームページがあります。この中に観光商工課で管轄されている部分に「天城山のシャクナゲ情報」があるのです。5月7日はまだ蕾が固かったと写真入で紹介されています。このページへのリンクの承認をお願いしました。承認して頂ければここからも見れるようになります。間に合いませんと困りますから是非伊豆市のホームページをご覧になってください。
伊豆市のホームページ担当者からリンクの了承を戴きました。「天城山のシャクナゲ情報」を是非どうぞ。
有鱗片の接木その後。3月上旬から下旬にかけて接いだ有鱗片何とか動き出したようだ。
5月2日は暖かいより暑い1日だった。
何気なく眺めた葉が斑入りだ。有鱗片フォルモーサムの新芽に斑が入った。勿論これがどうなる訳でもないが。
アマギボタン「長九郎」が私の所では一番良い弁化をする。同じように育ててもAもBも弁化をしない。「長九郎」が優秀な花だと吹く所以です。その花ももう終わりです。花を摘んで捨ててしまうのも芸が無いので花を解して見ました。外側の花弁は中の弁を無視すればリブ弁と呼ぶ花の形そのものです。リブ弁もボタン咲への一段階だったのです。白のリブ弁が白のボタンへ一番近い事になります。白のリブ弁に「長九郎」を掛けるのが白のボタンの発現への近道でしょうか。今年は駄目だが来年白のリブ弁に花が来るかどうか。長九郎は大丈夫だろう。
5月2日
これは単なる個体の特徴でダブル咲とは関係無いだろうと言う事で一件落着になりそうですが何とか九州生まれに来年花を咲かせたいものです。
アマギボタンの種を取りに行った時、ボタン咲は花殻が鞘から離れなかったと昔記事にしたがミツバツツジも同じ傾向があるようだ。富士の佐野さんのところにお邪魔した時の話、「オシベの弁化だから本来の花弁と着いている所が違うのだろう。」 そうするとこれは確実性が高い(?)。今年の秋は是非これを注目点に種を取ってください。最も、その前に花を見に行かなくちゃ。
福島の鈴木さんのホームページにスバルとは別系統の八重だとするヒカゲの紹介がある(19/4/26)。是非新葉の展開の状態を確かめて欲しい。
上左「ヤクマン」の葉の展開。葉の基部に隙間が無い。上右「スバル」の新葉。
左、花がまだ咲いたことの無い九州生まれのヒカゲの葉の付根は密になっている。単なる栄養状態とは思えないがどうだろう。
これは普通のヤクシマハイヒカゲとして育てているが新葉の付根には隙間がある。
ヒカゲの八重。
ヒカゲの八重は「スバル」、ヤクシマハイヒカゲの其れは「ヤクマン」がある。「ヤクマン」は富山の高木さんに貴重な挿木苗を分けていただき栽培の機会を恵まれ感謝している。早く増やさねばと思うが遅々として進まない。3月3本接木をしたが物になって欲しい。「スバル」は大勢の方が栽培されえているだろうが標準の花と比べると新芽が独特の展開をすると思われ無いだろうか。4枚〜6枚の葉の付根が密に重なり合っている、あたかも同じ場所から輪状に出ているように見える。横から見れば夫々の葉は違う場所から出ているが葉柄と葉の角度が90°位になりこの葉柄が茎に対して平行に伸び下のものほど長いので密に重なり合っているように見えるのだろう。其れと葉の基部が膨らんでいると。「スバル」を栽培していてこれがこの特徴だろうと思った。標準花もこうなっているのがあるかどうかはヒカゲもヤクハイも縁遠かったので解りません。「ヤクマン」を育てて3度目の新葉の展開ですがこれも「スバル」同様に詰って輪状に葉が出る。これがヒカゲの八重の特徴だと勝手に決めている。が、この先、別系統の八重が、「スバル」の花粉を使った苗などが出てこないと確認しようがない。この輪状の新葉の展開になっても八重だと断言は出来ない。しかし、2度あることは3度ある、其処に気を付けて栽培するとこれがまた楽しみになる。まだ花に届かない九州からのヒカゲがこの状態の葉の展開をしているのだ。そうすると、まさかこれも、またか。かくして楽しみは開花まで毎日連綿と続くのです
