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滋賀県民戦争体験談集シリーズ
『記憶の湖 第3巻 戦争の中の青春』 |
編集・発行 滋賀県総務部総務課
〒520−8577
大津市京町4丁目1−1
TEL077−528−3114
企画・編集協力 (株)シィー・ディー・アイ
発行年 平成10年8月
非売品
全263頁 |
目次 |
編集にあたつて |
彦根の機銃掃射
父の出征、六人兄弟、、父の戦死、戦後わかった戦死の
様子、村葬、機械科実習工場の月給、夜勤の夜食、芹
川の鉄橋、穴だらけの電車、八日市のロケット弾、不時
着した艦載機、校長室のキツネの剥製、硬派と軟派、ビ
ンタ、ああ予科練行かんでもええわい、 |
安田吉右衛門 |
証言 近江電車への機銃掃射
艦載機による機銃掃射、姉・正子の死、 |
藤顕雄 |
悪夢にうなされた東レの爆撃
爆弾や−!、その日から皆寝られへんようになった、肉
の塊になった上級生、開戦の日の教室、大きかったB2
9,お国のために役立とう、回虫が湧いて・死んだ弟、弁
当番の弁当泥棒、選挙の公約を聞きに行く |
池田廣 |
小銃でアメリカ機を撃っていた兄
匍匐前進でズボンに穴があく、軍人勅諭の暗記、大尉の
どなり声、行かなかった満州、東レを爆撃したB25、魚
雷を作っていた東レの工場、瀬田川の水柱、親父・日本
はまだ勝つと思ってるか?、日本の飛行機の銃撃の音、
三洋電機の高射砲、大津の格納庫が爆弾で吹っ飛んだ、
小銃で敵機を撃つ、大阪の惨状、終戦の梨のおみやげ |
松田重治 |
証言戦時下の東洋レーヨン
東洋レーヨンへの入社、応召と召集解除・ふたたび東レ
へ、魚雷の製造、勤労動員の人たち、その外の生産、
昭和二十年七月二十四日の空襲、人間魚雷「回天」と
戦後のこと、 |
谷村久太郎 |
捕虜と干拓
進路、上級生への敬礼、放課後の付き合い、敵性語、
国民皆泳、途絶えた修学旅行、豆軍曹、勤労動員の
始まり、小中の湖へ、モロコとスッポン、伊庭の捕虜
収容所、予科錬と特幹、捕虜収容所へのパラシュート、
戦後の学生ストライキ、 |
北村重彦 |
明治三十年式直立円筒上方差入下方引出郵便箱
軍人になろうと思った、第一中隊第二小隊、ラッパを吹い
て夜間行軍、教練してた頃がましやった、予習・授業・復
習・テスト、スコップは円匙・ポストは、八日市の飛行場の
拡張工事、干拓作業の日課、日曜日が勉強の日、大の
虫を生かさんがために小の虫を殺す、円匙とモッコ、濡れ
た地下足袋、青竹で叩かれていた捕虜、緑色に染めたシ
ャツ、肩章を外した兵隊、 |
川越孝一 |
勉強より干拓
少数だった進学、高かった授業料、柔道か剣道か、麦刈
りでスタート、学校の三八銃、運動会の煙幕、饗庭野の
合同訓練、飯盒の奪い合い、内湖へ、シューン、隔離さ
れた生活、学校ではしなかった卒業式、小学校同窓会の
終戦の日、家の戸締り、「予科練くずれ」 |
辻照三 |
饗庭野と琵琶湖
立ったまま弁当を食べる訓練、配属将校さん、小中の湖
の土台づくり、戦意高揚の父の紙芝居、女は千人針・男
は力、戦勝祈願から戦死者の供養へ、戦時下のお寺、
家の強制疎開、元帥の戦死と玉砕の報、窓の明りが嬉し
かった終戦の日、墨塗りの教科書と二宮金次郎隠し |
結城楳雄 |
証言滋賀県の捕虜収容所 |
野田俘虜収容所 |
田中憲一 |
大阪俘虜収容所第九分所(伊庭捕虜収容所) |
河原崎勢一 |
兵器を作っているとは知らずに
弟を連れて学校に行ってた、旋盤の作業、毎日のように
飛んできた艦載機、夜勤帰りの東レの爆撃、敗戦とは戦
争に負けたこと、綿から作った手織りの布、タイヤを縫い
付けたワラゾウリ、意地になるほど食べたかったおせん
べい |
酒井とし江 |
待ちに待った学徒動員
何より嬉しかった学徒動員、飛行機の小さな部品づくり、
食べ物の名前を書いて、アメリカ兵の白いスカーフ、記憶
にないお風呂、お国のために死にたい、励ましの声だと
