ブログ小説 妙なこと 第九話(7)

それから義雄も修二も何匹か釣り上げたのでした。
最初30mから25mであたりが合ったのが、
だんだんと上がっていき、15mぐらいでもあたるようになってきたのです。
周りに船もいっぱい集まって来たのでした。
ふたりの持ってきたクーラーも、魚でほとんど満杯になったのです。

「お父さーん!?もう満杯だよー!?」
と修二が言ったのです。
すると義雄は、大きく丸の形を腕で作り、船長のほうを向いたのです。
すると船長が、
「10匹以下の人いるかなあー??!」
とマイクで言ったのです。
修二は周りを見たのですが、誰も反応がありませんでした。

「15匹以下の人いるかなあー??!」
と船長が言ったのでした。
へさきで竿でやっているふたりが手を上げたのです。
「もう少しやって移動するから、もう少しやってみて!?」
と船長が言ったのでした。

「しゅうじー!?疲れたかあー??!」
と義雄が言うと、
「うん!?面白いけど疲れたよー!??」
「おにぎり食べて休憩するよー!?」
と修二は言ったのです。

それから修二は、イボイボのついた軍手を取り、
船のホースから出ている海水で手を洗ったのです。
そしておにぎりをほおばり、ペットボトルのお茶を飲んだのでした。

船長が笑いながら、
「まだ釣れてるから、休んでないで釣って!!??」
と言ったのです。
修二は急いでおにぎりを飲み込みお茶で流し込むと、
イボイボのついた軍手をあわててはめ、また釣りはじめたのでした。

30分ほどすると、
「じゃー上げて!!?」と船長が言ったのです。
11時を過ぎていました。
船は移動したのです。
「修二!?たぶん30分以上走るから!??」
「そのあいだにメシ食っちゃおー!?」
と義雄が言ったのでした。

「うん!?」と修二は答えると、急いで食べるしたくをしたのでした。
義雄も食べるしたくをしたのです。
そして二人は早めのお昼を取ったのでした。
ふたりが昼を食べ終り片づけていると、船が停まったのでした。
すぐに船長が、
「30mからやってみて!??」と言ったのです。

ふたりはあわてて片づけを済ませ、仕掛けを下ろしたのでした。
その場所で30分ほどやっていたのですがあたりがありませんでした。
周りを見ても、2.3人の人しか上げていません。
船長が「上げてー!?」と言ったのです。
それからまた船は走り出したのでした。

義雄はすぐにクーラーを開け5.6本魚を取り出したのです。
それからクーラーのうえの平らなところで”はらわた”を、
出刃包丁を使い、取り出したのでした。
取り出したはらわたを海に投げ込んだのです。

「修二!?俺がはらわたを取っちゃうから!?」
「お前はそれを、周りの人に汁がかからないように」
「海に投げちゃってくれ!?」
「頼むぞ!!?」と義雄が言ったのです。
「うん!わかったよー!!?」」
そう修二は言うと、
風向きを見ながらはらわたを、走ってる船から海に投げ込んだのでした。

クーラーの中の魚のはらわたを全部取り出したのでした。
「修二だいぶ減ったぞー!!??」
と義雄は満足げに言い修二にクーラーの中を見せたのです。
修二が見たときは満杯だったクーラーの中の魚が、
3分の2ほどになっていたのでした。

「へーえ!こんなに減るんだねえー!??」
「これならこっちの魚も入るね!!?」
と、修二が言ったのです。
義雄は今度は、樽に突っ込んでおいた魚のはらわたを取り出したのでした。
また修二は周りを見ながら、はらわたを海に放り投げたのです。
全部の魚をクーラーに入れてしばらくすると、船は停まったのでした。


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