上左は私のキバナ交配、楽しみはもう間もなく。どんな花になるでしょう。葉はまあまあだろうとほくそえんでいます。花の色と形がもう直ぐ見る事ができます。4月24日の姿。上右は今年の実生、芽が出揃った所。こんな物です。こんなのでも早ければ3〜5年位で開花します。交配や実生をしていると此れから先ずっと時間が、永遠に続くような錯覚に落ちいるのですが。現実は腰が痛いの目がショボショボ。今日は昼休みに優秀な花をとアマギ同士の交配をやりましたがこの花が咲くのを見ることは出来るだろうかなどと考えもしてしまいます。
ギャラリー15を設けました。4月23日ころからの花を載せています。
昨年の暮れ何時咲いてもおかしくないと紹介したキバナ交配の4月19日の姿。少しは緩んできたが展示会には間に合いそうも無い。新芽が大きくなると花芽が残されそう。
下左は何回もお目見えしているラセモーサム*デンドロカリス、通称ラセデン。随分大きくなりましたが花芽が付く所までは行かないでしょう。下右はアサヒカワローズの挿木苗。此れも大きくなりました。
昨日18日協会報が届いた。東京中野さんの記事にあった責任重大の「ヤクマン」。もっと大勢の方にばら撒いて残ったのが中野さんと私と富山に1本と聞いたが。其のヤクマンの今日19日の姿。この所の冷え込みで動かなくなってしまった。勿論接木の試験には幾つもの芽を使用している。上手く行けば拍手喝さいをお願いします。咲くと3回目の花を楽しめる。
4月18日寒くて仕方ないが暑いより良いのは植替えだろうと15鉢ばかり植え替えた。其の中の一鉢がキバナ。小さな鉢が窮屈そうに見えたのでやってみた。実際窮屈なのはもっと沢山あるのだが早い話が手が回らない。
キバナは
東京川野さん提供の苗。勿論ネット植え。用土はバーク赤玉主体の物。
一瞬の輝きはダイヤモンド。
先週の土曜日から日曜日に掛けて私事では有りますが中学のクラス会を行いました。
昭和33年度の3年3組でしたので三々会と名付けて居ります。卒業以来49年になりますですが、49年ぶりの旧友も直ぐに昔に戻ります。参加は担任の先生を入れて20名でした。20名集まればまあまあのクラス会だろうと。
宿泊したのは富士宮市、富士山西麓、田貫湖湖畔の「休暇村富士」のコテージです。湖畔の桜が丁度満開と期待したのですが花が鳥に啄ばまれてしまってないのです。これからですねと言ったら此れだけですと返事が返ってきました。ウソ?と言ったらほんとです。ウソです。ややこしいのですがウソに食べられてしまったのです。日当たりの良いところのミツバは盛りでしたが日陰はまだ大分先のようです。アシタカツツジはもっと先です。
朝、富士山から登る太陽を見ようと皆で待ち構えていました。キラッと輝くのは一瞬です。さてこの写真が其の一瞬を捕らえたか、如何でしょうか。
どうしてもエゾムラサキが
