ブログ小説 妙なこと 第九話(5)

「釣りは竿を使ってやるもんだと思っていたよー!?」
「お父さんが竿はいらないって言うから!?」
「船宿で竿を借りるのかと思ってたよー!??」
「こんな釣りもあるんだね!!?」
そううれしそうに修二が言ったのです。

「この釣りかたは、カッタクリという釣りかたなんだ!!?」
「親父はかったりーかったりー」
「と言ってすごーく疲れるからそういう名前になったんだ!!?」
「そう言ってたけど、勘違いか嘘に決まってるさあー!!??」
と、笑いながら言ったのでした。

「おじいちゃんが言いそうだね!!?。」
と修二も笑って、そう言ったのです。
「俺のは10mで色が変わるけど!?。」
「お前のは5mで色が変わるからな!!?」
「深さを間違えるなよ!!?」
と義雄が糸巻きに巻いてあるテグスを見て言ったのでした。

「俺の使うテグスは、5mごとに色が変わるんだあー!??」
「じゃあー!?わかりやすいね計算が!??」
そう言うと糸巻きを手に取ってみた修二でした。

「あと便所の場所を教えなきゃなあー!?」
「この船は大きいから、へさきのほうと、とものほうにあるけど!!??」
と義雄が言うと、
「さっきしってたおじさんがいたから、わかったよ!?。」
と修二が言ったのです。

「もうしってたヤツがいたのかあー??!」
「ほんとうは、船が走ってるときにしるもんだ!!?。」
と、義雄が言ったのでした。すると、
「出物腫れ物ところかまわずだよー!?」
と修二が笑って言ったのでした。
「まあー!?そうだけどなあー!??」と、義雄も少し笑って言ったのです。

ふたりが話をしていると、船が出港したのでした。
「30分ぐらいは走るからな!?」
「あと釣りかたのコツだけど!!?」
そう言うと義雄は、身振り手振りで一生懸命修二に教えたのです。

漁場につくと、「20mからやってみて!!??」「はい、いいよー!?」
と言う船長の声で、みんなが一斉に仕掛けを下ろしたのでした。
「修二20mだからな!?」「4色だぞ!!?」
と、義雄が修二に言うと、
「わかってるよー!?まかせなさい!!?。」
そう修二は答えると、いっきに20mまで仕掛けを下ろしたのでした。

修二が周りを見て言ったのです。
「お父さん!?」
「このイボイボのついた軍手使ってる人いないよー??!!」
と不安げに言うと、
「これは俺のアイデアさー!!?」
「親父も最初こんなもん使えるかあー!!??」
「そう言ってたけど、もう何年も使ってたんだ!!?。」
と、ニコニコして義雄が言いました。

「修二!?20mまで仕掛けを下ろしたか??!」
と義雄が言うと、
「うん、下ろしたよ!!?」と修二が言い、
「そしたらな、おれのほうを見て!!?」と義雄が言ったのでした。

「こういうふうに、糸巻きを足元において!。」
「少し長さに余裕を持って、横の2本の棒のどちらでもいいから!?」
「そこに糸を止めて絡(から)めておけ!いいな!!?」
と義雄が言ったのです。
義雄のやり方を見た修二は、同じようにやったのでした。

義雄が最初の投入した仕掛けを巻き上げたのです。
少し遅れて修二も巻き上げました。
「そしたら、またステンカンに3分の2ほど餌を入れて!?」
「仕掛けをおろすのだけど!!?」
「そのとき、足元の糸巻きを踏んでれば、いつも同じ長さに下ろせるから!!?」
「そのために、糸巻きに糸を絡めたんだ!!?。」
と、義雄が言ったのでした。

「ああーなるほどね!?。」
「じゃあー最初だけ深さを合わせればいいんだあー!!?」
と修二は言うと、納得したのでした。
「だから場所が変われば深さも違ってくるから!?」
「最初にその深さに合わすんだぞ!!?。」
そう義雄が言ったのです。すぐに、
「わかった!!?。」そう答えた修二でした。

30分ほどその場所でやっていましたが、
「はいー!?上げて!!?」
の船長の合図で、みんな一斉に仕掛けを上げたのでした。

船はまた30分ほど走ったのです。
少し靄(もや)がかかってきたのでした。
「遠くが見えなくなってきたねえー!??」
「だいじょうぶかなあー!??」
と、少し不安がる修二でした。
「この船長はベテランだから大丈夫だよー!!?」
と、義雄が言ったのです。


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