目次 |
はじめに |
編集にあたって |
鍬と銃 |
竹村国三郎 |
ソ連国境近くの開拓団、草原を開墾し自給自足、大陸開拓を夢見て、右手に鍬・左手に銃を持った義勇軍、入隊していく団員、「ソ連軍を迎え撃て」の命令、琿春の河にかかる橋がない、河原の混乱、ソ連との戦闘に参加する、義勇隊一人戦死・三人負傷、八月十八日の召集解除、延吉をめざして、開拓の地へ帰ろう、自由を奪われる、服がないので一人が三人分働く、発疹チフスで生死をさまよう、家族の死、帰国の行軍、乗船の順番を待つ、多くの人が死んでいった |
満州吉林の「近江屋」 |
神戸幸子 |
アメリカ生まれ、青年学校の教員になる、勉強よりも増産・そして満州へ、三国国境地帯の報国農場、奉仕隊の仕組み、奉仕隊員の教員として、すぐには出港できなかった、満州に戻れなかった北部の隊員、ウラジオストックに近い農場、泣いていた女子隊員、「大豆飯は食べとうない」の歌、授業どころではなかった、荒地の開墾、大切な水、国境の山のお花畑、少なくなっていく男性、間に合わなかった帰国、琿春の橋をめざして、爆破された橋、農場の方で火の手があがる、不安な五日間、終戦の日の夜中に移動、男子隊員に守られて、コミンダント・ゼントルマン、床下暮らしで母の夢、鍋・釜ぶらさげ子どもの手を引いて、つかの間の畳、吉林で納豆売り、「近江屋」開店、中国共産軍で働く、先生逃げられん、必死の脱出、吉林から最後の引き揚げ |
浜千鳥のうた |
川島淳子 |
満州へ行くと言い出した父、家族で満州へ、地平線のかなた、甲賀郷開拓団、満州の大地と長い一日、病気の弟を迎えに、やっと親子がそろった、ソ連の参戦、様変わりした■春の街、無蓋車に揺られて、神風が吹いて日本は勝つ、何でも食べなしょうがない、ロシアの兵隊、再び■春へ、母とはぐれる、母の死、物ごいを始める、冬の■春に毎日通う、お母ちゃんが埋めてあるところ、預けられた妹、あっちゃんを連れ戻す、浜千鳥のうた、やっと日本に帰る、五ヶ月間の平穏、国境 |
子どもの目で見た満州 |
太田月雄 |
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田んぼの足跡 |
大久保いと |
ついていかなしょうがないでな、あの子の足跡やで、こんなとこへなんで来たんやろう、屯墾病、青溝子開拓団二号部落、土がいつもあったかい、最初はワカメのおつゆくらいしかなかった、兵隊に行かはって、広い広い土地、土地が凍ってしまう冬、終戦・負けたのや言われて、うっとこの人とぱっと出おうたん、村へ帰ってきましたけど、六人家族やのに一人ももんてはらへん、吉林の街へ、昼も晩も肉食、病院に入れてくれはって、うっとこの人の最期、順番に埋めていかはんのや、息子の嫁になってくれ、とっととっとと帰してくれへんの、玄米がおいしかった |
淡海郷の二人 |
福田宗太・ゆく |
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「田桂芝」という名前 |
上田綾子 |
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新婚の開拓村 |
木村ふじ |
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満州の平原を夢見て |
堀井辰雄 |
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行きは大勢、帰りは一人 |
今井和郎 |
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襲われた開拓村
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加藤 実・古田四郎・大辻半四郎 |
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兵隊さん生きてるやないか |
吉田正夫 |
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満州移民と滋賀県民 |
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南満州鉄道(満鉄)勤務 |
小谷彌 |
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朝鮮からの学徒出陣 |
福永恭三 |
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北京の女学校 |
西村仲子 |
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小指の遺骨 |
守田厚子 |
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解説「外地」とは
三百万人の帰還、「外地」というもうひとつの日本、「外地」の人々 |
用語解説
愛国機献上、字(あざ)、鞍山製鉄所、慰問文・慰問袋、弥栄村・千振村、インチューホー(迎春花)、内原訓練所、エンピ(円匙)、応召、大津の高等裁縫学校(大津高等裁縫女学校、オンドル、学徒出陣、学徒動員、陰膳、家族招致、カンパン、関釜連絡船、カマス、神風・神国、蚊帳、厠、関東軍、関東大震災、カンラン、紀元二千六百年、機銃掃射、機雷、脚絆、玉音放送、玉砕、勤労学徒動員、近畿開拓団、空襲・空襲警報・警戒警報、国破れて山河あり、クーリー(苦力)、黒パン、軍国主義、軍事教練、軍需産業・軍需工場 |
あとがき |
(敬称略) |