どうしてもエゾムラサキが試験台になるのです。少しは変わった用土で植えて見たい。そうすると大抵試験台はエゾムラサキなのです。此れが上手く行けば他の物も間違いなく上手く行く、訳でもありませんがやはり一番手に入りやすいのでしょう。蘭用のバークに赤玉と木炭とピートモスを入れて植えて見ました。勿論鉢の底にはネットが入っております。水遣りが少しは楽になるであろうと期待しているのです。そして植替えの周期も長くなるだろうと。左はエゾムラサキのピンクのダブル、小さな葉はヒコ生エです。右はシロの獅子咲きと呼ばれている苗です。秋まで上手く育ったら拍手ご喝采を。4月6日。
此れは此方だな。上2枚は2年目に入ったヒメミツバの実生苗(4月3日)。5本にも6本にも枝が分かれる。多ければ多いほど見た目は良い。花を早く咲かせるには1本を伸ばした方が良いのはわかっているが。
静岡は大変です。
4月1日、清水や静岡は30℃を超え真夏日です。其の前3日間は5月上旬とか下旬の陽気とか言うのですから此方の予定は完全に狂ってしまいました。元々今年は花付がさほどの事は無かったのです。そうは言ってもやはり在れと此れをくっ付けてと考えてはいるのですから。あっと言う間に咲いてあっと言う間に散ってしまうのはサクラだけでは在りません。暖かいと言うのは大抵フェーン現象ですから湿度が低くなります。鉢には充分湿りがあるのに咲き始めた蕾がドライフラワーとまでは行かないまでも花弁が充分伸びないで萎れてしまうのです。4月3日のもう一つの大変は常葉菊川が春の選抜優勝です。オッ、オッ、と勝ち進んで優勝です。静岡もやれば出来ると皆そう思ったでしょう。
有鱗片の接木は穂を掻き集めて48本ほどやりました。台木の葉を残して接いだのは3本です。後は下から5〜6cmでバッサリ切って接いだ物です。格好の良いことを言いますが内心は大丈夫だろうかと心配をしているのです。台木の葉が付いた状態(先端の意味です)で接げば問題ないことは昨年一昨年の結果で確認しています。葉のつかない状態ではどうだろうと思ってはいても、30cmも40cmも伸びた先にヒメエゾムラサキやヤクシマハイヒカゲを接ぐのでは何方もやろうと言わないでしょう。無鱗片の接木でも栽培適地では下に葉が無くても着くよとは聞きますが自分では試しようがありません。写真は今日4月3日写した物です。殆どの台木に0.2mm程の緑の点が付いてます。下から芽が出始めたのです。まだ台木は生きていますし穂が駄目にならない限り活着の可能性はあるということです。全ての台木をチェックして芽を掻きとりました。面白い事に気が付きました。最初の物から最後の物まで半月程の時間のずれは在りましたが芽が出るのには関係ないようです。芽が一寸成長が良いなと思うのは此れ活着するかなと穂が一寸いじけているものでした。何も出てないのは台木が大丈夫かなと思うものでした。殆どの物は上にも養分を揚げはじめているのではと思いをめぐらすのです。少なくとも台木の新芽が動き始める前に接げば問題なく着くのではと勝手に推測するのです。夕方5時半頃から強い雨です。此れでサクラは終わりですね。今年のサクラは満開になる前に散り始めたし、本来一寸遅い八重桜も一緒に咲いたし、其れよりもう少し遅くて良い富士桜も白糸の滝付近では昨日満開だった。(4月3日)
3月27日,撮った写真をせっせとホームページに載せようとやっていたら途中から転送できなくなってしまった。満杯のようだ。他のプロバイダーの方にも可也回したからまだまだ空きがあるはずとあれを消したりこれを消したりと整理したら転送可能になった。それでも後どれくらい写真を送るとパンクするのだろう。1年一寸したら古い部分は削除していかなければならないようだ。写真は大きい方が楽しいし、多い方が嬉しい。