思った玉音放送、 |
大西礼子 |
落下傘作り
驚いた召集、壮行会、楽しい毎日、火の海となった工場、
手紙を書くことも許されなかった、 |
宮城とみ |
仮病と言われたくやしさ
白いネルの下着、あごが痛くなった大豆ご飯、生理用品、
仮病といわれた、 |
中川賀津子 |
女学生たちの銃後
日野駅からの通学風景、「日野女子農学校」、いろんな
教科、「下駄の歯入れ」さん、服装検査、男の子と口をき
いたら校長室、行軍の遠足、ダンスが変わり英語科は
廃止、滋賀県女子勤労報国隊、塗装とメッキ、ベタドロ、
猫かネズミか鯨か蛇か、寮での授業、名古屋の大地震、
暗がりでも歩けるように、「きれい」と思うと国賊だけど、
残された1年生の帰郷、軍服のシラミの卵、終戦へ、そ
れぞれの8月15日、
『滋賀県女子学徒勤労報告隊の歌』
『学徒動員の歌』
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岡田光子、中島美佐子、治武ひで、多中久子、小杉愛子、水野澄子、 |
上丹生の八カ月
縁故疎開、上丹生の「銃後の守り」、通学の約束事、い
じめと仲間、グラマン、蝶々採り、彦中の英語の先生、
裸のモッコかつぎ、電気もつけられるし、戦争が終わった
という実感、復員列車、きれいだった東京 |
森雅敏 |
戦争の中の青春
銃後の守り、銃後の若者たち、勤労奉仕から動員へ、女子勤労挺身隊、少年
兵、満蒙開拓青少年義勇軍、学徒勤労令、 |
用語解説
饗庭野、赤紙、アッツ島、イナゴ、慰問袋、撃ちてし止まん、永源寺の空襲、英霊・英霊祭、エビオス、掩体壕、近江航空、近江神宮、近江鉄道の通勤通学列車の空襲、大阪空襲、大津高等女学校、大津の海軍基地、大津の陸軍基地、小脇町の空襲、海軍記念日、海軍工廠、海軍予備学生、海人草、回天、カーキ色、カネボウの工場にB29が1回来た、神風・神国、蒲生氏郷、蚊帳、艦載機、神埼商業学校、カンパン、企業整備令、紀元二千六百年、機銃掃射、教育勅語、教科書に墨を塗る、玉音放送、玉砕、旭日旗、金属供出、勤労学徒動員、空襲・空襲警報、楠正成、グラマン、軍需工場、軍事郵便、軍人勅諭、警防団、ゲートル、憲兵(隊)、高射砲、高等科、コウリャン(高梁)、国賊、国防婦人会、国民皆泳、国民学校、御真影、在郷軍人、在所、サイパン、佐官、佐和山・佐和山城、三八銃、滋賀師範、士官学校、地震、支那事変、師範学校、銃剣、銃後、修身、出征、傷痍軍人、焼夷弾、少国民、少年志願兵、女学校、食糧統制、女子勤労挺身隊、シンガポール陥落、真珠湾攻撃、尋常小学校、進駐軍・占領軍、震洋、すいとん、スパイ、スフ、青年学校、膳所中学校、零戦、戦死公報、千人針、戦犯、疎開・集団疎開・縁故疎開、大詔奉戴日、大政翼賛会、大東亜戦争、大八車、代用品・代用食、竹槍訓練、炭水車、忠魂碑、朝鮮人街道、提灯行列、徴兵検査、徴用、敵性語、転進、燈火管制、特幹、特攻(隊)、特高、東レに爆弾が落ちて、隣組、南京陥落、南京豆、日華事変、二宮金次郎、人間魚雷、農繁期、能登川の爆撃、配給切符・配給制度、配属将校、バターン半島、羽田への艦載機の不時着、飯盒、B25、B29、非国民、彦根高女、彦根中学校、広島の新型爆弾、日野の将校の自決、琵琶湖の干拓、復員、奉安殿・奉安庫、防空演習、防空壕、防空頭巾、放出物資、満州・満州事変・満州国、満蒙開拓青少年義勇軍、御園駅、三井精機、木炭バス、モンペ、薬莢、靖国(神社)、山本五十六元帥、八日市中学、八日市の空襲、八日市の空中戦、八日市飛行場、予科練、予備役、ラバウル、陸軍記念日、リヤカー、綿向山 |
あとがき |
編集にあたってより抜粋引用
『この冊子はインタビュー形式で口述された戦争体験を、読者に語りかけるかたちに文章化し編集したものです。中略 この冊子は、「語っていただいた方々の、現在の記憶と感情」を尊重することを編集の基本方針としています。その意味で、この冊子の内容は、「50余年の年月を経た記憶の記録」となっています。』 |