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「東日本大震災に思う」
152-110613
永山 進 牧師

 3月11日14時46分、太平洋三陸沖を震源として発生した大地震。それは未曾有の甚大な被害をもたらした。大津波が町を襲い、家々を飲み込んで行く映像は、さながら特撮映像を見ているかの様な錯覚と衝撃を覚えた。一瞬にして、家族、家屋を失った被災者の方々の痛ましい姿。ある70歳代の男性は、「妻も息子夫婦も孫も、一瞬にして失った。これからどうして生きて行ったらいいんだろう」と、泣きながらインタビューに答えていた。その痛い気な姿に、胸が痛んだ。
 福島原発放射能漏れの事故も、未だに収束を見ない。漁師の方々も農業の方々も生活の糧を奪われ、途方にくれている。
 今、テレビでは盛んに「立ち上がろう日本」「あなたは一人ではない」と呼びかけている。本当にそうだ。 当教会でも「痛みを共有し、それぞれが出来る事を精一杯やってゆこう」と、教会員に呼びかけ、義援金を募った。
 聖書の中に、「喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。」(新改訳ロマ人への手紙12章15節)と言う教えがある。

 知人のある方が、被災地を訪ねた時の事を次のように綴っています。
「70代の3姉妹が、冷たい体育館の床の上に、肩を寄せ合うようにして耐え続けている姿がありました。家族も失い、家は流され、財産も、今まで築き上げてきたものすべてを失い、言葉には表せないその悲しみを、声を震わせながら話してくれました。私たちが語れる言葉は何もありませんでした。ただただ一緒に泣くことしかできない無力な自分しかありませんでした」。

 某冊子に、以下の文が載っていました。
「悲しみの中にこそ、優しさがあるような気がします。痛みの中にこそ、本当の思いやりが生まれてくるのかもしれません。涙の中にこそ、愛を見いだすのかもしれません。暗闇の中にこそ、ともしびは輝くように・・」
 これからも、長期的に出来るだけの支援をさせて頂こうと思っています。
 大震災の復興と福島原発の収束が、一日も早く成ることを祈りつつ。





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