3月25日夕方家に戻ってから午前の北陸の地震を知った。皆様に何事もなければと願う。
タッパーに蒔いた種も芽が出だした。写真はニイタカ*ウイリアムシアナムのはずだが。(3月25日)
春の雨。
天気予報どおり24日(土)午後から雨だ。外の仕事は小雨の中で何とか間に合った。夕方からは本格的な降りである。例年3月末の雨は結構長く続く。菜種梅雨とか何とか言うが。この雨で鉢に載せた油粕は十分に溶け出すだろう。10kgの肥料が鉢に一通り置いたら残りはほんとに僅か。略使い切った。5月上旬までは効果は持続するだろう。それから秋まではハイポネックスか他の液肥だ。秋に植え替えたら遅効性の化成肥料だ。用土に化成肥料を混ぜて植え替えると其の後の成長が良いという話も聞く。特に小さな苗の時に。シャクナゲが他の園芸植物と同じような管理で育てられれば栽培する人も増えるだろう。
一寸冬に戻った日もあったが彼岸中日からはもうほんとの春。静岡のサクラ開花宣言は未だ出ないが蕾が充分膨らんできているのは解る。我家は有鱗片エゾムラサキの血の入ったものは略終了。これからタンナゲンカイで其の後がマッデニィ系。夕方タンナゲンカイの写真を撮ろうと思ったが雨で無理。一寸俯き加減に咲く花が良い。外に置いた実生も大分芽が出始めた。小さなのが動き出すのは楽しい。全く出ないのは一寸心配だ。何時もこれが全部育ったらと一瞬思うのだが何時も杞憂。
昨晩のフィギヤスケートの浅田真央さんと安藤美姫さんは春サクラが咲きだしたと感じる。
道具は道具。
接木をするのに自分で作ったナイフや切り出し、田主丸などを使っている。どんなナイフがどんな作業に向いているのか確かめながらやっている。細い実生の軸を削ぐにはこれが良いとか台木を割るのにはこれが良いとか使い分けている。切り出しは優れものだが何でもできる万能ナイフではない。用途によって刃の厚み角度が違ってくる。其れは其れとして思い掛けなかったのが砥石。街のホームセンターへ行っても金物屋に行っても精々粒度#2000程度しか手に入らなかった。あっても大工さんが使う途轍もない値段の天然砥石しか並んでいなかった。この程度(#2000)でも小まめに研げば十分だろうという認識だった。偶々工具の展示会で超仕上砥#8000と言うのに出会った。ムッこれは出来ると思ったわけでもないが落として割らなければ後5年や8年は使えるだろう、シャクナゲに係る間は持つだろう値段も手頃と手に入れた。早速何時も使うナイフを砥いでみた。実際使ってみると台木を割るにも穂を削ぐにも今までとは別の刃物を使っているようだ。もっと早くから超仕上砥を使っていれば接木がもっと楽しかったろうと思う。(3月22日)
アカボシの台木は50本位は残っているからまだまだ出来ます。一寸冷え込んで休んでいましたが、来週はもう少しやるつもりです。バックアップ(控え)を作って置きませんと後で泣きます。他の何方かが増やす物はそんなに力を入れる必要はありませんが、やはり花田オリジナル(何が在るんだいと言われると困りますが)は機会があれば宣伝しなければなりませんので。(3月24日)
春は確かに
動き出しました。いよいよ春です。と2月15日の更新(2月2日ごろの撮影)でお見せした左、ラセデン(手前)とアサヒカワローズの3月21日の姿です。比べてください。
中央がラセ*デンドロ(仕切り線左)、
右はクレイターレイク*デンドロ?
実生苗植替えの用土は何が良い?。
「水捌けは良ければ良い」と言うのも程度問題だと実感したのがここ数年の栽培結果だ。実生の植替えに鹿沼と桐生と日向を等量に混ぜた用土を入れた育苗パットは水遣りが追いつかない。根が伸びだすのに時間が掛かる。ネット植えも水遣りが大変。何とか良いものはなかろうかと思案していた時目にしたのが富士砂の細粒だ。挿木も同じ問題だったのでどうでも使えるだろうと思って手に入れた。水もちが良く通気性も在るとしてネット2重底ももう直ぐ試してみる。一袋10Lだろうか、100円が高いか安いかは別にしてこれに例によって鹿沼と日向とピートとバーミュキュライトを適当に混ぜた。育苗パット2枚分がこの程度。早速昨年の実生を植え替えた。このままでは枯れるだけだから。少しは水遣りの手間が省けるだろう。良いか悪いか、結果は直ぐにわかるだろう。写真の小さな苗は(カルメン*アカボシ)にシミアラムかキョウマルシミアラムを掛けた物。メモしようと机に戻ったら何を掛けたか解らなくなってしまったもの。中には種を取って袋に入れたら何だったか解らなくなってしまった物もあるから片親だけでも解っているのは良いほう?。(3月21日)
富士砂細粒
富士砂細粒
何処かで見た写真なんて言わないで、毎年やっていることは代わり映えの無い同じ事ばかりなんです。
1月21日に蒔いた種です。暖房なんて滅多にしませんが外よりは家の中であるだけ暖かいというより冷えないのでしょう。種が少ししかない場合はペットボトルに蒔く事をお奨めします。居ない時は窓からの間接光しか入りませんので徒長気味です。外に置いたのもボツボツ動き出しました。右側はタンナゲンカイです。(3月21日)
吉野の実生。
「吉野は種が出来ないよ。」と仰ったのは作出者の平野さん。「今、有鱗片の接木を何とかしたくて色々やってます。台木は新潟から手に入れました。吉野の実生です。」と話し込んだ時。場所は石和温泉、山梨シャクナゲ愛好者談話会春の会で。「じゃあれは挿木苗なのか。」実生に違いないと思ったのは同じような花でもブロッチが目立つ花と無い花があり其の中間があるからだ。でも挿木苗かもと思うのは下から皆同じような所で幹が曲がっている。そう頂芽が駄目になりが脇芽が出て伸びた痕だろう。どの道上は切って捨ててしまっている。今更挿木をしてと言ってもどうしようもない。あれこれ接いだのが48本。うち45本は下で接いだ。ミスト室にそのまま置いたがどうも気になる、調子が出ない。そこで袋を掛けてミスト室に置いた。生気を取り戻したら外に出そう。台木は接ぎきれなく残ったものがあるからこれはそのまま花をつけて置こう。上手く行けは種が出来る?。其の前に接いだのが伸びださないと困ってしまう。(3月21日)
ヘゴ植え再開。
再開という表現はおかしいですが、ヘゴに大分空きが出たので?、枯れたということです。もう一度挑戦です。エゾムラサキのシロとピンク、ウラジロヒカゲにキンナバリナムとウイリアムシアナムの苗を手に入れました。これでやってみました。中を刳り抜いたヘゴ(ヘゴ植え参考)には蘭用のバークと木炭片をボコボコのケト(粒粒状)に混ぜて詰込みました。穴の底にはネットを円錐にして入れてあります。その上に苗は根洗いをして根をケト(これはドロドロのケト)とピートを混ぜた物にで挟むようにして植えてあります。穴の開いていないヘゴや縦割りは同じようにケトとピートを混ぜた物で根を挟んでヘゴに載せています。刻み目の入ったダンボールを被せてあるのは水遣りをしても用土が流れない為と乾燥を防ぐ為です。紐は何時もは麻紐を使うのですが紛れ込んでしまったのでこの紐です。ダンボールは半年程度でボロボロになります。その頃までに多分、苗の根はヘゴに食い込んでいる筈です。写真が連続しないのは例によって独演会で手はケトで真っ黒ですので。この段ボール紙は何なのと良く聞かれます。パソコンの部品などの梱包の中に緩衝材として入って来るのを取って置くのです。切れ間から水はしみ込みますが直接用土に掛からないのです。ナカナカの優れものと思っています。(3月18日)
サクラはもう直ぐではなかった。昼間は兎も角朝晩は可也冷え込む。我家の温度計ここ1週間は0℃を示す。それ以下にはならないが春よ来いと言いたくなる。花持ちが良いのは嬉しいが何か腰を折られたみたいで困る。静岡のサクラの開花、入力ミスとか。近くの用水の脇のサクラ一寸蕾が大きくなった程度。ピンク色は全く見えない。歌の文句ではないが「嬉しがらせて泣かせて・・・咲かない。」(古い?。)例年なら我家で4月10日ごろ咲く交配種の蕾が緩んできたことは確かだ。春先の気温の変動が大きいと自生地の開花時期を確定するのが難しい。今年の天城はどうなるだろう。寒い寒いと大騒ぎしても、もう春の彼岸は目の前だ。
1月に蒔いた実生、少しずつだが芽が出始めた。外に置いたのはやはり3月20日頃にならないと出ないようだ。写真を撮るのはまだ難しい。
サクラはもう直ぐ
爽やかな初夏を思わせる、冬はもう関係ない過ぎてしまった季節だという日が暫く続いた。3月7日、8日と普通の冬に戻った朝が続く。凍らないまでも、2℃、0℃というのは今までとはうって変わって身も心も引き締まる。それでも暖冬、気象庁発表、静岡のソメイヨシノが13日開花で日本で一番最初だと明るい?ニュースのトップだ。来週だよ。20日頃が最盛期と言う事になればシャクナゲも3月中にあらかた咲いてしまうのか。例年ソメイヨシノが盛りの頃が無鱗片の我家での最盛期なのだから。色んな有鱗片の実生苗も鉢も芽が動き出している。ここで凍結温度まで下がると被害甚大。激しい放射冷却が予想される日は新聞紙でもかけるしか対策はないのか。しかし昼間は暖かい。風がなく太陽が出ていればやはり春はそのまま。
鉢の草取りを始めました。油粕はカチカチに固まりました。これを鉢に載せる前に一通り草を抜きます。暇を見ながらボツボツです。暦の上では丁度良い時期だと思いますが感覚的には一寸遅かったかなと感じます。もう動いてますから。実生はまだ膨らんだ程度、緑の芽が出てくるのはもう少し先でしょう。
合せ接ぎです。台木と穂を斜めにカットしますテープで固定です。穂はアマギ白花「翠月」です。
根接ぎもやろう。
根接ぎをしてみました。静岡支部の藤井さん川口さんが数年前から太陽の根に色々(無鱗片)接いで調子が良いという話をされています。通常は秋に掘り起こした根を鉢に入れて半年ほど養生し翌年の春に接いでいるようです。実際やって見たいと思っていましたが今日稲場さんから譲ってもらい接いで見ました。接いでから植えても全く問題ないのではと思いました。ハイこれも上手く行ったら拍手喝さいを。ヤマツツジでも良い様な気がしてきました。
これは下に葉を残し緑の部分に接ぎました。ビニール袋を被せ棚下に入れました。
これが穂です。大きさはキーと比べて下さい。ヒカゲ類です。右はバッと低く切ってみました。
これが台木です。長さは40pから50cmあります。気の早いのは花が咲いています。どのみち下には葉がありません。低く切っても大丈夫なら其れに越した事はないです。どうしても高い位置でなければやる気を無くす場合もあるかもしれません。
出来たとしたら素晴らしい。♀は上右マデニィ系ホーリッキアナム。
平成16年4月の浜名湖花博に展示した。♂は同じ棚にあったヴィレアの交配種。神奈川の平野さんからのもの。上手く行けばと考えた。会場内に蜂や蝶は飛んでない。幾つかある花房の2つに2種類の交配種を交配した。展示品を引き上げる時それ以外の花は全て落とし秋の来るのを待ち望んだ。17年春実生、出ない。1本も出ない。やっぱり駄目かと諦めないのが花田さん。成績の悪かった実生床は翌年までもそのままにしておくのだ。18年春、4本が出た。後何年の楽しみか。この程度の大きさでは上手く行ったと大騒ぎする際立った特徴なんて無い。でももしかするとと言う期待が楽しい。
左、これは大和天川村産の酔白というもの。花は清楚で素晴らしい。ヤマトは新葉でシロバナが選別できるようだ。主葉脈が緑色ならシロバナだろう。
芽が出る場所は当然出る要件が在るだろう。ついヘルペス(帯状疱疹))を想像してしまう。アチラは神経系だが芽が出るほうは葉脈に相当する部分だろうなどと想像するのは楽しい。
カルメンアカボシ*?